ニュース

2006年07月01日

米国の2型糖尿病は30年間で2倍に増加

キーワード
 米国の2型糖尿病の発症率は、過去30年間で約2倍に増加しているという研究結果が、医学誌「Circulation」に発表された

 この研究は、1970年代、80年代、90年代に「Framingham Offspring Study」に登録された、登録時点で糖尿病と診断されていなかった40歳から55歳の3,104名を対象に行われた調査に基づいている。平均年齢は47歳で、初期の調査で空腹時血糖値が126mg/dL(7.0mmol/L)以上、または、インスリン療法あるいは経口薬療法行っていた人を追跡調査した。

 糖尿病の発症率が最も低かったのは1970年代で、男性で2.7%、女性で2.0%だった。80年代、90年代と年を経るごとに発症率は増加し、男性では2.7% → 3.6% → 5.8%、女性では2.0% → 3.0% → 3.7%と推移した。

 1970年代と比べて、1990年代の糖尿病の発症リスクは、男性で2.21倍に、女性で1.84倍に増加した。糖尿病の増加の多くはBMI(肥満指数)が30以上の肥満者に生じていた。

 研究者らは「米国の糖尿病の発生率は過去30年間に有意に上昇したことが明らかになった。食事で脂肪を過度に摂取する傾向が続くとすれば、糖尿病の発生率の変化に関して慎重に監視する必要がある」と結論している。

Circulation. 2006;113:2914-2918.

詳細は「Circulation」」のサイトへ(英文・要約)

[ DM-NET ]
日本医療・健康情報研究所

play_circle_filled 記事の二次利用について

このページの
TOPへ ▲