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2026年07月10日
動脈硬化の危険因子 ~脂質異常症(原土井病院 池崎裕昭部長)~
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- 時事通信社
血液中の脂質に異常が表れる「脂質異常症」は、自覚症状がほとんどないまま進行し、動脈硬化を通じて心筋梗塞や脳卒中など命に関わる重い病気のリスクを高める。原土井病院(福岡市)総合診療科・感染症内科の池崎裕昭部長は「健康診断での血液検査を受けるなど、定期的なチェックが重要」と注意を促す。

体形にかかわらず血液検査で確認する
◇三つの指標で評価
脂質異常症は血液中の脂質のバランスが崩れた状態。▽LDLコレステロールが高い▽HDLコレステロールが低い▽中性脂肪が高い―のいずれかがあればおおむね該当する。LDLコレステロールや中性脂肪が高いと血管壁に脂質が付着しやすくなり、HDLコレステロールが低いと付着した脂質を回収する力が弱くなるため、動脈硬化が進みやすくなる。
体格指数(BMI)が高くても異常がない人がいる一方、痩せていてもLDLコレステロールが高い人は珍しくない。中には遺伝的要因が隠れているものも。「体形にかかわらず、血液検査で確認することが大切。また、閉経後の女性はリスクが高まるため注意が必要です」
◇問題は動脈硬化
自覚症状がなく放置しているうちに動脈硬化は進行する。階段を上るなど心臓に負荷がかかったときに胸が苦しくなる狭心症のような症状が表れたり、歩くと足が痛んだりしびれたりして、休むと良くなる「間欠性跛行(はこう)」が表れることも。「ある日突然、心筋梗塞や脳卒中といった疾患を発症してしまう可能性があります」
主な診断の目安は、他に持病がない場合、LDLコレステロールは血液1デシリットル当たり140ミリグラム以上、中性脂肪は同150ミリグラム以上とされる。糖尿病や高血圧などがある人ではLDLコレステロールの管理目標値はより厳しく設定される。
「軽度の場合は食事や運動など生活習慣是正を中心に経過を見ますが、LDLコレステロールや中性脂肪が極端に高い場合には早期から薬物治療を開始することも多いです」。肝臓でのコレステロールの合成を抑えるスタチン系薬などが用いられる。「運動を習慣付けるとHDLコレステロール改善や中性脂肪低下につながります」
「脂質異常症は『隠れて進行する病気』。健康診断で異常を指摘された場合は放置せず、医療機関を受診してリスクに応じた管理と治療につなげてください」と池崎部長は呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
[時事通信社 2026年7月8日]
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