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2005年09月12日

吸入型インスリンによる血糖コントロール

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イーライリリー・アンド・カンパ二ーとアルカミーズ社の発表

 イーライリリー・アンド・カンパ二ーとアルカミーズ社は、1型糖尿病患者における吸入型インスリンの第II相臨床試験で、吸入型インスリン・システムを使用した患者で、インスリン注射で治療を行った患者と同等の血糖値が達成されたと発表した

 この試験は、吸入型インスリン・システムがインスリン注射と同等の安全性と効果を示すかを検証するために実施されたもの。得られた知見は、ギリシャ・アテネで開催された第41回欧州糖尿病学会(EASD:Europen Association forthe Study ofDiabetes)で発表された

 リリー/アルカミーズの吸入型インスリン・システムを使用した患者群では、平均してHbA1c値7.9%を達成した。これに対しインスリン注射群では8.0%だった。

 さらに、この試験に参加した患者の約80%が、食事前のインスリン治療に、従来のインスリン注射よりも、吸入型インスリン・システムの使用を希望すると回答したという。

 リリー社とアルカミーズ社は、アルカミーズ社のAIRという肺ドラッグ・デリバリー技術を元に、ヒト・インスリン吸入用粉末(HIIP:Human lnsulin lnhalation Powder)の吸入を可能にするインスリン・システムを開発するため2001年に提携した。手の平に収まる小型でシンプルな吸入機器が開発され使用されている。

 今年7月に、有効性試験と1型・2型糖尿病患者の長期安全性を検証する第III相臨床プログラムを、ヨーロッパの4カ国(ベルギー、ブルガリア、クロアチア、ハンガリー)を含む15力国の医療機関で、約1,000名の被験者の参加により開始したとしている。さらに、北米、アジア・太平洋でも試験を行う。(ニュースリリース)

●詳細はイーライリリー・アンド・カンパ二ーのサイトへ(英文)
 http://www.lilly.com/

[ DM-NET ]
日本医療・健康情報研究所

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