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2007年09月12日

効果が36時間続くED治療剤 40歳代男性の5人に1人がED

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 日本イーライリリーは、勃起不全治療剤「シアリス®」(一般名:タダラフィル)を発売すると発表した。
 シアリス®は、勃起不全(満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持ができない患者)の改善に効果がある。性的刺激があったときのみ勃起機能改善効果があらわれる。

EDケアサポート
〜EDケアとシアリスの適正使用情報〜

EDの知識や治療について解説している。
EDの「セルフチェック」も。
 シアリス®は従来のED治療薬に比べ効果持続時間が長く、投与後36時間まで有効性が認められていることや、食事の影響を受けないことが特徴となる。

 海外では2003年から発売され、世界100カ国以上で1,000万人以上の患者が使用しているという。日本では2005年9月に承認申請を行い、今年7月に製造販売承認を取得した。

「ED治療薬の効果が切れてしまった」
 シアリス®は「PDE5阻害剤」といわれる治療薬。陰茎の平滑筋が弛緩し海綿体内に血液が流入することで、陰茎の勃起が起こるが、PDE5という酵素はこの勃起を妨げるはたらきをする。PDE5阻害剤はこの酵素のはたらきを阻害し、勃起の維持を助ける。性的刺激があったときのみ自然な反応として発現し、性的刺激のない状態では効果はあらわれない。

 シアリス®は、投与後36時間にわたり効果が長く続き、高脂肪食であっても食事の影響を受けないことが特徴となる。

 同社が行ったアンケート調査によると、これまでにPDE5阻害剤を使ったことのある患者の多くが、治療薬の効果が続く時間が短いことや、食事が薬効に影響するので困ったという体験をしているという。

 66%が「服用のタイミングを計るわずらわしさ」を感じており、「治療薬の効果が切れてしまっていた」、「食事の影響を心配した」、「性行為のタイミングを待っていたら深夜になってしまった」、「性行為を始めたが、まだ効果が現れていなかった」などと回答している。

40歳代男性の5人に1人がED
 同社が今月公開を始めたサイト「EDケアサポート」によると、中等度ED(たまに勃起、性交中勃起は維持できる)と、重度ED(勃起せずに性交不可能)のある成人男性は、約1,130万人と推定される。

 日本人男性の40歳代の5人に1人、50歳代の2.5人に1人、60歳代の1.7人に1人が中等症以上のEDと考えられている。

●詳しくは日本イーライリリー(株)のサイトへ
 EDケアサポート〜EDケアとシアリスの適正使用情報〜
 http://www.ed-care-support.jp/

糖尿病と性機能障害

 EDとは、性交に十分なペニスの勃起が得られないもしくは維持できず、満足な性交ができない状態を指す。ED患者は世界で1億5,200万人以上、国内では1,130万人と推計されている。EDの有病率は加齢とともに増加する。高齢化に伴い、世界で2025年までに現状の倍以上の3億2,200万人がEDに罹患すると予想されている。

 糖尿病の男性が性機能障害を起こしやすいことは広く知られている。一般的に、糖尿病男性の3〜6割に性機能障害があるといわれる。しかし、実際には治療を受けている人はずっと少ないのが現状で、その理由として、他の合併症と異なり、肉体的な苦痛がなく生命には関わりがないこと、医師に相談することの羞恥心、「若くもないのに今さら性機能障害で病院に行くなんて」といった、ためらいなどが考えられる。

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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