糖尿病Q&A1000

Q.909 たばこをやめるように言われますが、糖尿病の治療にどんな影響があるのでしょうか?

 まず最初にお伝えしたいのは、たばこをやめたほうがよいのは糖尿病の人に限ったことではないということです。たばこは、ほぼすべての部位のがん、呼吸器の病気、血管の病気、それによる脳卒中や心筋梗塞、下肢動脈閉塞などの発症・再発を明らかに増やします。病気の種類によっては、たばこを吸わない人に比べてリスクが数十倍高くなります。さらに問題なのは、たばこを吸う本人だけではなく、周囲の人(ご家族や他人、妊娠中の女性の胎児)にも害を及ぼしかねない点です。だはこを吸う本人が吸う煙より、むしろ周囲を流れる煙のほうが有害だという研究もあります。
 糖尿病の人への影響ではとくに血管障害が重要です。糖尿病の合併症の多くは高血糖などによる血管障害を基盤に発症・進行するもので、たばこはそれを加速するように作用します。
2006年05月24日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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