糖尿病Q&A1000

Q.332 狭心症と心筋梗塞の違いはなんですか?

 狭心症と心筋梗塞は、どちらも心臓の筋肉(心筋)に血液を送っている血管「冠動脈」の動脈硬化によって、心臓の働きに見合うだけの十分な血液が心筋に供給されなくなる病気です。医学用語では冠動脈疾患、虚血性心疾患などと呼ばれています(虚血とは血液の供給量が足りないために、その部分の組織の働きに支障が生じることです)。
 狭心症では一時的な心筋虚血で胸痛発作が起きるものの、その状態から回復し発作が治まれば心臓は元どおりきちんと機能します。発作は通常、長くても十数分程度で治まり、生命にかかわることはまずありません。
 これに対して心筋梗塞は、心筋が絶対的な虚血に陥り一部の細胞が壊死してしまい、発作が治まったあとも心機能は正常に戻らず、血液を送り出す力が不足したり不整脈が起きたりして、心臓自体やほかの臓器に負担をかけるようになってしまいます。発作の症状は狭心症の場合よりも強く長引き、発作中に危険な不整脈なども起きやすいため、緊急の救命治療が必要です。
2006年04月26日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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03-4 動脈硬化のQ&A

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