ネットワークアンケート

コロナ禍における糖尿病患者さんの不安や悩み

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 2020年1月に国内で初めて新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の患者さんが見つかってから約2年。糖尿病患者さんの生活はどのように変化したでしょうか。またその中で、患者さんはどんな不安や悩みを持っているのでしょうか。

<ご報告>
今回のアンケートは、患者さん419名にご回答いただきました。糖尿病ネットワークより、国際糖尿病支援基金に お一人50円分、合計20,950円の寄付をおこないましたのでご報告申し上げます。ご協力ありがとうございました。

調査概要・回答者属性はこちら

アンケート調査結果のまとめ

糖尿病治療への取り組み方が「変わらない」が全体の5割

 コロナ禍で、糖尿病治療への取り組み方の変化を聞いたところ、「変わらない」が半数、「取り組むことができている」「まあ取り組むことができている」が合わせて4割でした。糖尿病ネットワークの読者の皆さんは、コロナ禍でも普段と変わらず治療に前向きに取り組んでおられた様子がうかがえます。

コロナ禍になる前と比較して、糖尿病治療に対してどの程度取り組むことができていると思いますか?(回答数:419)

Q1
  • 取り組むことができている
  • まあ取り組むことができている
  • 変わらない
  • あまり取り組むことができていない
  • 取り組むことができていない

「シックデイ対策など、万一感染症にかかったときの準備をした」は1割。

 特に、感染症予防に対しては半数以上が、食事療法、運動療法、血糖値測定については3~4割の人が積極的に取り組んでおられたようです。一方、シックデイ対策などの、感染症にかかったときの準備をしたという人は、1割程度でした。シックデイは、感染症などにかかった際に、発熱や下痢・嘔吐、食欲不振で血糖値が不安定になる状態をいいます。治療の内容によって注意点が異なりますので、必ずかかりつけ医師に確認しておきましょう。

具体的に、コロナ禍前と比べてどのようなことに取り組むようになりましたか?【複数選択可】(回答数:178)

食事療法に以前よりも取り組むようになった

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運動療法に以前よりも取り組むようになった

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指示通りに薬を服用するようになった

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指示通りに注射を打つようになった

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血糖値をこまめに測定するようになった

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感染症予防のための対策を行うようになった

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シックデイ対策など、万一感染症にかかったときの準備をした

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糖尿病連携手帳などを持ち歩くようになった

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糖尿病の医療費をきちんと管理するようになった

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その他

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「取り組めていない」ワースト1は、運動。医療費への負担感も。

 一方、コロナ禍と比べて治療に取り組めなかった人では、「運動療法」への取り組みが減ったという声が8割と一番多く、次に「糖尿病の医療費の負担感が増した」が4割でした。

具体的に、コロナ禍前と比べて取り組みはどのように変わりましたか?【複数選択可】 (回答数:30)

食事療法への取り組みが減った

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運動療法への取り組みが減った

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指示通りに薬を服用しないことが増えた

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指示通りに注射を打たないことが増えた

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血糖値の測定回数が減った

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糖尿病の医療費の負担感が増した

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定期的に受診しなくなった

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その他

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約7割が、不安を医師や医療スタッフに相談したことがない。

 新型コロナ感染症対策をしながらの暮らしは、今後もしばらく続くと思われます。そのような状況下で、今後の治療に対し「不安」「やや不安」と回答した患者さんは、「あまり不安はない」「不安はない」と回答した患者さんとほぼ半数ずつとなりました。コロナ禍の期間、皆さんが、落ち着いて感染症対策に臨んでおられた成果かもしれません。

コロナ禍が長く続く中、糖尿病治療について不安はありますか?(回答数:419)

Q1
  • 不安
  • やや不安
  • あまり不安はない
  • 不安はない

具体的に、どのようなことに不安がありますか?【複数選択可】(回答数:199)

通院時の感染リスク

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糖尿病や合併症の悪化

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糖尿病の医療費負担による家計等への影響

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万一、感染症にかかったときの重症化リスク

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自宅でのコロナ療養における糖尿病の管理

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その他

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 しかし、少し心配な結果も。今後の糖尿病治療に不安があると答えた患者さんの約7割が、医師や医療スタッフに不安を相談していないと回答。その理由として、最も多かったのは「相談していい内容かどうかわからないから」でした。

その不安について、かかりつけの医師や医療スタッフに相談したことはありますか?(回答数:199)

Q1
  • 相談したことがある
  • 相談したことはない

相談していない理由をお聞かせ下さい。(回答数:137)

忙しそうだから

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相談していい内容かどうかわからないから

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誰に相談したらいいかわからないから

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きちんと説明できるか自信がないから

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欲しい回答が得られないと思うから

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以前相談して、嫌な思いをしたから

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すでに他の人に相談したから

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相談する必要はないと考えたから

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その他

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まとめ

 今回のような未知の感染症の流行だけでなく、大地震や台風などの災害は私たちの暮らしにいつ起きるかわかりません。コロナ禍の経験を振り返り、リスクに備えるようにしたいですね。 皆さんは、治療への不安や悩みをどうやって解決していますか? こちらもぜひご利用ください。

調査概要
実施時期
2021年10月2日(火)~9日(火)
調査方法
インターネット調査
対象
糖尿病患者さんまたはご家族
回答者数
419名
回答者属性
年齢
10代6名、20代4名、30代10名、40代56名、50代141名、60代116名、70代以上86名
タイプ
1型糖尿病165名、2型糖尿病246名 その他の糖尿病4名、わからない4名
病歴
5年未満71名、5~9年74名、10~19年112名、20~29年89名、30~39年52名、40~49年15名、50年以上6名
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※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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