糖尿病患者さんの間食指導をどうする?

III. 「効果的な間食指導」とは何かを考える

2) まずは、清涼飲料水をやめるべし

2009.11.13

加藤: 何とも言えません。私は、お菓子類に関する具体的な指導教材として、このようなスライドを利用しています(図6)。自分の飲んでいる飲み物から糖分をみてみると(清涼飲料水のエネルギー量を砂糖で表示)、1本3gの砂糖がどれだけ入っているかを調べたものです。“のどが渇いたら、砂糖をごくごく”飲んでいることが一目瞭然でわかります。びっくりするのは、カルシウムが豊富でヘルシーなイメージの飲むヨーグルトはシュガー12本!こんなに摂取すると思うと、やっぱり止めるに越したことはないと、やっぱり思ってしまいます。
図6 自分の飲んでいる飲み物からとる糖分の目安
 スティックシュガー1本3g 12kcal
*清涼飲料水のエネルギー量を砂糖のエネルギー量に置き換えて表示
注)「カロリーオフ」でも、100ml あたり20kcal以下のエネルギー量があります。
  「ノンカロリー」でも、100mlあたり5kcal未満のエネルギー量があります。
厚生労働省「保健指導における学習教材集」より改編
吉田: 私は、固形の甘い物は割と容認しますが、コーラのような甘い飲料は、私もお勧めしないですね。液体は止めたほうがいいですよ、という話をします。「そんなに砂糖が入っているなんて知らなかった」と止めやすい方も多い。最近は、カロリーゼロの商品が出てきたりしているのもあって、とっつきやすいというのもあるのかもしれませんが。
浜野:加藤先生の、食品とスティックシュガーの画面は、インパクトがありましたね。
吉田:あれを見ると、やめてくれる人が多いかもしれませんね。
井上:なぜ、よくないのかを理解すれば、やめられるという患者さんもいますからね。
加藤:冷たい飲み物は、より甘くしないと、甘さを感じないのです。私は患者さんに、ジュースを凍らせて、それを食べてください、甘みを感じますか?すると、感じないのです。もっと甘くしないとあの甘みは出ないことに気がつきます。
吉田:私は、コーラを常温で飲んでみてくださいと言います。すごく甘いんです。とても飲めないでしょ、と。炭酸が抜けると、さらに甘くなるんです。
浜野:お二人は、非常に実践的で、経験的な指導をされていますね。

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