DMオピニオン
2014年02月17日
File35:食とメディア
最近はテレビの情報番組やバラエティ番組などでも
糖尿病を取り上げる機会が増えて喜ばしい事で、
多くの人に糖尿病の恐ろしさや、
早期の対処方法の認知が浸透するのはすばらしい事だと思います。
それに伴い糖尿病を患っている芸能人のカミングアウトも増え
治療に取り組んでいる姿も見受けられ、
糖尿病治療の大きな広告効果となっているのは
間違いないと思います。
しかし、だからといって喜ばしい事ばかりではなく
それに伴い大きな矛盾を生み出すのも
テレビの怖いところでありまして、
ある番組ではっきりと糖尿病と診断され、
早急な治療と生活改善を要求された芸能人が
治療に取り組む意欲を見せたと思いきや、
別の番組では大食いのチャレンジャーとして登場、
とてつもないカロリー摂取で番組を盛り上げていました。
もちろん芸能人ですから、
いろんな番組に出演しそれを糧として生活しています。
何をしようと文句がある訳ではないのですが、
おなじ糖尿病患者としましては、やきもきせずにはいられません。
一方の番組では糖尿病治療の宣言をしていて
もう片方の番組では尋常ならざる大食いを見せている、
糖尿病治療でおおきなウエイトを占める、
カロリー制限を無視した行動となれば、
あの治療宣言はなんだったのと思うばかりです。
もちろん芸能人ですからいろんな番組に出るのが仕事ですし、
仕事となれば超大物でもない限り、
やりたい仕事ばかり選んでばかりもいられないのが実情でしょう。
それは芸能人として生きていく上では仕方の無い事かもしれません。
もしかしたら実は大食いに関しても、収録後糖尿病に対して
何らかの対処をしていると願わずにはいられませんが、
画面上からは決して見る事は出来ません。
まぁ見せるべきだ、とも思いませんが。
しかし一連の番組を見た健常者はどう思うでしょうか?
怖いと思っていた糖尿病が、意外とたいした事ないぞ!
などと感じてしまわないでしょうか?
糖尿病患者でも大食いが出来るのだから、
糖尿病になっても簡単に治療ができるのだ、と誤解される事に
私は不安を覚えてしまいます。
テレビの中ではグルメ、大食い、食レポなど、
食べる事に関する番組が花盛り、いや、過剰と言えるくらいに
氾濫しております、それに伴いどんどん肥満になっていく芸能人や
グルメレポーター、番組のためとはいえ異常と言えるほどの
カロリー摂取を余儀なくされている彼らを見ると
私は恐怖を感じざるをえません。
その中にはカミングアウトせずとも、
既に糖尿病やその他の疾患を抱えて
番組に出演している芸能人も多いはずです。
なぜなら病気の告白は彼らの職を奪う可能性があるからで、
グルメレポーターが糖尿病なんて事はあってはならない事、
グルメ番組自体の存続が危うくなるからです。
きっと彼らもそのジレンマの中あがいているのだと思います。
「それが仕事だから仕方ない、、、」
命を削りながら働かなければならないこの現状がおかしなもの
だとは思いますが。
もくじ
- File 01:糖尿病になった
- File 02:性病?
- File 03:初期症状
- File 04:グーグル症
- File 05:確定
- File 06:ええ?入院?
- File 07: 糖尿病は・・・甘くない
- File 08:贅沢は敵?
- File 09:痩せろ!俺
- File 10:カロリー天国
- File 11:野菜様
- File 12:動け!俺
- File 13:THEうんこ
- File 14:恐ろしや低血糖
- File 15:煙が目にしみる
- File 16:成果
- File 17:お米が食べたい
- File 18:さらばデブ
- File 19:糖尿病とお薬
- File 20:合併症「腎臓病」
- File 21:合併症「壊疽」
- File 22:合併症「失明」
- File 23:痩せるということ
- File 24:困った・・・
- File 25:後悔先に立たず
- File 26:おさらい
- File 27:甘えも必要
- File 28:決意
- File 29:緑内障
- File 30:緑内障とは
- File 31:ダイエットと眼圧
- File 32:恐怖
- File 33:ストレス
- File 34:セカンドオピニオン
- File35:食とメディア
- File36:料理に目覚めよ
- File 38:サウナ
- File 39:俺のスコア
- File 40:アルコールブギ