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2026年06月08日

2週間分の備蓄を ~要配慮者の災害食(宇都宮大 坪山宜代客員教授)~

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時事通信社

 災害時の避難生活では、栄養が偏りがち。特に高齢者や乳幼児、妊婦や授乳婦、アレルギーや慢性疾患を持つ人などへの支援が課題だ。坪山宜代・宇都宮大客員教授(災害栄養研究)に、避難時と備蓄の注意点を聞いた。

特殊食品は不足しがち

特殊食品は不足しがち

 ◇特殊食品は自ら確保

 災害は弱者ほど深刻な影響を受けやすい。坪山客員教授らの調査では、特に乳幼児や食物アレルギーのある人は、食料が十分に届かない初期段階の食支援ニーズが高かった。高齢者では食支援ニーズが初期から高い上に長期化する傾向があり、糖尿病や高血圧などを抱える人では、避難生活が長引くと症状が悪化することも分かっている。

 災害発生直後に避難所などで配られる食事は、冷たいおにぎりや菓子パン、カップ麺など炭水化物中心で、アレルギーや慢性疾患を持つ人には適さない場合がある。「災害時こそ食事と水分をしっかり取ることが重要です。しかし、内容や環境によって体調を崩し、持病悪化や、高齢者では誤嚥(ごえん)性肺炎を起こすこともあります」

 避難所では、乳幼児用ミルクや離乳食、嚥下(えんげ)困難な高齢者向け食品、アレルギー対応食などの「特殊食品」が特に不足しやすい。自治体の備蓄も進みつつあるが「量も質も十分とは言えません。各自の備蓄が大切です」。

 一般家庭の食品備蓄は水、主食、おかずなど1週間分が目安だが、「特殊食品は入手しにくいため、食べ慣れたものを少なくとも2週間分備えましょう」。支援食も温めたりスープに浸したりすると食べやすくなるため、カセットコンロなどの準備も勧める。「携帯トイレも備蓄しましょう」

 ◇楽しみながら備蓄を

 近年は、食べる機能が弱まった高齢者や栄養状態の悪い人向けの新しい介護食品「スマイルケア食」や、栄養や食形態に配慮した「おもいやり災害食」などが開発されている。「誤嚥性肺炎の予防のためにも、こうした認証マークを目安に選ぶとよいでしょう」

 栄養バランスを意識し、炭水化物、たんぱく質、ビタミンを含む食品を組み合わせて備えることが重要だ。お湯や水を注ぐだけで食べられるアルファ化米、野菜や卵、肉類を使ったフリーズドライ食品をそろえておくと便利だという。

 「温かく栄養バランスの取れた食事を確保できれば、心身のエネルギーが保てます。好物を中心に『食べる楽しみ』も備蓄に加えましょう」と坪山客員教授は助言する。農林水産省は「要配慮者のための災害に備えた食品ストックガイド」をホームページで公開している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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