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2009年08月20日
アディポネクチン値が2型糖尿病の発症リスクに関係
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アディポネクチンが高値の人では、抗炎症とインスリン感受性が増強され、2型糖尿病発症リスクが有意に低い可能性があるとの研究結果が、「JAMA」7月8日号に掲載された。
アディポネクチンは脂肪細胞から分泌される生理活性を有する蛋白質。研究発表によると、アディポネクチンが2型糖尿病のリスクを減少させるメカニズムを示唆した研究はいくつかあるが、血中アディポネクチンと2型糖尿病の発症リスクの関連や恒常性については分かっていない点が多いという。 米ハーバード大学公衆衛生大学院のShanshan Li氏らは、2型糖尿病と新たに診断された2623例を含む計1万4598例を対象とした13試験のメタ解析を実施した。 その結果、アディポネクチン値が1-log μg/mL増加するごとに2型糖尿病の発症リスクが低下した(相対リスク0.72)。アディポネクチン値と2型糖尿病発症リスクとの逆相関は、白人、東アジア人、インド人、アフリカ系アメリカ人、アメリカ先住民の間で一貫してみられ、糖尿病確認法、研究規模、追跡調査期間、BMI、男女比などの影響を考慮しても変わらなかった。 研究者らは「これらの疫学的研究によって因果律を確立することができないが、多様な集団を横断して一貫して関連が認められたこと、用量反応関係(dose-response relationship)が認められたこと、機構論的研究における支持所見は、アディポネクチンが2型糖尿病のリスクを低下させる有望な指標であることを示す」と述べている。 Adiponectin Levels and Risk of Type 2 Diabetes
JAMA. 2009;302(2):179-188.
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所