ネットワークアンケート

糖尿病教室について

医師・医療スタッフに聞きました

「糖尿病教室」は、糖尿病の基本的な知識や治療などについて患者さんが学ぶ場として、全国各地の医療施設で開催されています。今回は、患者さんと医療者に糖尿病教室の参加状況や開催実態についてお聞きしました。

半数の医療施設が糖尿病教室を実施している

まず、自施設での糖尿病教室の実施状況を聞いたところ、「実施している」50.8%、「実施していない」31.8%、「今は実施していないが、過去に実施していた」17.4%という結果でした。

所属している施設において、糖尿病教室を実施していますか? n=132

50.8%
31.8%
17.4%
  • 実施している
  • 実施していない
  • 今は実施していないが、過去に実施していた

開催方法はほぼ全施設で「対面」 開催頻度は月1が最も多い

次に、どのように開催しているかについていくつか聞いてみました。開催方法については、「対面でのリアル開催」が98.5%で、「リアルとWebのハイブリッド開催」は1.5%、「Web開催」のみはゼロでした。開催頻度は「月に1回程度」が最も多く47.8%という結果に。また、どのような職種の方が教室の運営に関わっているか聞いたところ、「医師」「看護師」「管理栄養士・栄養士」は100%に近く、次いで「薬剤師」77.6%、「理学療法士」65.7%、「臨床検査技師」58.2%という結果でした。

どのような方法で糖尿病教室を開催していますか? n=67

対面でのリアル開催
98.5%
リアルとWebのハイブリッド開催
1.5%
Web開催
0%
わからない
1.5%

どのくらいの頻度で糖尿病教室を実施していますか? n=67

月に1回程度
47.8%
2か月に1回程度
10.4%
3か月に1回程度
10.4%
半年に1回程度
6.0%
1年に1回程度
6.0%
不定期
1.5%
わからない
1.5%

どのような職種の方が糖尿病教室の運営に関わっていますか?(複数回答可) n=67

医師
97.0%
管理栄養士・栄養士
97.0%
看護師
95.5%
薬剤師
77.6%
理学療法士
65.7%
臨床検査技師
58.2%
医療事務
13.4%
わからない
1.5%
その他
9.0%

8割近くの医療者が治療支援に活かしている

では、糖尿病教室を実施することで、その内容は患者さんへの治療支援には活かされているのでしょうか?結果は、76.1%の方が「活かされた事例がある」と回答する結果になりました。具体的には「実際に適量の試食をすることで、適切に食事療法を実践してもらえるようになった」など、とくに食事療法に関することが多く寄せられました。また、患者さんが特に示すテーマについての質問でも、食事療法が80.6%と最も多く挙げられていました。

糖尿病教室の実施が、患者さんの治療支援に活かされた事例はありますか? n=67

76.1%
23.9%
  • ある
  • ない

糖尿病教室で患者さんが特に関心を示す(質問が多い・熱心に聞いている)テーマはありますか?(複数回答可) n=67

食事療法
80.6%
運動療法
41.8%
糖尿病の合併症
37.3%
糖尿病の病態・検査
26.9%
フットケア
20.9%
低血糖
19.4%
薬物療法(経口薬)
17.9%
薬物療法(注射薬)
14.9%
血糖測定(SMBG/CGM)
11.9%
シックデイ
9.0%
災害対策
6.0%
妊娠・出産
1.5%
わからない
9.0%
その他
1.5%

糖尿病教室を実施していない施設 半数以上はマンパワーが理由

一方、自施設で糖尿病教室を実施していないと回答した方にその理由を聞いたところ、「糖尿病教室を実施する余裕がない」36.9%、「糖尿病教室を実施できるスタッフがいない」20.0%と、マンパワーに関する理由が半数以上を占めました。

糖尿病教室を実施していない理由を教えてください。 n=170

糖尿病教室について案内されたことがない
52.4%
糖尿病教室が開催されていない
38.2%
都合が合わない
20.6%
その他
3.5%
<調査概要>
実施時期:2025年 4月24日~5月2日
調査方法:インターネット調査
対  象:「糖尿病リソースガイド」メールマガジン会員
協  力:株式会社三和化学研究所
<回答者の属性>
医師・医療スタッフ 132名(医師21名、看護師51名、薬剤師23名、管理栄養士・栄養士22名、臨床検査技師2名、理学療法士4名、保健師3名、その他6名)

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

Copyright ©1996-2025 soshinsha. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
治療や療養についてかかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。

このページの
TOPへ ▲