糖尿病Q&A1000

Q.390 高脂血症の検査で示される、コレステロールや中性脂肪の値には、どんな意味があるのでしょうか?

 高脂血症の検査では一般的に、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪の数値が示されます。
 コレステロールは細胞膜やホルモンの材料となる脂質で、からだにとって不可欠なものです。しかしコレステロールが多すぎると、血液がドロドロになって血流が悪くなり、動脈硬化を起こします。とくに“悪玉”と呼ばれるLDLコレステロールは、コレステロールを全身に送り届ける役割を果たしていて、血管の壁に染み付きやすいために、動脈硬化の進行と強く関係しています。逆に“善玉”と呼ばれるHDLコレステロールは、余っているコレステロールを回収するように働いています。
 中性脂肪はエネルギー源で、炭水化物や脂質から作られます。動脈硬化の進行との関係では、コレステロール値ほどには強い相関関係にありませんが、数値が高ければもちろん、血管に負担となります。
 糖尿病の人では、中性脂肪値が高く、善玉のHDLコレステロール値が低くなりやすくなります。なお、これらの数値は概ね次の式の関係にあります(中性脂肪値が極端に高い場合はあてはまりません)。

総コレステロール=LDLコレステロール+HDLコレステロール+(中性脂肪÷5)
2006年04月27日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

Copyright ©1996-2024 soshinsha. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
治療や療養についてかかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。

03-5 そのほかの合併症のQ&A

このページの
TOPへ ▲