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2005年05月12日

糖尿病宅配食は食事療法の改善に有用/日本糖尿病学会ポスターセッションより

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ムサシノ食品「健康宅配」 すこやか膳
3食コースの例
 食事療法は患者自身が自ら行わなければならないことが多く、諸事情より医師の指示通りに行われていないこともしばしばある。そうした患者では指示されたエネルギー摂取量に合わせて宅配食を利用すると、血糖コントロールが改善することが多いと、東京都済生会中央病院食養科の中村康氏らが5月12日のポスターセッションで発表した

 対象は、東京都済生会中央病院に通院していた2型糖尿病患者6名(男性1名、女性5名)。3名が経口血糖降下薬を使用していた。年齢は平均65歳で、BMIは23.3±1.9、全症例がHbA1cが7.0%以上だった。3カ月間3食とも調理済みの宅配食(ムサシノ食品「健康宅配」のすこやか膳:1200kcal〜1600kcal)を食べてもらった。

HbA1cと空腹時血糖値が有意に改善
 その結果、HbA1cは宅配食開始時8.5±0.9%から終了時には7.6±0.8%、空腹時血糖値も199±18mg/dLから146±23mg/dLと、どちらも有意に改善された。また終了6カ月後の結果もHbA1c値7.5±0.9%、空腹時血糖値138±30%と宅配食開始時に比較して有意に下がっていた。
 開始時終了時終了3カ月後終了6カ月後終了9カ月後
HbA1c(%)8.5±0.97.6±0.87.5±0.77.5±0.98.1±1.5
空腹時血糖値(mg/dL)199±18146±23156±38138±30149±43
試験終了後も血糖コントロールが良好に推移
 以上の結果から、食事療法がうまくいかない場合は宅配食が有効であることが浮き彫りになった。また3カ月のみの利用であっても、その後6カ月にわたり血糖コントロールが良好に推移していた。

 さらに研究グループは、対象者全員が宅配食終了後のアンケート調査でその後の食事療法の参考になったと答えていることから、食事療法の教育という点でも効果があると考察した。

ムサシノ食品 健康宅配本部のサイトへ

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日本医療・健康情報研究所

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