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2006年04月08日
薬と健康食品の相互作用 知らない人が14%以上
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この調査は、三重県が行っている「メディカルバレー構想」の一環として、三重県薬剤師会が県から委託を受け2004年度に行ったもの。三重県の保険薬局を訪れた顧客のうち、サプリメントや健康食品を使用している人を対象に、調査用紙による聞き取りまたは用紙の直接記入により実施した。有効回答数は5,212件。
糖尿病患者が利用している
健康食品やサプリメント (n=347)
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糖尿病患者の5%以上が、医薬品と併用することで効果があると回答
薬と薬の飲み合わせによって、薬が効きすぎて副作用が出やすくなったり、逆に薬が効かなくなったりする「医薬品相互作用」が起こることがある。相互作用は薬と薬だけでなく、薬と食べ物や飲み物などでも起こり、薬の作用が強くなったり弱くなったりすることがある。
調査では、健康食品などの過剰摂取のリスクや副作用に加えて、医薬品との相互作用などについても調べられた。全体で4,039人が健康食品を医薬品と併用しており、うち14.2%が「医薬品と一緒に併用すると効果があるように思う」と回答しており、相互作用について詳しく認知していないことを示す結果となった。
糖尿病の治療薬を服用していると回答した347人に限ると、「サプリメントや健康食品に効果がある」と考えている人は39.2%で、「わからない」と回答した人は34.9%だった。さらに、「医薬品と併用すると効果があるように思う」人が5.8%いた。実際に利用している健康食品などは、表のようにさまざまだった。
健康食品と糖尿病の治療薬との相互作用
厚生労働省が1998年に設置した「健康食品に係る制度のあり方に関する検討会」で、健康食品は大きく2つに分けられた。ひとつは厚労省が評価した特定保健用食品(トクホ)や栄養調整食品などの「保健機能食品」
トクホの中の「血糖値が気になり始めた方の食品」は、食後の糖の吸収をおだやかすることで、糖尿病などの生活習慣病の一次予防に役立つとされる食品で、科学的根拠があることが認めらている。“科学的根拠がある”とは、再現性のある実験を行い得られた結果が忠実に反映されることを確かめたということ。「血糖値」トクホで関与する成分は、難消化性デキストリンや、小麦アルブミン、グァバ茶ポリフェノールなどだ
それ以外で、糖尿病の人を対象に宣伝や販売されているのは「一般食品」(健康食品)と分類され、医薬部外品を含む医薬品からはっきりと分けられている。関与成分もさまざまだ。そうした健康食品がからだに対して有益な作用をもっているという情報が、テレビや雑誌などで数多く紹介されいるが、その中の多くは科学的根拠がまだ十分にないものもある。また、こうした健康食品と医薬品の相互作用について、まだ調査されていないものもある
糖尿病患者がこうした健康食品を利用する場合は、事前に関与成分について知識をもち、血糖コントロールに
糖尿病の治療薬との併用による
相互作用への注意が必要なサプリメント・健康食品
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●詳細は三重県のサイトへ
●詳細は三重県薬剤師会のサイトへ