糖尿病Q&A1000
Q.202 合併症はなぜ起きるのですか?
合併症の多くはおもに血管と神経が障害されることで起きてきます。
血液中のブドウ糖が多くなると、血液の粘り気が強くなって血流が滞りやすくなったり、ブドウ糖が血液中の脂肪分と結合して血管の壁に溜まり血管が細くなったり、血管の壁が脆くなって出血しやすくなったりするのです。また、神経細胞の中にブドウ糖が変化した物質が蓄積されて、神経の働きが鈍くなります。
血管も神経もからだじゅういたるところに張り巡らされていますから、合併症は、全身のさまざまな部位に起こり得ます。とくに、細い血管ほど高血糖の影響がはっきり現れます。
血液中のブドウ糖が多くなると、血液の粘り気が強くなって血流が滞りやすくなったり、ブドウ糖が血液中の脂肪分と結合して血管の壁に溜まり血管が細くなったり、血管の壁が脆くなって出血しやすくなったりするのです。また、神経細胞の中にブドウ糖が変化した物質が蓄積されて、神経の働きが鈍くなります。
血管も神経もからだじゅういたるところに張り巡らされていますから、合併症は、全身のさまざまな部位に起こり得ます。とくに、細い血管ほど高血糖の影響がはっきり現れます。
2006年04月24日
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03 合併症ってなんだ? [Q.201-411]のQ&A
- Q.201 糖尿病は合併症が怖い病気だとよく聞きますが、具体的にはどんなことが起きるのですか?
- Q.202 合併症はなぜ起きるのですか?
- Q.203 細い血管ほど高血糖に弱いのなら、太い血管は血糖値がより高くならなければ悪くならないということでしょうか? つまり、まず最初に網膜症や腎症が起き、そのあとで心臓や脳などの太い血管に病気が起きるということでしょうか?
- Q.204 糖尿病で失明することもあると聞きましたが、本当にそうなのでしょうか?
- Q.205 網膜とはなんですか?
- Q.206 糖尿病だと、どうして網膜に病気が起きるのですか?
- Q.207 網膜がどうなるのですか?
- Q.208 症状は?
- Q.209 視力が悪くなっても、メガネやコンタクトレンズをすれば矯正できるのでは?
- Q.210 視力を守るには、どうすればよいのでしょう?
- Q.211 網膜症を早期発見するために必要なことは?
- Q.212 視力が低下し始めてから治療を受けたのでは間に合いませんか?
- Q.213 眼科で受ける眼底検査は、住民検診の眼底検査となにが違うのですか?
- Q.214 眼科で『糖尿病眼手帳』をもらいましたが、その中に「単純」「増殖前」「増殖」と書かれた欄があります。どういう意味でしょうか?
- Q.215 単純網膜症とは?
- Q.216 増殖前網膜症とは?
- Q.217 増殖網膜症とは?
- Q.218 黄斑という所はよほど大切なポイントらしいですが、どこにあるのですか?
- Q.219 糖尿病で黄斑に病気が起こる仕組みは?
- Q.220 黄斑症の症状は?
- Q.221 網膜症の治療方法を教えてください。
- Q.222 レーザー光凝固術とは?
- Q.223 網膜の細胞を焼いたら、目が余計悪くなりそうに思いますが…
- Q.224 網膜症で低下した視力は、レーザー光凝固術で回復しますか?
- Q.225 黄斑部のむくみがひいても、視力が戻るときと戻らないときがあるということでしょうか?
- Q.226 レーザー光凝固術は、一般的に行われている治療法ですか、それともまだ特殊な治療法ですか?
- Q.227 レーザー光凝固術は、どれくらい時間がかかるものですか?
- Q.228 硝子体手術とは、どういう手術ですか?
- Q.229 硝子体手術で視力は戻りますか?
- Q.230 硝子体手術も外来(通院)で受けられますか?
- Q.231 先日の検査で「白内障がある」といわれました。白内障もやはり糖尿病の合併症なのでしょうか?
- Q.232 白内障とはどういう病気ですか?
- Q.233 糖尿病ではなぜ白内障が起きやすいのですか?
- Q.234 白内障の症状は?
- Q.235 白内障の治療法は?
- Q.236 最近、新聞で「緑内障が増えている」という記事を見ました。緑内障も糖尿病となにか関係ありますか?
- Q.237 緑内障とはどういう病気ですか?
- Q.238 緑内障の症状は?
- Q.239 緑内障の治療法は?
- Q.240 糖尿病で起きるという血管新生緑内障について教えてください。
- Q.241 糖尿病性腎症とはなんですか?
- Q.242 腎臓はどんな働きをしているのですか?
- Q.243 腎臓が悪くなると、どんなことになりますか?
- Q.244 糖尿病で尿に糖が混ざる(尿糖が出る)のは、腎症によるものなのでしょうか?
- Q.245 よく、腎臓の病気では‘むくみ’が現れると聞きますが、糖尿病性腎症も同じですか?
- Q.246 むくみが気になり出す前には、どんな症状に気をつけていればよいですか?
- Q.247 自覚症状がない段階から治療を始めることの意味は?
- Q.248 「腎不全」「尿毒症」とは?
- Q.249 一度腎症が起きたら治らないのですか?
- Q.250 腎症を早期発見する手掛かりは?
- Q.251 腎症がみつかったら、治療はどうするのですか?
- Q.252 なぜ血圧の管理が大切なのですか?
- Q.253 どの程度の血圧管理をめざせばよいのでしょうか?
- Q.254 “腎臓を保護するための食事療法”は、どのように進めるのですか?
- Q.255 Q.251やQ.254の解説で出てきた「腎症の病期」について、詳しく教えてください。
- Q.256 第1期(腎症前期)はどのような状態ですか?
- Q.257 糸球体ろ過値(GFR)とは?
- Q.258 腎症前期には、どのように治療するのですか?
- Q.259 第2期(早期腎症期)はどのような状態ですか?
- Q.260 早期腎症期には、どのように治療するのですか?
- Q.261 第3期A(顕性腎症前期)はどのような状態ですか?
- Q.262 顕性腎症前期には、どのように治療するのですか?
- Q.263 第3期B(顕性腎症後期)はどのような状態ですか?
- Q.264 顕性腎症後期には、どのように治療するのですか?
- Q.265 第4期(腎不全期)はどのような状態ですか?
- Q.266 血清クレアチニンとは?
- Q.267 ネフローゼ症候群とは?
- Q.268 腎不全期には、どのように治療するのですか?
- Q.269 第5期(透析療法期)はどのような状態ですか?
- Q.270 透析療法期には、どのように治療するのですか?
- Q.271 腎症を治療するためにタンパク質の摂取量を守ることが大切なことはわかりましたが、実際にはどのように行えばよいのでしょうか?
- Q.272 タンパク質の摂取量を減らすと、エネルギー量が不足しがちになるそうですが、そのような場合はどうすればよいのでしょうか?
- Q.273 減塩のコツを教えてください。
- Q.274 カリウム摂取量に注意が必要になった場合、具体的にはどのようにすればよいですか?
- Q.275 水分制限が必要な場合は、どのようにするのですか?
- Q.276 腎症を治す薬はありませんか?
- Q.277 どのような薬が処方されるのでしょうか?
- Q.278 ACE阻害薬とかARBとは、なんのことでしょうか?
- Q.279 抗血小板薬とはどんな薬ですか?
- Q.280 利尿薬というのは、尿を出やすくする薬ですね。
- Q.281 糖尿病性神経障害とは、糖尿病で起きる神経の障害という意味ですね。なぜ糖尿病で神経の障害が起きるのですか?
- Q.282 神経に障害が起きると、どのようなことになるのでしょうか?
- Q.283 気が病んだりもしますか?
- Q.284 三大合併症のなかでは神経障害が、網膜症や腎症よりも先に起こると聞きましたが、間違いないですか?
- Q.285 全身の神経に障害が起きるということですが、とくに障害が起きやすい神経はありますか?
- Q.286 神経障害の具体的な症状を教えてください。
- Q.287 ほんとうにいろいろな影響が出てくるのですね。でも、「下痢や便秘」など、糖尿病でなくてもよく起きる症状も含まれているようですが…
- Q.288 三大合併症のうち、網膜症や腎症は発病すると元の状態に治すのは大変、ということでしたが、神経障害もそうなのでしょうか?
- Q.289 一番起きやすいのはどんな症状ですか?
- Q.290 足や手の異常な感覚とは、例えばどんな感覚でしょうか。
- Q.291 糖尿病性神経障害でいろいろな症状が現れる仕組みについて、詳しく教えてください。
- Q.292 手足のしびれ・痛みなどの治療はどうするのですか?
- Q.293 動眼神経や顔面神経の麻痺とは、どのような症状のことですか?
- Q.294 無痛性心筋虚血とは、なんのことですか?
- Q.295 心拍(心電図)の異常とは?
- Q.296 胃排出能低下とはどんな病気ですか?
- Q.297 胃薬を買って飲めば治りますか?
- Q.298 胆のう収縮機能の低下について教えてください。
- Q.299 神経障害と下痢・便秘の関係は?
- Q.300 下剤や下痢止めで治療できませんか?
- Q.301 排尿障害とは、具体的にどのような症状を指すのですか?
- Q.302 神経障害と排尿障害の関係は?
- Q.303 排尿障害の対策や治療法は?
- Q.304 糖尿病の男性はやはり勃起障害になるのでしょうか?
- Q.305 糖尿病でも勃起機能改善薬は効きますか?
- Q.306 神経障害で筋肉が痙攣したり萎縮することもあるのですか?
- Q.307 関節の変形とは、どういう意味ですか?
- Q.308 神経障害と足の潰瘍・壊疽の間に、どんな関係があるのでしょう?
- Q.309 足に怪我をすることなど、そんなに多いことではないと思いますが…
- Q.310 足を守るための対策を教えてください。
- Q.311 足に傷を作らないようにするには、どうすればよいですか?
- Q.312 アキレス腱反射の減弱・消失とは、どのような症状ですか?
- Q.313 起立性低血圧(立くらみ)と神経障害の関係を教えてください?
- Q.314 起立性低血圧の治療や対策は?
- Q.315 無自覚性低血糖とは、低血糖の自覚症状がなくなる、という意味でしょうか?
- Q.316 発汗異常とは?
- Q.317 神経障害とうつにはどのような関係があるのですか?
- Q.318 それぞれの症状の成り立ちやその治療についてはわかりましたので、神経障害そのものの治療法を教えてください。
- Q.319 アルドース還元酵素阻害薬とは?
- Q.320 ビタミンBや末梢循環改善薬はどのように効くのですか?
- Q.321 神経障害の治療を始めてひと月たちますが、足のしびれ・痛みがとれず、以前よりもさらにひどくなってきました。病院を変えるべきでしょうか?
- Q.322 医師に「お酒はやめるように」といわれました。アルコールも糖尿病性神経障害の原因なのでしょうか?
- Q.323 動脈硬化は、コレステロールが高い人がなる病気だと思っていましたが、糖尿病からも起きるのですか?
- Q.324 動脈硬化は糖尿病の合併症の一つ、ということでしょうか?
- Q.325 耐糖能異常とは?
- Q.326 動脈硬化が進行すると、狭心症や心筋梗塞になるのですね。
- Q.327 動脈硬化はどのように進行するのでしょうか?
- Q.328 やはりコレステロールなどが悪さをするのですね。
- Q.329 「タイプA行動」とはどういうことですか?
- Q.330 動脈硬化は治りますか?
- Q.331 動脈硬化が元になって起きる病気のことを、もう少し詳しく教えてください。
- Q.332 狭心症と心筋梗塞の違いはなんですか?
- Q.333 狭心症の発作は、どのようなときに起こるのでしょうか?
- Q.334 狭心症がひどくなると心筋梗塞になるのですか?
- Q.335 心筋梗塞はどのように起きるのですか?
- Q.336 狭心症や心筋梗塞は治りますか?
- Q.337 糖尿病の人に起きる虚血性心疾患に、なにか特徴はありますか?
- Q.338 虚血性心疾患がある場合の注意すべき点を教えてください。
- Q.339 脳梗塞と脳出血の違いはなんですか?
- Q.340 脳梗塞は、どのようにして起こるのでしょうか?
- Q.341 脳出血は、どのようにして起こるのでしょうか?
- Q.342 脳梗塞や脳出血は治りますか?
- Q.343 糖尿病の人に起きる脳血管疾患に、なにか特徴はありますか?
- Q.344 脳血管疾患がある場合の注意すべき点を教えてください。
- Q.345 動脈瘤とはどういうものですか?
- Q.346 動脈瘤の症状は?
- Q.347 動脈瘤は治りますか?
- Q.348 間欠性跛行〈はこう〉とは、どのような病気ですか?
- Q.349 間欠性跛行は治りますか?
- Q.350 壊疽については神経障害のQ&Aで聞きましたが、動脈硬化も関係あるのですか?
- Q.351 高血圧も動脈硬化が原因で起きるのですか? Q.328では、動脈硬化の危険因子として高血圧があげられていましたが…
- Q.352 動脈硬化の進行を抑えるには、どうすればよいのでしょうか?
- Q.353 動脈硬化の危険因子の数が多い人は、それだけ動脈硬化が進みやすいということでしょうか?
- Q.354 心臓病を起こす“死の四重奏”という病気があるそうですが、その意味を教えてください。
- Q.355 代謝症候群とは?
- Q.356 動脈硬化や代謝症候群の治療について教えてください。
- Q.357 おおもとの原因が生活習慣や肥満にあるのであれば、それを改善・解消すれば動脈硬化の危険因子を減らせますか?
- Q.358 糖尿病や高脂血症、高血圧を別々に治療するのは意味がないのでしょうか?
- Q.359 糖尿病に高脂血症を併発している場合の血清脂質のコントロール目標値を教えてください。
- Q.360 糖尿病に高血圧を併発している場合の血圧のコントロール目標値を教えてください。
- Q.361 これまでに出てきた網膜症や腎症、神経障害、動脈硬化以外で、糖尿病と関係のある病気について教えてください。
- Q.362 なぜ感染症にかかりやすくなるのですか?
- Q.363 具体的にはどのような感染症にかかりやすくなるのでしょうか?
- Q.364 感染症の治療に時間がかかるのはなぜですか?
- Q.365 感染症対策はどうすればよいですか?
- Q.366 感染症にかかってしまった場合には、どうすればよいですか?
- Q.367 糖尿病の人は肝炎になりやすいのでしょうか?
- Q.368 糖尿病の人の肝炎治療の注意点などはありますか?
- Q.369 糖尿病と皮膚の病気の関係について教えてください。
- Q.370 皮膚の病気の治療法や注意点を教えてください。
- Q.371 歯周病という病名はよく耳にしますが、詳しいことはよく知りません。どのような病気なのでしょうか?
- Q.372 原因は?
- Q.373 歯周病と糖尿病は、どのような関係にあるのでしょう?
- Q.374 歯周病の症状は?
- Q.375 進行するとどうなりますか?
- Q.376 早い段階で見つける方法はありませんか?
- Q.377 歯周病対策を教えてください。
- Q.378 糖尿病がある場合に、歯周病の治療に注意点などはありますか?
- Q.379 骨粗鬆症というのは、骨がスカスカになってもろくなる病気のことですね。
- Q.380 なぜ骨折しやすいということだけで“病気”と診断し、治療するのでしょうか? 実際に骨折してしまった人だけに治療すればいいように思いますが…
- Q.381 骨折が起きるまでは、症状はなにも現れないのでしょうか?
- Q.382 骨粗鬆症の原因はなんですか?
- Q.383 骨量の減少が加速されたり、最大骨量が少なくなる原因を教えてください。
- Q.384 糖尿病は骨粗鬆症とどのような関係があるのですか?
- Q.385 骨粗鬆症対策を教えてください。
- Q.386 糖尿病がある場合に、骨粗鬆症の治療に注意点などはありますか?
- Q.387 転倒防止対策を教えてください。
- Q.388 高脂血症は動脈硬化のQ&Aで、「動脈硬化の危険因子」との話がありましたが、糖尿病の合併症としても起きる病気なのですか?
- Q.389 脂質代謝とは?
- Q.390 高脂血症の検査で示される、コレステロールや中性脂肪の値には、どんな意味があるのでしょうか?
- Q.391 高脂血症と診断される検査値、治療の目安となる検査値を教えてください。
- Q.392 新聞などで「コレステロール値を下げても意味はない」と書かれているのを見かけけますが、どちらが正しいのでしょうか?
- Q.393 高脂血症治療のための生活改善とは?
- Q.394 卵のようなコレステロールの高いものは食べないほうがよいと、聞きましたが…
- Q.395 からだに油がつきにくいという調理油が販売されていますが、効果のほどを教えてください。
- Q.396 そのほか、コレステロール値を下げる食事について、なにかよいアドバイスなどありませんか?
- Q.397 高脂血症の薬について教えてください。
- Q.398 高血圧については腎症のQ&Aや動脈硬化のQ&Aで何度も出てきましたが、このふたつの病気はどういう関係があるのでしょうか?
- Q.399 糖尿病がある場合の高血圧は、どのように治療するのですか?
- Q.400 高血圧の薬について教えてください。
- Q.401 痛風とは、「風が当たっただけで激しく痛む」という病気ですね。
- Q.402 高尿酸血症とはどんな病気ですか?
- Q.403 糖尿病と痛風・高尿酸血症は、どんな関係があるのですか?
- Q.404 糖尿病で血糖コントロールが高いからといって、痛風や高尿酸血症になるわけではないのですね。
- Q.405 耐糖能障害や糖尿病と高尿酸血症を併発すると、なにか問題があるのですか?
- Q.406 尿酸値はどのくらいにすればよいのですか?
- Q.407 高尿酸血症や痛風の治療法について教えてください。
- Q.408 高尿酸血症や痛風の生活療法とは?
- Q.409 プリン体の摂りすぎがよくないと聞きましたが…
- Q.410 高尿酸血症には、どんな薬がありますか?
- Q.411 痛風には、どんな薬がありますか?