糖尿病Q&A1000

Q.583 合併症の神経障害と低血糖の関係を教えてください。

 自律神経障害があると、低血糖の警告症状(自律神経を介して現れる症状)が現れにくくなります。このため、いきなり中枢神経症状が現れ、自分で対処できる時間がないか、あってもごくわずかで、すぐに意識障害に陥ってしまうことがあります。無自覚性低血糖と呼ばれ、患者さんのQOL(生活の質)を低下させますし、大変危険なことでもあります。血糖自己測定をたびたび行ったり、低血糖が起こりやすくなる行動パターンを細かく覚えたり、血糖値の治療目標をやや高めに設定したりして低血糖を予防します。
 このほか自律神経障害があると、胃腸の働きが乱れて食べ物の消化吸収スピードが一定せず、食後なのに血糖値が低いようなこともあります。その結果、薬の作用時間と血糖値が高くなる時間帯が噛み合わずに、低血糖が起きやすくなったりもします。
2006年05月11日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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07 低血糖の対処法 [Q.561-610]のQ&A

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