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2022年南米エクアドル「FUVIDA」糖尿病キャンプレポート(1)

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 南米エクアドルで小児糖尿病患者さんを支援するFundacion Vivir con Diabetes(FUVIDA)(代表:アラセリー・バスルト・カルデロン氏)では、2022年3月12日に「糖尿病キャンプ」を開催しました。 FUVIDAの糖尿病キャンプは、新型コロナウイルス感染症の影響で約3年ぶりの開催となります。

 国際糖尿病支援基金は、この活動の趣旨に賛同し、2008年より南米エクアドルのFUVIDAを支援しています。



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Fundacion Vivir Con Diabetes代表
president.Aracely Basurto Calderon
アラセリー バスルト カルデロン



 新型コロナウイルス感染症がもたらした世界的なパンデミックも時が経過し、終息を迎える日が到来すると思います。パンデミックが終息することで、1型糖尿病患者が家族共々、心配することなく自由に行動できることにつながるでしょう。

 今回のキャンプ地として、私のお気に入りの場所であるマチャリージャ国立公園を選びました。この場所をを選んだ理由は、糖尿病患者さんのための教育活動やレクリエーションに適しており、50名の参加者が語り合い、糖尿病に対する情報交換をする場としてふさわしいと思ったからです。実際、参加者全員が糖尿病についての理解を深めることに繋がり、密度の濃い、大変有意義な日々を過ごすことができました。

▪️冒険
 キャンプ当日の早朝7:00、子供たちはワクワクしながら支度をし、旅に出ました。この旅は大多数の子供達にとって初めての糖尿病キャンプとなりました。
 目的地に向かう途中、最初の休憩場として選んだのは、たくさんの魅力で溢れている島"帽子のテラス"でした。島の形状がちょうど帽子の形をしていることから、そう名付けられています。

 FUVIDAの糖尿病キャンプでは、年齢別にグループに分けられ、各グループに指導者が割り当てられます。指導者は幼少期に本キャンプに参加したことがある若い糖尿病患者のカミロ、バレスカ、ジプソン、フリッサ、アンドレア、フェルナンダで、ボランティアとして参加してくれました。彼らには子供たちやその両親に糖尿病の自己管理や治療について教える役割が与えられます。このボランティアの存在は、とても有難いものでした。

 キャンプ地に到着後、食事の前に、子供たちの両親はベッドの割り振りをし、その後、敷地内にある海岸で砂遊びをしたり、かけっこをして過ごしました。子供達がより親しくなり、さらに絆を強める為にはとても良い機会となりました。
これらの交流を通じて、親達は糖尿病を持つ子ども達に必要な運動や教育を学んでいきました。

 この日の食事は、「レンズ豆入りのご飯」と「ミニバーベキュー」で、準備をしている間、子供たちは家族と過ごすこともできました。その後、皆でおいしく食事をいただきました。
 マチャリージャはとても日差しが強い一方、陽が傾きかけた頃の夕景がとても素晴らしく、それを見ながらの散策は彼らにとって、とても思い出深い経験となりました。

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 夜にはキャンプファイアーをし、火が燃え尽きた頃には、穏やかな波の音を聴きながらリラックスし、その火でマシュマロを焼いたり、とても楽しいひと時を過ごしました。
その後、全グループの指導員たちが集まり、今日1日で達成出来た事や何を体験したかを報告会をしました。

 報告会を始めて直ぐに、子供達の血糖値を測る時間となってしまいました。子供達は寝る前に血糖値を測定をしなければなりません。昼間、海辺で活発に動き回ったことに加えて、海辺の強い陽射しを受けたことで早朝には「低血糖」となり、極めて危険な状態に陥る可能性が高くなってしまうからです。

 翌朝は親達により、マバナチーズボールとスクランブルエッグ、そして牛乳と果物が用意されていました。
その後はハムとチーズのサンドイッチの軽食を取るためのパン作りを始めました。

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■教育
 親たちには、血糖コントロールの仕方や運動療法、そして何より重要なことは、家での食事で、摂取量を少なめにコントロールする必要があること、同じく身体に必要な分の炭水化物の摂り方、食品に貼られているラベルの表示(カロリー等の記載)も、適切な量を知る為に注意深くチェックする必要があること指導しました。
そして低血糖に陥らない為に最も必要な事は、血糖値の定期的な測定と数値の把握、常に子供達の状態に気を配ることの大切さも話し合いました。子供達それぞれの年齢に応じた教育、自身で責任を持つ行動ができる様に指導にあたっていくよう、親達の気持ちに寄り添いながら、助言をしました。
また、指導者たちは、小児1型糖尿病についてより深く知るために、普段の生活や様々な体験談を話してくれました。

参加者のうち4人の子供たちは「自分でインスリン注射が出来るようになる」という目標を掲げていたため、指導者であるカミーロ、ホルガー、フリッサなどがインスリンの自己注射が出来るよう丁寧に教え、また注射部位を一か所に偏らせず分散させる必要があることも説明もしていました。その中で、6歳になるロミナは、自分で注射をするのをとても怖がっていました。参加した子供たちの中で一番注射を怖がっていたのがアンヘルでしたが、嬉しい事にキャンプが終わるまでには、4人ともひとりでインスリン注射が出来るようになっていました。目標を達成することができ、他の参加者全員から拍手喝采となりました。

■海辺にて
 運動も兼ねて海辺へのハイキングも楽しみ、グループで写真を撮りあったり、泳いだりして、残りの時間を存分に楽しみました。
その後、昼食を撮り、スーツケースに荷物を詰め帰路に着きました。

■ボランティアの方々の紹介
・ジュディス・ブルゴス医師には、10年前より糖尿病キャンプのボランティアを担っていただいています。
・1型糖尿病の子供達を支え、その両親達にも不安や心配を与えないよう寄り添い、手を差し伸べてくださったホルガー・ルーゲル医師
・内分泌科医でもありトレーニングにも参加してくださった、 ギャビー(ガブエラ)・ロンキージョ医師にも深く感謝し、お礼を申し上げます。

 最後になりますが、ボランティアとして参加、援助・指導してくださったバレスカ、ジプソン、フリッサ、モンセラーテ、カミロ、ピラール、リンダ、アンドレア、パオラ、フェルナンダ、ロクサナ、そしてこのサマーキャンプの主人公、マルチージャ国立公園に輝くような笑顔の種を沢山蒔いた子供達にも、拍手を送りたいと思います。

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翻訳協力:永吉 早苗 様

●関連サイト
2019年南米エクアドル「FUVIDA」糖尿病サマーキャンプレポート
Fundacion Vivir con Diabetes(FUVIDA)(エクアドル)
国際糖尿病支援基金


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 御協力頂きました方は、支援者としてこのホームページ上の「支援者名」のコーナーでお名前を発表させて頂きますが、本名での発表をご希望でない方は、振替用紙(郵便局)の通信欄にご希望のお名前をご記入ください。

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口座番号:00160−3−82542
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2022年05月
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  • これまでに寄せられた寄付金
    2,007万9,888円 
  • これまでに実行した支援金
    1,951万7,033円 

(2024年11月現在)

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