糖尿病の用語辞典


大血管障害
 比較的太い動脈に起こる障害、動脈硬化のことをいいます。糖尿病で血糖コントロールがよくないと、細小血管障害により網膜症、腎症、神経障害などの合併症が起こりますが、同時に大血管障害も進行して、虚血性心疾患や脳血管障害などを招きます。

体脂肪
 体内の脂肪のこと。

体脂肪計
 体脂肪率を測定する機械。体重計と同じように台に乗って測るタイプや、手でグリップを握って測るタイプなど、いろいろあります。最近では、生活習慣病との関連が深い内臓脂肪の量まで測れるという製品も販売されています。いずれのタイプも測定条件によって測定値が上下しやすく、信頼性はそれほど高いとはいえないので過信はできませんが、目安として考えれば生活習慣の乱れのチェックに利用できます。

体脂肪率
 体重に占める体脂肪の割合。成人の男性は20%前後、女性は25%前後が適度とされていて、加齢とともに若干増加します。体脂肪率を正確に測定するには大掛かりな設備が必要ですが、簡易的に測定する方法として以前は、皮脂厚計という測定器で皮下脂肪をつまみ、その厚さから算定する方法がとられていました。現在は、家庭でも簡単に測定できる体脂肪計が普及しています。

代謝
 古いものと新しいものが入れ替わること。新陳代謝。医学的な意味での代謝とは、食事から得た栄養素などをもとにしてエネルギーを作り出したり、成長や健康維持に必要な物質を作り利用する化学反応全般を指します。糖尿病は糖代謝の障害、脂質異常症は脂質代謝の障害で、このような病気は「代謝性疾患」と総称されます。

代謝症候群 メタボリックシンドローム

耐糖異常
 経口ブドウ糖負荷試験の結果、糖尿病と正常との中間で境界型のもの。糖尿病備群。糖尿病発病の確率が高いだけでなく、高血圧や脂質異常症併発の危険も高くなります。

多糖類 糖類

多糖類水解酵素阻害薬 α-グルコシダーゼ阻害薬

W/H比 ウエスト・ヒップ比

単位
 【食事療法の単位】食品交換では80kcal相当の食品を1単位とし、その目安となる重量を示しています。【運動療法の単位】80kcalを消費する運動強度・時間を、1単位の運動と現することがあります。【インスリン療法の単位】インスリン作用の強弱をす基準で“U”という記号でされます(Unitの略)。なお、食事療法の単位とインスリン療法の単位は全く別の意味で互換性はありません。

単一性神経障害
 糖尿病性神経障害の分類の一つで、ある一部分の神経だけが障害されること。その神経に血液を供給している血管が詰まって、神経細胞に血液が行かなくなることが原因の一つと考えられています。顔面や脳神経の一部に起こることが多く、まぶたを開閉しにくくなったり、左右の眼球の動きが一致せず物が二重に見える、口もとがゆがむ、などがよくみられる症状です。

単純網膜症 網膜症の病期

炭水化物
 蛋白質、脂質と並び、三大栄養素の一つ。「糖質」ともいいます。エネルギー源として最もよく使われる栄養素で、1gあたり約4kcalのエネルギー量があります。食べ物では、ごはんやパン、そばなどの主食として食べるものや果物類に多く含まれています。炭水化物は体内で消化吸収される過程でいくつかの糖分に分解されますが、その最後のものの一つがブドウ糖です。なお、炭水化物でも、消化吸収されずにエネルギーにならないものを「食物繊維」といいます。

男性型肥満 上半身肥満

単糖類 糖類

蛋白質
 炭水化物、脂質と並び、三大栄養素の一つ。生物を成する基本となる物質で、アミノ酸が結合して作られています。からだの中では血液や筋肉を作ったり、ホルモンの分泌や免疫機に使われるなど、その役割は多岐にわたります。1gあたりのエネルギー量は、炭水化物と同じで約4kcalです。食べ物では、肉(脂身を除く)や魚、卵、大豆製品などに多く含まれています。

蛋白尿
 尿の中に蛋白が混ざっていること。糖尿病性腎症が進行すると、蛋白尿が出るようになります。ただし、蛋白尿が出ていなければ腎症は起きていないというわけではなく、腎症が起きているか否かは蛋白尿よりも早い時期から検出される「微量アルブミン尿」の検査によって診断されます。

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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