人口10万人に対する糖尿病による死亡率が厚生労働省の調査でわかった。
都道府県別にみると青森県の17.0人がワーストで、愛知県の7.7人がベストだった。全国平均は10.8人だった。
20歳時のBMI(体格指数)と現在のBMIの比較でも、既婚者で+7.3kg、単身赴任者で+7.4kg、独身者で+9.2kgとなり、未婚・離婚群が有意に高値だった。
青森県 糖尿病が進行してから治療を開始する患者が多い
都道府県別にみると青森県が17.0人でワーストであり、愛知県の7.7人がベストで、全国平均は10.8人だった。
青森県には、糖尿病が進行してから治療を開始する患者が多く、一方で、愛知県には糖尿病リスクの高い人を早期発見する体制づくりが進んでいる、と県の担当者は話す。
●詳細はこちら→糖尿病の最新全国ランキング ワーストは青森県 ベストは愛知県
2001〜2010年の10年間の日本人の糖尿病患者の平均年齢は、男性が71.4歳、女性が75.1歳で、その前の10年間に比べ、男性で3.4歳、女性で3.5歳延び、30年前の調査に比べると、男性で8.3歳、女性で10.2歳延びたことが、日本糖尿病学会の「糖尿病の死因に関する調査委員会」による調査で明らかになった。
今回の報告は、2001〜10年時の調査結果で。全国の241施設から報告された4万5,708例(男性2万9,801例、女性1万5,907例)を解析した。
糖尿病患者の死因第1位は▽悪性新生物(がん)の38.3%であった。死因となったがんの中でもっとも多かったのは肺がん。次いで肝臓がん、膵臓がんと続く。
血糖コントロールの良否と死亡時年齢との関連をみると、血糖コントロール不良群では良好群に比し1.6歳短命であり、その差はがんに比し血管合併症とりわけ糖尿病性腎症による腎不全で大きかった。
●詳細はこちら→日本の糖尿病患者の寿命は延びている 寿命は30年で10年間延長
日本透析医学会が毎年実施している統計調査「わが国の慢性透析療法の現況」によると、2013年末現在、国内の透析人口は、31万4,180人で、前年(2012年)末より4,173人増加しました。
このうち、原因疾患は糖尿病腎症が11万5,118人(透析患者全体の37.6%、以下同)と最も多く、全体の37.6%を占めています。その次に慢性糸球体腎炎が9万9,029人(32.4%)で続き、この2つの疾患で全体の7割を占める結果となりました。
また、この1年で新たに透析を始めた患者さんの原疾患でも、糖尿病腎症が1万5,837人と最も多く、全体の43.8%に上ります。第2位は慢性糸球体腎炎で6,777人(18.8%)、第3位は高血圧と深く関わる腎硬化症で4,701(13.0%)となっています。
●情報ソース:図説 わが国の慢性透析療法の現況 2013年末の慢性透析患者に関する基礎集計(一般社団法人 日本透析医学会)
2015年に東京慈恵会医科大学附属病院人間ドックを受けた40歳代の男性2,113人を対象に、既婚1,672人、単身赴任131人、独身(離婚も含む)310人を比較した。
独身の中年男性ではメタボの該当率が2倍に上昇
メタボの人は独身が22.9%で、既婚の11.3%の約2倍だった。メタボの構成要因である腹囲、血圧、中性脂肪、血糖いずれも、独身のグループでは既婚のグループに比べ有意に高値だった。
20歳時のBMI(体格指数)と現在のBMIの比較でも、既婚者で+7.3kg、単身赴任者で+7.4kg、独身者で+9.2kgとなり、未婚・離婚群が有意に高値だった。
●詳細はこちら→40歳代の独身男性のメタボ該当率は23% 既婚者の2倍
平成28年度の診療報酬改定で「透析患者に対する下肢末梢動脈疾患指導管理加算」が新設され、この新加算を申請した都道府県の透析施設数は、全透析施設の71.3%に及んでいることが明らかになりました。
「1年間余りで申請施設数の割合は、3割から7割まで上昇しました。」とは、一般社団法人 Act Against Amputation(AAA)の大浦氏。都道府県で見てみると、申請率の高い上位3県は、徳島県96.3%、大分県94.1%、兵庫県92.0%でした。
患者数では東京都(30,805名)、大阪府(23,199)、神奈川県(20,454)が上位3位で、施設数も同じ都府県が上位を占め、東京都(433施設)、大阪府(298施設)、神奈川県(249施設)。
しかし、申請率では東京は69.1%、大阪府は75.5%、神奈川県は69.1%と患者数や施設数に比例して上がるものではなく、逆に、申請率上位の徳島県は施設数の全国順位で44位、患者数の全国順位で36位、大分県は同28位、同27位、兵庫県は同8位、同9位となっています。
●詳細はこちら→下肢PAD指導管理加算の全国普及率は約7割 AAA調査
福岡県内の糖尿病専門の医療機関に通院する糖尿病患者5,131人(うち男性が2,854人、平均年齢65歳、平均罹病期間16年)を対象に、5年間前向きに追跡した「福岡県糖尿病患者データベース研究」(FDR)により、日本の糖尿病足病変の実態が明らかになった。
それによると、糖尿病足潰瘍の年間発症率は0.3%、切断率は0.05%と、海外の報告に比べて10分の1程度だった。
足潰瘍発症率は、HbA1cが7%未満の患者で発症率 0.25%で、7%以上8%未満の患者の発症率 0.24%と差がなかったが、8%以上の患者では0.46%と有意に上昇した。
足潰瘍がない患者の死因の第1位はがん(39%)だったのに対し、足潰瘍がある患者では循環器疾患(44%)による死亡がもっとも多かった。
●詳細はこちら→日本の糖尿病足潰瘍の発症率は欧米の10分の1 日本初の大規模調査
日本では、糖尿病患者の急増や高齢化社会にともない糖尿病やPAD/ASOによる足病変が増加している。60歳以上の約700万人が足病変を発症しており、PADの有病者数は320万人と推定されている。
日本フットケア学会、日本下肢救済・足病学会、日本メドトロニックは、糖尿病性神経障害や末梢動脈疾患(PAD)を要因とする足病変に対して、適切な診断・治療を受けられず下肢切断に至っているケースがあることを問題視し、その解決策を探るために下肢救済に関わる治療実態をあきらかにすることを目的に患者・医師を対象とした調査を行った。患者調査は、(社)全国腎臓病協議会の協力を得て、足病変のハイリスク患者である透析患者4,102人を対象に行われた。
・PADに関する検査・治療について知っている人は2割
調査の結果、PAD/ASOについて「検査、治療内容、治療してくれる診療科、治療後について詳しく知っている」と回答した人は全体の18.2%と2割未満であることがあきらかになった。 また、糖尿病透析患者と非糖尿病透析患者の2群に分けて比較したところ、非糖尿病透析患者は糖尿病透析患者と比べ「検査、治療内容、治療してくれる診療科、治療後について詳しく知っている」と回答した人の割合は10ポイント以上低く15.4%にとどまった。
・44.8%は自分がPADになりやすいことを知らず
「PAD/ASOを聞いたことがある」と回答した人のうち、「透析を受けている人は、PAD/ASOになりやすいことを知っている」と回答した人は55.2%にとどまり、44.8%は慢性腎臓病、特に透析が末梢動脈疾患(PAD)の危険因子であることを知らないことがあきらかとなった。 また、糖尿病透析患者と非糖尿病透析患者の2群に分けて比較したところ、非糖尿病透析患者は糖尿病透析患者と比べ、疾患へ理解度が全般的に低い傾向にあった。
・足病変ハイリスク患者にもかかわらず「足の健康管理」に対する意識が不十分
また、PADなどによる足病変を発症するリスクが高く、日ごろから足の健康管理が必要であるにもかかわらず、その一環として「足の爪をこまめに切ったり、胼胝べんち(タコ)や角質のケアを行っている」人が47.0%、「足に傷がないかこまめに確認している」人が34.5%、「足を保護するため自分にあった履物を選んだり特注して履いている」人は23.6%と、足の健康管理に対して意識が十分でないことがあきらかになった。
・足病変ハイリスク患者にもかかわらず4割がフットケアを受けず PADなどによる足病変ハイリスク患者にもかかわらず、足に傷が無いかどうかの確認や爪きり、胼胝べんち(タコ)の処理などの「フットケアを定期的に受けている」人は41.9%にとどまり、「フットケアを受けていない」人は43.5%に上った。
●詳細はこちら→悪化しやすい足病変 フットケアを受けていない患者が4割
→【2007年国民健康・栄養調査1】 糖尿病が強く疑われる人や「予備群」は2210万人
→【2007年国民健康・栄養調査2】 メタボの疑い 男性2人に1人、女性5人に1人 ●最新(平成21年)の国民健康・栄養調査の詳細はこちら
→健康管理に取り組む中高年が増加 【国民健康・栄養調査1】
→40歳代から急速に増える糖尿病 【国民健康・栄養調査2】
- 神経障害は加齢に伴って高率になる傾向が網膜症や腎症より顕著で、20歳代では14%だが、70歳代では42%に達した。糖尿病発病年齢別は、20〜40歳代発病症例で比較的高頻度だった
- 治療法別に神経障害の頻度を見ると、食事療法だけの症例では24%と低いが、経口糖尿病治療薬中の症例では35%、インスリン治療中の症例では53%と高率だった。血糖コントロール別に見ても、コントロール不良の症例ほど高率だった。
- 神経障害例におけるBMI(肥満指数)の分布は、18未満が4%、18〜19が10%、20〜22が33%、23〜24が24%、25〜29が26%、30以上が4%だった。日本臨床内科医会では、「神経障害による苦痛、運動の制限、骨格筋の萎縮、自律神経障害による消化吸収能障害などが体重減少を招くのではないか」と分析している。
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