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インスリン・フォー・ライフ(IFL)グローバル
最近の活動と取組みについて(アリシア・ジェンキンス代表)(2)

 「インスリン・フォー・ライフ(IFL)グローバル 最近の活動と取組みについて(1)」については、こちらをご覧ください。



糖尿病キャンプや検査プログラムの支援について

 IFLが支援している各地の糖尿病キャンプでは、資料3のように、毎回、合併症のスクリーニングや健康診断も実施しています。
オーストラリアの1型糖尿病患者で、糖尿病の合併症により31歳で早世した、フィオナ・クォックさんにちなんで名づけられた「フィオナ・クォック合併症予防プログラム」では、病院で購入可能で血液検査、尿検査、眼底検査、血圧測定を行うことができました。
ニールたちは、この検査プログラムをモルジブ、震災後のエクアドル、今もなお継続しているフィリピンの小児・青少年糖尿病キャンプやコミュニティ、刑務所でのスクリーニングで実践しました。

 私たちが得た糖尿病に関する知識と意識を促進し、他の人々の助けに応じられるように、その一部を資料4のように書き留めています。
もちろん、もっとも重要なことは命が救われることですが、これらの資料を残すことで、より多くの人に私たちの必要性と私たちの活動を知ってもらい私たちが支援できるようになりました。

  
  • 保険経済学 
  • アドボカシー 
  • 冷蔵庫なしでのインスリン保管      
  • 6か国の糖尿病疫学  
  • 眼の検査 
  • ウズベキスタンで1型糖尿病死亡減少 
  • ウクライナでの戦争による糖尿病治療に必要な医薬品・器機へ影響

 ニールと当時の医学生たちはフィリピンの糖尿病キャンプに参加し、臨床現場即時検査(POCT)として、指先に針を刺す簡易穿刺検査を実施していることを紹介しました。ブドウ糖だけではなくHbA1c、コレステロール、尿中のタンパク質についても主要な大病院での検査機器と比較して、糖尿病で注意すべき、すべての重要な要素が非の打ち所がないほど正確だったので、これらの機器が導入される運びとなりました。

 過去にウズベキスタンにおいて、ロシア語を話すオーストラリア人の若い医師の協力のもと、年間30,000mlのインスリン支援を開始しました。当時のウズベキスタンは15歳未満の糖尿病患者の死亡率が非常に高い状況でした。私もニールと現地を訪問しましたが、現地の看護師たちは1型糖尿病についてよく理解していたもののインスリンが無いことを知ることとなりました。2002年に支援を開始してからインスリンの供給が広まり、小児糖尿病患者の死亡率も12分の1に低下しました、そしてさらに重要なことは、人々の糖尿病に対する意識が高まったことに加え、ウズベキスタン政府がこの問題に取り組み、我々がインスリンを支援する必要がなくなったは素晴らしい成果でした。

 これを機に緩和ケア医で人権弁護士でもある、フランクリン・フレナン博士に協力を求めました。
 インスリンと糖尿病治療が「贅沢」ではなく、基本的な人権であることを強調する記事を医学雑誌へ掲載するために、フランクリン医師は私たちを手助けしてくれました。そして私たちは学術的に裏打ちされた「人権を守る法律を作る」必要性があることを力説しました。

  特に貧困層が多い国の場合、法律について述べるだけでは物事を解決できないことが多いことから、私たちはオンラインセミナーを開始しました。国連の健康権に関する特別通信員であるモーフォ・キング医師と共に、私たちはアフリカの糖尿病の若者を対象に、ウズベキスタンの例を実践するためのセミナーを2021年に実施しました。
  ラテンアメリカでも2022年に同様のセミナーを開催し、そこで伝えられた内容は複数の言語に翻訳され、Life for childのHPにも掲載されています。
 小児糖尿病患者へは、経済的に恵まれない地域の糖尿病患者さんを対象にしたマテリアルなどの入門書も作成しました。これにより、地元の臨床医が患者の権利を守るために政府にどのように働きかけるべきかを学ぶことができるようになりました。


災害時の支援について

 災害などの緊急事態が発生した際に、我々は毎回どこよりも早く支援を実施し、継続することが重要と考えています。年々、人災と自然災害の数は増加していますが、一部の先進国では災害へ備える環境が整備されているため死亡率や負傷率が減少していますが、途上国などは、元々のリソースが不足していることに加え、災害への備えが不十分なため、それを私たちが支援しようとしています。

 IFLの経験に基づいて改善することと、私はIDF-WPRの委員で6年間評議会に所属してこのプロジェクトを担当し、人々に如何に災害を回避し、どのように備えるべきかを伝えるために大規模な災害対応マニュアルを発行しました。災害時には、多くの場合、政府や支援団体の支援であっても、インスリンが到着するまでに平均3週間から6週間かかり、インスリンや注射器などの糖尿病療養に必要な物資は含まれていません。
1型糖尿病患者はインスリン無しでは、3週間持たないことが分かっています。数週間インスリン注射を受けられなかった患者さんは数日以内になくなっています。


■緊急/災害時について資料5
  • 何処で何が必要か、どのように届けるか?
  • 被災地の場所はどこか?必要ものは何か?
  • 通訳・翻訳の必要性について
  • 普段と違う種類のインスリンや血糖測定機への対応など

 IFLには各支部があり、支援先に迅速かつ必ず物資が届くように、世界中にネットワークを持つ重要性があるため、緊急連絡先リストがあるのです。そのため、早急に人を派遣し言語の翻訳も可能で、重要な糖尿病の知識も共有できます。

例えば、インスリンや血糖測定器はその国で使用されているものとは異なる可能性があるため、それらと代替えできるインスリン製剤の一覧表を共有して知ることができます。普段使用しているものと違っていても、資料6の一覧表を通して、代替可能なインスリンを見つけることができます。

同様に、災害時には血糖測定器についても使い慣れた血糖値単位ではないmmol/Lかmg/dlである表示の機器を使用する場合が起こり得ます。でも代替え可能な一覧表で対応することができます。災害時にはmmol/Lやmg/dlで測定される可能性があります。そこで私たちはどちらの単位でも血糖値把握ができるよう資料7のような血糖測定器値の換算チャートを提供しています。

インスリンについて、私たちが行った研究では、熱帯地域の高温下で冷蔵保存をしていなくてもインスリンを使用できることはわかっていますが、凍結してしまった場合は使用できません。これは私たちが行う重要な仕事として、資料8のように、自分自身で使用した注射器や穿刺針を再利用できることを伝えています。
ただし、他人と注射器や穿刺針は決して共有しないことが重要です。


今後の新たな支援活動について

 現在、我々はウクライナへの支援活動を行っていますが、コロナ禍やウクライナ戦争、その他いくつかの自然災害の後には、新たな課題がいくつか発生します。コロナ禍では、先進国も途上国も関係なく、どの地域でも供給ラインがしばしば寸断され、ますます多くの人々が恵まれない状況に陥り助けを求める人々が増えています。
 インスリンなどを必要とする人たちに販売して利益を得ようとする政府や民間人もいるため、私たちはそれを低価格で提携先の医療機関を通じて、人々に直接販売する代替えプログラムを実施しています。

 エチオピアへの支援については、支援物資を提携先へ直接届けるようにしています。内戦状態を抜け出しつつあるものの、今なお混乱が続くエチオピアへの支援は、物資の制限などがあり難しいものですが、私たちはインスリンと注射器を購入するプログラムを今まさに開始しようとしています。

 同じくマダガスカルでも支援を試みようと考えています。
HbA1c検査を提供している会社では小児糖尿病患者向けのプログラムがたくさんありますが、大人向けではありません。そこで、私たちはすべての人が臨床現場即時検査(POCT)でHbA1c検査を受けられるように消耗品を提供することを検討しています。HbA1cテストはモニタリング(経過観察)に役立ちます。

 最後に活動方向として次の写真を紹介します。日本の国際糖尿病支援基金をはじめ、多くの団体や個人が私たちの活動に協力をしてくれています。芸術的感性豊かな子供たちの作品を通じて「協力すれば、できる!」と言っています。
我々は今後もさらに多くの支援活動を一緒に続けて行きたいと考えています。
これからも皆様のご協力の程よろしくお願いいします。

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 インスリン・フォー・ライフ(IFL)の活動にご賛同いただき、御参加いただける方は、下記口座(郵便局)までお振込み頂きますようお願い申し上げます。

 御協力頂きました方は、支援者としてこのホームページ上の「支援者名」のコーナーでお名前を発表させて頂きますが、本名での発表をご希望でない方は、振替用紙(郵便局)の通信欄にご希望のお名前をご記入ください。

振込口座(郵便局):
口座番号:00160−3−82542
加入者名:国際糖尿病支援基金口

2023年10月
国際糖尿病支援基金
  • これまでに寄せられた寄付金
    1,986万3,265円 
  • これまでに実行した支援金
    1,941万7,033円 

(2024年07月現在)

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