南米エクアドルの1型糖尿病患者サマンタさん
インスリン・フォー・ライフ(IFL)グローバル(オーストラリア)のシンボルとしてポスター等に登場する、南米エクアドルのサマンタ・フレール・ソレディスパさんについて、ご紹介します。
現在13歳のサマンタさんは、2歳の時に1型糖尿病を発症しました。
エクアドルでは、糖尿病の治療費は家族にとって経済的にも精神的にも大きな負担となるため、糖尿病の治療を受けることができず、命を落とすケースが後を絶ちません。 サマンタさんも家庭の経済的な事情により、エクアドルで糖尿病患者さんを支援するFUVIDAからインスリン等の物資を定期的に受け取っています。
国際糖尿病支援基金は、FUVIDA(エクアドル)の活動の趣旨に賛同し、インスリン・フォー・ライフ(IFL)(オーストラリア)を通じて支援しています。
サマンタさんは、母親と兄弟2人の4人家族で、父親は彼女が糖尿病を発症した時に家族を捨てて家を出てしまいました。
現在、母親のマリアさんが小さなスポーツ用品店で働き、月収318ドル(約3万円)で一家4人の生活を支えています。しかしこの収入額は、エクアドルの賃金水準の中でも最低賃金と言われる額であり、一家の暮らしは食糧や洋服等の日用品が不足しています。
日々の生活は不安定ではありますが、サマンタさんは家族とともに過ごすことに、とても幸せを感じています。
サマンタさんが2歳で1型糖尿病と診断されたとき、母親のマリアさんは大きなショックを受けました。
なぜなら、エクアドルでは、糖尿病の治療費は家族にとって大きな経済的、精神的な負担となるからです。マリアさんが今後のことで不安を抱えていたときに、同じ病気を持つ女の子が、FUVIDA(Fundacion aprendido Vivir con Diabetes)のことを話してくれました。
(左)4歳時のサマンタさん ⇒ (右)現在13歳のサマンタさん。毎日学校で勉強に励み、家族や友人とともに楽しく過ごしています。
(左)サマンタさんと母親のマリアさん。マリアさんはFUVIDAのボランティア活動にも参加しています。
(右)サマンタさんと兄弟。写真右側のお兄さんも、2010年に1型糖尿病を発症しました。
現在、サマンタさんはFUVIDAからの支援により、糖尿病療養に必要なインスリンや定期検診を受けています。彼女は毎日5回血糖値を測定し、中間型、速効型、持効型のインスリンを1日5回注射しています。
2010年にお兄さんも1型糖尿病を発症しましたが、お兄さんもFUVIDAからの支援を受けています。
サマンタさんとマリアさんは、FUVIDAからの支援をとても感謝しています。
FUVIDAは、代表のアラセリー・バスルト・カルデロン医師の長女が糖尿病を発症したことがきっかけで、小児糖尿病の患者さんが差別されたり、経済的な事情で糖尿病の治療を受けられず死亡するなどの悲惨な状況を知ることとなり、1998年に設立されました。
エクアドルでは、日本のように公的な医療制度が発達しているとは言い難く、糖尿病患者さんへの支援も十分とは言える状態ではないため、インスリン・フォー・ライフ(IFL)グローバルのオーストラリア本部やカナダ支部、国際糖尿病連合(IDF)、LFC(Life For Children)などの団体が国という枠組みを越えてFUVIDAへ物資を支援をしています。 毎月1回、これらの支援を受けるために糖尿病の子供たちがFUVIDAの施設に集合します。
またFUVIDAでは、小児糖尿病患者さんやその家族を対象とした糖尿病教育や講演セミナー等の実施に加えて、糖尿病のサマーキャンプ「Dulces Amigos」を年1回開催しています。今年も2013年7月31日から8月4日にかけて開催する予定であり、国際糖尿病支援基金も、インスリン・フォー・ライフ(IFL)オーストラリアを通じて、このサマーキャンプを支援しています。
【Español】
Samanta, la joven ecuatoriana diabetica de tipo 1
FUVIDAの活動にご賛同いただき、御参加いただける方は、下記口座(郵便局)までお振込み頂きますようお願い申し上げます。
御協力頂きました方は、支援者としてこのホームページ上の「支援者名」のコーナーでお名前を発表させて頂きますが、本名での発表をご希望でない方は、振替用紙(郵便局)の通信欄に好評をご希望のお名前をご記入ください。
振込口座(郵便局):
口座番号:00160−3−82542
加入者名:国際糖尿病支援基金口
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