ネットワークアンケート
糖尿病に関わる医療費と保険
今回は、医療費負担やその対策としての医療保険について、患者さんにお話をうかがいました。
血糖コントロールはできていても、合併症など病気の悪化が心配。
糖尿病の治療に欠かせない「血糖コントロール」についてお伺いしたところ、「努力しているが結果はいまいち」など、血糖コントロールに患者さんの半数以上が苦労されているようです。一方で、血糖コントロールは「しっかりできている」という患者さんも45%いました。
ご自身で、しっかり血糖コントロールができていますか?
- 努力はしているが結果はいまいち
- やらなければと思うが、なかなかできていない
- 正直、できていない
- しっかりできている
しかし、半数近い患者さんが血糖コントロールに自信があるにもかかわらず、今後の病気の進行については「合併症の発症や悪化」や「数値の悪化」に対して、患者さんの約8割が心配だと回答しています。血糖コントロールの調子に関わらず、患者さんの病気の進行への不安は大きいようです。
病気の進行について、今後どんなことが心配ですか?
- 合併症の発症や悪化が心配
- 数値の悪化が心配
- 努力すべきとわかっているがなかなか血糖値がコントロールできず不安だ
- 指導に従っているので不安はない
- 薬を飲んでいるので不安はない
糖尿病合併症(網膜症・腎症・神経障害・心筋梗塞や脳卒中など)の治療をしていますか?
入院の経験はありますか?
糖尿病教育入院
糖尿病以外の病気治療や検査
糖尿病の合併症治療や検査
けがの治療や検査
その他
手術の経験はありますか?
糖尿病以外の病気の治療
けがの治療
糖尿病の合併症の治療
その他
「糖尿病以外の病気にも備えたい」。69%の患者さんが医療保険に加入。
糖尿病が進むと、医師に教育入院を勧められたり、合併症の治療のために入院や手術が必要になる場合もあります。そんな「いざ」というときのための「保険」が、医療保険です。今回の調査では、約7割の患者さんが医療保険に加入していました。
現在、医療保険に加入していますか?
- 加入している
- 加入していない
- 以前加入していたが、今は加入していない
- わからない
では、医療保険に加入している患者さんは、どんな理由で、どれくらいの保険料の保険に入っているのでしょう?
加入理由としては、「糖尿病以外の病気の備えたいから」が約9割と、糖尿病だけでなく、他の病気治療も視野に入れている人がほとんどのようです。保険料は、月5,000円以上という人が7割でした。
医療保険に加入した理由を教えてください(複数)
糖尿病以外の病気にも備えたいから
糖尿病でも入れたから
糖尿病の悪化に備えたいから
医療保険にお支払いのおよその総額は?
- 月10,000円以上
- 月5,000円以上
- 月3,000円以上
- わからない
医療保険に入っていない理由は、「保険料が負担」「糖尿病などの健康状態が理由で保険に入れない」。
一方で、現在、医療保険に入っていないという患者さんの7割以上は、保険料の負担を懸念されているようです。
また、「糖尿病などの健康状態が理由で保険に入れないと思っているから」という患者さんが56%、「実際に断られたことがあるから」が28%もおられました。
医療保険に入っていない理由は?(複数)
保険料が負担だから
糖尿病などの健康状態が理由で保険に入れないと思っているから
実際に断られたことがあるから
緩和型だと保険料が高いと思うから
その他
糖尿病や高血圧などの持病があると加入できない医療保険もありますが、 最近では糖尿病患者さんに向けた保険も開発されており、条件を満たせば加入できるものもあります。興味のある方は、一度、保険の専門家に聞いてみてはいかがでしょうか。
もちろん、病気が進んだり、不慮の事故や病気に遭わないことが一番ですが、「いざ」というときのために、今回のアンケートが、将来の医療費について考えていただく参考になれば幸いです。
実施時期:2019 年 9月
調査方法:インターネット調査
対象 :糖尿病患者さんとそのご家族
共催 :糖尿病ネットワーク・SOMPOひまわり生命保険株式会社
回答者数:548名
※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。
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