ニュース
2009年09月07日
【新型インフルエンザ】 感染予防と感染したと思ったときの対策
- キーワード
厚生労働省は4日、新型インフルエンザのワクチン接種について、診療に当たる医療従事者や、慢性呼吸疾患や心疾患、糖尿病など基礎疾患のある患者を優先して接種できるようにする素案を発表した。
素案では、新型ワクチンの接種対象者の優先順位について、診療に当たる医療従事者(救急隊員を含む)を最優先とし、次いで▼妊婦と基礎疾患を有する人、▼1歳〜就学前の小児、▼1歳未満の乳児の両親の順とした。優先接種対象者数は計5400万人となる。 新型インフルエンザに感染した患者のほとんどは軽症で回復している。ただし、慢性呼吸疾患や心疾患、糖尿病など基礎疾患(持病)のある患者では、治療の経過や管理の状況により、感染すると重症化するリスクが高い場合があるという報告がある。 糖尿病など基礎疾患のある患者では、感染予防を心がけ、発症時の対応についてかかりつけの医師に相談しておくことが重要とな
新型インフルエンザ ワクチン接種の対象者
医療従事者や基礎疾患のある人など約1900万人が優先接種対象で、来年2月末までの国産ワクチン生産量は2200万〜3000万人分とされる。新型インフルエンザのワクチンは、国内製造分は10月下旬以降に約1800万人分になる可能性があり、その場合は足りない分として輸入ワクチンを使う見通し。
医療従事者や基礎疾患のある人など約1900万人が優先接種対象で、来年2月末までの国産ワクチン生産量は2200万〜3000万人分とされる。新型インフルエンザのワクチンは、国内製造分は10月下旬以降に約1800万人分になる可能性があり、その場合は足りない分として輸入ワクチンを使う見通し。
対象者 | 理由 | 参考人数 | |
対象者 | 医療従事者 |
インフルエンザ患者から感染するリスクが高く、医療体制に支障を来す恐れがある → 必要な医療体制を維持するために接種が必要 | 約100万人 |
妊婦 |
新型インフルエンザに罹患して、重症化、死亡する割合が高い → 死亡者や重症者を減らすために接種が必要 | 約100万人 | |
糖尿病など基礎疾患を有する者 | 約900万人 | ||
小児(1歳〜就学前) |
乳児の入院率が高く、幼児の重症例がある、小児の感染率が高い → 死亡者や重症者を減らすために接種が必要 | 約600万人 | |
1歳未満の小児の両親 | 約200万人 | ||
その他 | 小中高校生 |
発症者の多数が10代以下の若年層。発症者数が多いため、相対的に重症者数が多数発生するおそれ → 死亡者や重症者を減らすために接種が望ましい | 約1,400万人 |
高齢者(65歳以上) |
現時点では、発症者数は少ないが、今後、患者数が増加した場合、重症化する高齢者が多数発生する可能性 → 死亡者や重症者を減らすために接種が望ましい |
約2,100万人 (基礎疾患を有する者を除く) |
厚生労働省資料をもとに制作
厚生労働省の公表によると、季節性インフルエンザの場合はワクチンの接種により、▼健常者のインフルエンザの発病割合が70〜90%減少、▼一般高齢者の肺炎・インフルエンザによる入院が30〜70%減少、▼老人施設入所者のインフルエンザによる死亡が80%減少、▼小児の発熱が20〜30%減少する。
新型インフルエンザにかかったと思ったら
38℃以上の発熱があり、咳や咽頭痛などの急性呼吸器症状を伴う場合は、インフルエンザに感染している可能性がある。また、インフルエンザに感染している人と接触したことがある場合も、感染の可
発熱患者の受診の流れ(糖尿病など基礎疾患のある患者の場合)
新型インフルエンザは詳しい遺伝子型を調べる2次検査(PCR検査)により確定される。
厚生労働省資料をもとに制作
厚生労働省研究班は、糖尿病専門医や感染症専門医などが委員となり「重症化しやすい人のための新型インフルエンザ対策-糖尿病または血糖値が高い人へ」を制作中で、今月中に厚労省の関係サイトで公開される予新型インフルエンザは詳しい遺伝子型を調べる2次検査(PCR検査)により確定される。
厚生労働省資料をもとに制作
厚生労働省 新型インフルエンザ対策関連情報
国立国際医療センター 戸山病院 糖尿病情報センター
新型インフルエンザワクチン(A/H1N1)の接種について(素案)(厚生労働省)(PDF) 糖尿患者さん向けのインフルエンザ対策啓発ポスター(A4サイズのPDF)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所