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2013年08月22日
「老いは気から」気持ちが若々しい高齢者は体も若い
「社会的な交流を活発に行う」、「適度な運動を毎日行う」といった、体を若く保つために効果的な生活スタイルをもつ人ほど、気持ちも若々しい傾向があるという研究が発表された。
「気持ちはまだ若い」と思う高齢者は健康的
英エクセター大学医学部のクリスタル ワーモス氏ら研究チームは、英国のイギリスの南西部に在住している65歳以上の29人を対象に調査した。
参加者に健康診査を受けてもらい、糖尿病などの生活習慣病の治療状況や生活習慣、最近の体調の変化についての自己評価、自己の年齢に関する気持ちなどをインタビューした。
その結果、「自分は歳をとっているが、気持ちはまだ若い」という自覚をもつ高齢者ほど、体調の管理が良好で、精神面でも活動的であることが分かった。
逆に、「歳をとっているので、行動が制限される」と考える高齢者では、身体活動と体力が低下し、体調も優れない傾向が示された。
調査では、▽喫煙習慣がない、▽アルコールを飲み過ぎない、▽食事は腹八分目を心がけ肥満を予防する、▽糖尿病などの生活習慣病を良好にコントロールしている、といった生活スタイルが当てはまる高齢者ほど、気持ちも若々しい傾向があることも分かった。
「高齢になると、自己効力感の喪失、自己否定、不安感、うつ状態といったネガティブな感情を抱く人が増えます。そうした否定的な感情をもつことで、日常での行動が消極的になり、ますます否定的になるという、連鎖的な悪循環に陥りがちです」と、ワーモス氏は説明する。
生活に活発さが失われている高齢者の典型的な自己評価は、「自分は歳をとって、病気をもっており、体が虚弱になってきたので、生活も消極的になるのはやむえないことだ」というものだという。
「年齢は数字に過ぎません。“自分はまだ若い”という思いをもつ人ほど、生活が活動的になり、積極性が増します」と、ワーモス氏は言う。
高齢者の行動変容は、最新のビデオゲームを使った介入でも可能だ。ノースカロライナ州立大学の発表によると、ビデオゲームをプレイする高齢者は「より高いレベルの充足」をもつことができるという。
研究チームは平均年齢63歳の高齢者140人を対象に、通信機能付きのビデオゲームに取り組んでもらった。参加者の61%は頻繁にプレイし、35%は1週間に1回程度プレイした。
その結果、頻繁にプレイした参加者では、否定的な感情や高いレベルのうつ状態に陥る人が少ない傾向が示された。
研究チームは、生活習慣病の予防や対策などの教育的な要素を組み込んだビデオゲームを開発すると、さらに良好な結果を得られると考察している。
Thinking you’re old and frail(エクセター大学 9 2013年4月9日)Seniors Who Play Video Games Report Better Sense of Emotional Well-Being(ノースカロライナ州立大学 2013年3月5日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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