糖尿病の用語辞典
れ
[レーザー光凝固]網膜症の主要な治療手段の一つ。視力を司る網膜の黄斑〈おうはん〉部を保護するために、黄斑部以外の網膜にレーザー光を当てて細胞を焼灼して網膜細胞の数を減らし、その部分の血液需要を減少させることで、新生血管の発生を防いだり、黄斑部へ供給される血流量を保ちます。すでに発生している新生血管を焼きつぶしたり、網膜浮腫(網膜のむくみ)の改善のためにも行われます。適切な時期にレーザー光凝固を行い、糖尿病発症後早期から血糖や血圧の厳格なコントロールを続けることで、糖尿病による失明は高い確率で防ぐことができます。
[レジスチン] → アディポサイトカイン
[レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系]
ナトリウム(塩分)の代謝をコントロールし、それによって血液量と血管の抵抗を調整して血圧を左右する仕組み。腎臓から分泌されるホルモン「レニン」が肝臓に働いてアンジオテンシンを作り、それが血液中で変化して最後には副腎皮質からのアルドステロンの分泌を増やします。近年、この仕組みは腎臓や心臓、脳の機能にかかわることもわかってきています。この仕組みに作用して血圧を下げるタイプの降圧薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬やアンジオテンシン?受容体拮抗薬など)は、糖尿病の血管障害による合併症(腎症など)の抑制にも有効なことが多く、多用されるようになってきました。