ダウン症と糖尿病患者のダリオさんその後(エクアドルFUVIDAレポート)
南米エクアドルの Fundacion aprendido Vivir con Diabetes(FUVIDA)が支援をしているダウン症と糖尿病をもつダリオさんについて、近況が届きましたので、ご紹介いたします。
国際糖尿病支援基金はFUVIDAの活動に賛同し、 インスリン・フォー・ライフ(IFL)を支援しています。
ダリオさんについては、2014年にも記事をご紹介しておりますので、こちらをご覧ください。
今から5年前の2011年、FUVIDAは1人の男の子ダリオさんと出会いました。彼はダウン症候群と糖尿病を患っています。ダリオさんが持つ障害のため、彼の母親は育児を放棄し、家を出て行ってしまいました。そのため、ダリオさんのおばあちゃん、マリアさんが愛情を持って彼を育てています。
しかし、生活は厳しく、ダリオさんの治療代を手に入れるために、おばあちゃんは当時住んでいたポルトビエホの市場にある長距離運転手相手の食堂で夜通し働いていました。
ダリオさんは学校には行けず、おばあちゃんが働いているあいだ、食堂に来るお客さん相手に踊りを見せてはわずかばかりのお金を稼ぎ、疲れては厨房の下ガスボンベの傍で寝るという生活を送っていました。
2014年当時、ダリオさんとおばあちゃんはこの家で暮らしていました。
おばあちゃんが働く食道の厨房で休むダリオさん
FUVIDAを通して、ダリオさんを支援することになったのがジェシカ・ナバス医師です。ジェシカさんは、FUVIDAで活動を始めてから多くの糖尿病の子供達を支援してきました。彼女がFUVIDAマナビ支部の担当者と当時のダリオさんの家を訪れたとき、その苛酷な家庭環境に愕然としたそうです。
おばあちゃん、ダリオさん、ジェシカさん(2014年当時)
エクアドル政府からの手紙
私たちは、何とかしてダリオさんに人並みの生活や家、しっかりとした医療体制、障害者手当を与えてあげたいと思い、大統領官邸をはじめ各行政機関に手紙を送り、彼の置かれている状況を伝えました。
幸運にもすぐに返事がかえってきました。私たちは、ダリオさんとおばあちゃんの状況を変えるべく、直ちに各行政機関と連絡を取り合いました。
それから2年後の2016年、私たちは再びダリオさんのもとを訪れました。
何という喜びでしょう。彼らは行政機関の援助により、今では新しい家で生活をしていました。その家にはキッチンや居間、寝室が2つもありました。ダリオさんは喜びいっぱいに彼の寝室を私たちに見せてくれました。
(上)2016年現在の自宅
(下)現在のダリオさんとおばあちゃん
現在、おばあちゃんは、ダリオさんの障害者手当のおかげで24時間いつでも彼の世話をすることができるようになりました。
私たちFUVIDAは、彼らに糖尿病に必要な医療品を提供しています。また、アメリカの糖尿病支援団体がたくさんのインスリンを彼らに提供してくれました。
私たちの願いを聞き入れ、支援してくださったジェシカさん、マシューさん、各行政機関の方々、みなさまの協力のおかげでダリオさんと彼のおばあちゃんは幸せな生活を手に入れることができました。
この場を借りてみなさまに感謝をお伝えします。
FUVIDA代表
アラセリー・バスルト・カルデロン
翻訳協力者:鈴木有様
【English】
Saving Lives in Ecuador
IMPROVING THE QUALITY OF LIFE OF CHILDREN WITH DIABETES.
Neil Donelan (Insulin for Life(IFL) Australia)
●関連サイト
エクアドルのダウン症と糖尿病患者のダリオさん
Fundacion Vivir con Diabetes(FUVIDA)(エクアドル)
インスリン・フォー・ライフ(IFL)(オーストラリア)
国際糖尿病支援基金
国際糖尿病支援基金は、インスリン・フォー・ライフ(IFL)オーストラリアを通じて、2008年よりFUVIDAの活動を支援しています。
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