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2006年10月27日

インスリンポンプを続けた小児が80%以上 ジョスリン糖尿病センター

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 インスリン持続皮下注入(CSII)療法を開始した1型糖尿病の患者の、治療の継続率と血糖コントロールについて調べたジョスリン糖尿病センターの研究者らによる研究が、米国の医学誌「Diabetes Care」11月号に発表された

 研究に参加した患者は161名で、71%が女児だった。1998〜2001年にCSII療法を開始し、開始時の平均年齢は14.1歳だった。参加者は、CSII療法を始めた時点で糖尿病の治療歴が7.1(±4.0)年で、1日4.0(±1.2)回の血糖自己測定を行い、インスリンを1.0(±0.3)単位/kg/日投与し、HbA1cは8.4(±1.4%)だった。

 2005年時点で18%の患者がCSII療法を中止しインスリン注射に戻ったが、80%以上の患者がCSII療法を続けた。続けた患者では、インスリン注射を再開した患者よりも全体にHbA1cを低く維持できたという。

Diabetes Care 29: 2355-2360, 2006.

詳しくは「Diabetes Care」のサイトへ(英文・要約)


インスリン持続皮下注入(CSII)療法

 インスリン療法のひとつの方法で、専用機器(インスリンポンプ)を用いてインスリン製剤を持続的に注入する治療法。より厳格で安定した血糖コントロールが可能となる

 皮膚の下に入れたカテーテル(細い管)から腹やももなどに、吸収の速い超速効型インスリンを注入する。一度ずつ注入する注射と異なり、あらかじめセットしたプログラムによりインスリンの注入量を調整し、微量のインスリンを24時間、自動的に流し続ける。

 インスリンポンプは小型で、服のポケットに入れるなどして持ち運びができ、身に付けたまま生活できる。

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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