米疾病対策予防センター(CDC)は、2015年時点で、人口の9%(3,030万人)が糖尿病で、34%(8,410万人)が糖尿病予備群だと報じた。2015年には18歳以上の糖尿病患者が新たに150万人増えたと推定されている。
糖尿病に対する意識の低い人が多いことも明らかになった。米国の3,030万人の糖尿病有病者のうち、糖尿病と診断されているのは2,310万人。その4人に1人近くの720万人(23.8%)は糖尿病と診断されておらず、自分が糖尿病であることを知らない。さらに、糖尿病前症の人では88%が糖尿病について知らず、自らの健康状態を認識していないという。
●詳細はこちら→米国の1億人超が糖尿病か予備群 人口の3分の1に糖尿病の脅威世界保健機関(WHO)は、成人の糖尿病有病者数が2014年までに4億2,200万人に達し、1980年の1億800万人から4倍近くに増えたと発表した。
糖尿病が直接的な原因となり死亡した人は2012年に150万人に上り、高血糖が引き起こす心血管疾患などで死亡した人は220万人。糖尿病により70歳より前に亡くなる人が43%を占めると推定され、有効な対策をしなければ、2025年までに世界の糖尿病人口は7億人以上に増えると予測されている。
世界の糖尿病有病者4億2,200万にうち、2分の1は上位の5ヵ国(中国、インド、米国、ブラジル、インドネシア)に集中している。
WHOによると、2型糖尿病の原因となる肥満についても、1975年から40年間に急速に増えており、肥満の割合は男性で11%に、女性で15%に上る。2025年までに男性の18%、女性の21%が肥満になると予測されている。
●詳細はこちら→世界の糖尿病人口が4.2億人を超える 30年で4倍に増加 WHO
国際糖尿病連合(IDF)の糖尿病アトラス第7版によると、毎年8万6,000人の子供が1型糖尿病を発症しており、発症数は毎年3%ずつ増加している。世界の小児1型糖尿病(0~14歳)の患者数は54万2,000人に上る。
「糖尿病アトラス 2015」の主な内容は次の通り――
・ 糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病)とともに生きる患者に質の高い医療サービスを提供すると同時に、2型糖尿病の予防を促すための対策を優先して推し進める政策が世界規模で求められている。
・ 糖尿病が原因となり死亡する人の数は年間500万人。糖尿病と糖尿病合併症はほとんどの国で死亡原因の上位を占めている。
・ 糖尿病に対する「豊かな先進国に多い病気」というイメージは誤りだ。糖尿病有病者の4分の3は低・中所得の国に集中している。
●詳細はこちら→世界糖尿病デー 増え続ける糖尿病 糖尿病人口が4億人を突破
国際糖尿病連合(IDF)の発表によると、世界の糖尿病人口は爆発的に増え続けており、2015年現在で糖尿病有病者数は4億1,500万人に上り、昨年より2,830万人増えた。有効な対策を施さないと、2040年までに6億4,200万人に増加すると予測している。
2015年の20~79歳の成人の糖尿病有病率は8.8%で、11人に1人が糖尿病有病者と推定されている。
糖尿病関連の医療費は約81兆円(6,730億ドル)で、世界の主な国で全医療費の5~20%を占めている。糖尿病の医療費は2040年までに約96兆円(8,020億ドル)に増える予測されている。
世界ランキングでは、第1位は中国(1億960万人)ではじめて1億人を超えた。第2位インド(6,920万人)、第3位米国(2,930万人)となり、上位3ヵ国の順位は昨年と同じ。
一方、日本の現在の成人の糖尿病人口は720万人で、ランキングでは昨年からひとつ上がって9位になった。
●詳細はこちら→世界糖尿病デー 増え続ける糖尿病 糖尿病人口が4億人を突破
英国民保健サービス(NHS)の調査によると、英国では320万人が糖尿病と診断されており、85万人が治療を受けていないという。
英国の2012年の糖尿病有病率は7.3%で、2030年までに8.8%に上昇するとみられている。
英国では成人の35.3%が糖尿病前症とみられている。
●詳細はこちら→米国と英国で糖尿病が爆発的に増加 3人に1人が糖尿病予備群
中国の糖尿病人口が1億1,390万人に増加したことが、最新の調査で明らかになった。有病率は11.6%で、世界全体の8.3%を大きく上回っている。また、成人の2人に1人が糖尿病予備群で、推定数は4億9,340万人だという。
上海交通大学医学部のYu Xu氏らが、米医学誌「米国医師会雑誌(JAMA)」に発表した研究によると、中国では、成人の糖尿病有病率が11.6%(男性 12.1%、女性 11.0%)に上昇したことが明らかになった。中国の糖尿病有病数は1億1,390万人と推定されている。
中国では糖尿病前症も爆発的に増えており、有病率は成人の50.1%(男性 52.1%、女性 48.1%)に上った。4億9,340万人が糖尿病予備群とみられている。また、糖尿病有病者のうち、自分が糖尿病であると自覚している人は、一般住民の30.1%に過ぎなかった。治療を受けているのは25.8%で、うち血糖コントロールが良好だったのは39.7%だった。
●詳細はこちら→中国の糖尿病は「警戒レベル」 糖尿病人口が1億人を突破
日本を含む西太平洋地域の糖尿病人口は1億3,190万人と見込まれている。世界の糖尿病人口(成人)の3分の1以上が、この地域に集中している。
日本など39ヵ国から成る西太平洋地域では、成人の糖尿病人口は1億3,190万人と見込まれ、世界の成人糖尿病人口の36%を占める。増加傾向はこの地域で特に顕著で、2030年には1億8,790万人に達すると予測されている。
西太平洋地域では、糖尿病人口の増加をインドとともにけん引している中国の存在が大きい。中国の2012年の糖尿病人口は9,229万人で、2030年までに1億3,000万に達すると見込まれている。
また、2030年までに日本とインドネシアで1,000万人を超え、フィリピンで700万人を超える。ミャンマーやマレーシア、ベトナムでも300万人を超えるとみられている。
日本を含む西太平洋地域では、糖尿病に関連する死亡は男性は40〜59歳、女性は50〜59歳で死亡率がもっとも高い。
●詳細はこちら→アジア地域で糖尿病は急増 39ヵ国に1億3,190万人
世界の糖尿病人口は3億を超え、日本でも700万人を超えている。世界の糖尿病人口は2030年には5億1,000万人を超えると予測されている。
国際糖尿病連合が昨年に発表した「Diabetes Atlas 2012 update」によると、成人(20〜79歳)における世界の糖尿病人口は2012年時点で約3億7,100万人とみられ、糖尿病有病率は約8.3%に上る。今後も増え続け、2030年には約5億5,200万人、約9.9%に達する。
世界の糖尿病人口のランキングで、日本は第9位にランクインしている。日本の成人における糖尿病人口は約710万7,700人で、うち糖尿病の診断を受けていない人が351万1,200人と推定されている。患者1人当たりの糖尿病による経済的損失は、約32万円(3,266ドル)に相当する。
●詳細はこちら→世界の糖尿病人口は3億人超 日本は700万人で世界第9位
「Diabetes Care」12月号より。20歳未満の糖尿病有病者と非有病者の2050年までの人口を1年単位で推計。2001年の有病率と2002年の発症率を基に、1型・2型糖尿病の発症率について検討した。
2つのシナリオでシミュレートしたところ、以下のような結果に。
◇シナリオ1:
1型糖尿病の青年人口は2010年の166,018人から2050年には203,382人へ増加。2型糖尿病については、20,203人から30,111人へと増加。
◇シナリオ2:
1型糖尿病の青年人口は2010年の179,388人から2050年には587,488人へ増加(1,000人あたりの有病率:それぞれ2.13人および5.20人)。2型糖尿病については、2010年の22,820人から2050年には84,131人へと増加し、有病率は1,000人あたり0.27人から0.75人へと増加した。
国際糖尿病連合(IDF)は、世界糖尿病デーに合わせて、世界の糖尿病有病数の新しい統計値を発表した。それによると、世界の糖尿病有病数は3億7,100万人で、2011年の3億6,600万から500万人増えた。うち1億8,700万は糖尿病と診断されず治療を受けていないという。
IDFは世界を7地域に分けて統計値を出している。日本を含む西太平洋地区の糖尿病有病数は1億3,200万人(有病率8.0%)で、世界でもっとも糖尿病が多い地域だ。世界の成人糖尿病有病者の3人に1人は、西太平洋地区に集中している。
成人の糖尿病有病者が多い国の世界上位は、1位 中国(9,230万人)、2位 インド(6,300万人)、3位 米国(2,410万人)、4位 ブラジル(1,340万人)、5位 ロシア連邦(1,270万人)。
日本の糖尿病有病者は710万人で、世界第9位だ。糖尿病有病率は5.12%で、糖尿病が原因で亡くなっている人の数は6万2,949人。糖尿病と診断されず治療を受けていない数は351万1000人に上る。
●詳細はこちら→世界糖尿病デー 世界の糖尿病人口は3.7億人に増加
- 患者の94.3%は2型糖尿病で、1型糖尿病は1.5%。
- 患者の52%が男性、48%が女性。
- 9.0%は2009〜2010年に糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)を少なくとも1回経験しており、女性でより頻繁に起こっておいる。再発率は医療機関によって差がある。
- 89.3%はHbA1c検査の記録をもっているが、12歳以上の小児患者のうちNICE診療ガイドライン検査の全てを知っているのは4.1%だった。ガイドライン検査とはHbA1c値、体格指数(BMI)、血圧値、尿中アルブミン、血中クレアチニン、コレステロール、目のスクリーニング検査、足のチェック。
- NICE診療ガイドラインではHbA1c7.5%未満を目標にしているが、30%は9.5%以上で将来に合併症を発症するリスクが高い。
- 世界で糖尿病とともに生きる人の数は3億4700万人。うち1億3800万人は中国とインドに集中し、3600万人は米国とロシアにいる。
- 世界でもっとも糖尿病が急増したのは太平洋の島しょ国。マーシャル諸島では、女性の3人に1人、男性の4人に1人が糖尿病。南アジア、中南米、カリブ海、中央アジア、北アフリカ、中東でも、糖尿病と耐糖能異常は増加している。
- 先進国で糖尿病がもっとも増えたのは北米。米国、グリーンランド、マルタ共和国、ニュージーランド、スペインでは有病率が高い。逆に、西欧州では比較的増えておらず、オランダ、オーストリア、フランスでは最低だった。
- 世界でもっとも糖尿病の少ない地域はアフリカ南部、南東アジア。
- 米国の 2005年度の糖尿病有病数は2,080万人で、全人口に対する有病率は7%と推定
- この中で治療を受けている人は1,460万人で、未治療の人が 620万人
- 20歳以上の成人での糖尿病有病数は2,060万人、有病率は9.6%に上り、2005年度には新たに150万人が糖尿病と診断された。成人男性の有病率は10.5%、成人女性の有病率は8.8%。
- 60歳以上の成人での糖尿病有病数は1,030万人で、有病率は20.9%に上る。
- 20歳以下での糖尿病有病数は17万6,500人で、有病率は0.22%に上る。若年層では、特にアメリカインディアン、アフリカ系アメリカ人、およびラテン-アメリカ系アメリカ人で2型糖尿病が増えている。
- 糖尿病に関連する経済的な損失は1,320億ドル(15兆3,120億円/1ドル=116円)で、その中で合併症の医療費を含む直接的な損失は920億ドル(10兆6,720億円)、間接的な損失は400億ドル(4兆6,400億円)に上る(米国糖尿病学会の調査研究を基に推計)
米国疾病予防管理センター(CDC)の調査によると、医療費を節約したい気持ちから、診療を受けなかったり、薬を飲まない、処方箋を薬に代えるのを避ける45~64歳の糖尿病患者が増えているという。
糖尿病と診断された45~64歳の患者のうち、過去1年間に、医療機関での診療頻度を減らしたり、遅らせたことのある患者は18.8%に上るという。これは糖尿病ではない患者の9.6%の2倍に上る数値だ。
薬の服用をスキップするという患者は13.2%(糖尿病ではない患者では6.4%)、受診をしなかったことのある患者は14.4%(同6.9%)、処方箋を治療薬に代えるのを避ける、つまり薬代を払えない患者は16.3%(同7.9%)に上った。
米国糖尿病学会(ADA)は、米国の糖尿病による経済的な負担は2012年には27兆円に上ったと推定している。その内訳は、糖尿病の直接的な医療費19.5兆円と、糖尿病による経済的な損失7.6兆円になる。
●詳細はこちら→糖尿病の医療費の節約志向が高まるアメリカ 5人に1人が受診を回避
米ハリス・インタラクティブ(Harris Interactive) 社とヘルスデーニュースの調査で、米国の8人に1人が2型糖尿病と診断されており、全体の3分の1以上が、本人あるいは親、兄弟、配偶者、子どもが糖尿病と診断されていることがわかった。この調査は2月4〜6日、米国内でオンラインにより実施されたもので、18歳以上の2,090人が回答した。
ハリス・インタラクティブ社のHumphrey Tayloy氏は、「2型糖尿病は(米国で)最も罹患率が高く、患者数増加が最速の疾患の1つ。今回の調査で、成人の8人に1人、米国で2,900万人相当が糖尿病と診断されたと報告した」と述べている。
米マウント・サイナイ糖尿病センター(ニューヨーク)の Ronald Tamler氏は、「糖尿病は知らない間に進行し、合併症を発症するか、排尿障害や口渇などがコントロールできなくなるまで気付かない。今回の調査で、糖尿病への認識が驚くほど低いことが判明した。21%しか糖尿病について熟知していると回答しておらず、79%はリスクのあることや、『サイレントキラー』と呼ばれるこの疾患にすでに罹患していることに気づいていないことを意味する」と述べている。
●詳細はこちら→米国の8人に1人が2型糖尿病―ヘルスデー調査から
子供の1型糖尿病は世界的に急増している。世界の15歳以下の1型糖尿病の子供の数は49万5100人で、15〜25歳の患者数はこれ以上とみられている。2011年には15歳以下の子供7万7800人が1型糖尿病を発症したと推定されている。世界で1型糖尿病を発症する子供は年間に3〜4%ずつ増加している。
世界の15歳以下の1型糖尿病の子供のうち約23万人(約46%)は先進国に集中している。1型糖尿病の子供が多いのは、欧州、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、日本、シンガポール、サウジアラビアなど、高所得の国がほとんど。
世界の1型糖尿病の子供のうち、26万人の子供は低・中所得国で暮らしている。インドでは9万7700人、アフリカでは3万6000人に上る。
北アフリカに位置するスーダンで行われた研究では、1型糖尿病の子供の 10万人当たり42.6人の割合で死亡していることが示された。これは、米国の10万人当たり0.63人に比べ、大幅に高い数値。
●詳細はこちら→増える1型糖尿病患者 世界の医療格差は拡大
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