2018年国際糖尿病支援基金・年次報告書
(2018年1月1日〜2018年12月31日)
途上国における糖尿病患者さんの恵まれない現状を日本の患者さんや医療スタッフに知っていただくこととともに、そのような患者さんを支援することを目的に発足した「国際糖尿病支援基金」は、2018年で17年目を迎えました。
2018年も当基金の活動に多くの方々から関心を寄せていただき、ご寄付をいただきましたことを心から御礼申し上げます。皆様の善意と熱意に支えられ、経済的な理由で治療を受けることが困難な糖尿病患者さんを支援することができました。
この間、個人・団体からは21件の寄付がよせられ、新たに94万800円の基金が集まりました。毎年、定期的にご寄付を頂いている方もおり、基金発足以来の寄付金累計は1,474万2,930円になります。
一方、当期間中に、途上国の糖尿病患者さんの支援のために86万2,342円(送金手数料を含む)を送金し、実際の支援活動に活用させていただきました。基金発足以来の支援金の合計は1,434万3,791円となりました。
皆様からのご支援は、現地では大きな価値を有し、多くの糖尿病の患者さんの命が救われ、大変喜ばれております。
当基金の主な支援先は、下記の通りです。
- 1.オーストラリアで途上国の糖尿病患者さんを支援する「INSULIN FOR LIFE Groval(IFL))」(代表:Ron Raab氏)を通じて、多くの途上国の糖尿病患者さんを支援
- 2.南米エクアドルで小児糖尿病患者さんを支援する「Fundacion aprendido Vivir con Diabetes(FUVIDA)」(代表Aracely Basurto Calderon医師)の糖尿病サマーキャンプ
- 3.インドで糖尿病の子どもや女性を支援する「Dream Trust」(代表Sharad Pendsey医師)
今後も当基金では途上国の糖尿病患者さんの実情をご紹介し、困難な状態におかれた仲間を少しでも手助けできればと、着実に活動を続けていきたいと考えております。
随時公開されるレポートは、糖尿病ネットワークの「最近の関連情報」コーナーをご覧ください。
これまでご協力いただきました皆様に改めてお礼を申し上げますとともに、今後とも恵まれない状態に置かれた糖尿病患者さんのために、引き続きご支援いただきますようお願い申し上げます。
ありがとうございました。
◎2018年の支援活動
支援は、以下の3つの団体を通じて行いました。
- IFL(INSULIN FOR LIFE Groval) 所在地:オーストラリア
- FUVIDA(Fundacion aprendido Vivir con Diabetes) 所在地:エクアドル
- ドリームトラスト 所在地:インド
途上国の糖尿病患者さんに対する活動への支援と、フィリピンにてIFLが主導する形で行われた糖尿病キャンプへの支援金として送金しました。フィリピンの糖尿病キャンプは、2019年も4月に開催の予定となっております。
■2018年「フィリピン糖尿病キャンプ」への支援に対する御礼
http://www.dm-net.co.jp/idaf/act/update/2018-1.php
■40年間歩き続け、糖尿病と闘う男(フィリピンの糖尿病患者さん)
http://www.dm-net.co.jp/idaf/act/update/40.php
送金回数:1回
Insulin for Life Groval(IFL)オーストラリア
http://www.insulinforlife.org/
FUVIDA(Fundacion aprendido Vivir con Diabetes Ecuador)へは、国際糖尿病支援基金からの包括的な活動支援と、小児糖尿病キャンプ「Dulces Amigos 2018」、10歳以下の小児糖尿病患者とその家族を対象とした糖尿病キャンプに対して支援を行いました。FUVIDAでは、2019年も糖尿病サマーキャンプを開催する予定です。
■2018年エクアドルの糖尿病サマーキャンプ報告
http://www.dm-net.co.jp/idaf/act/update/2018-3.php
送金回数:2回
Fundacion aprendido Vivir con Diabetes(FUVIDA)(エクアドル)
http://www.fuvida.org.ec/
ドリームトラストへの支援は、例年通り包括的な支援と、特定の糖尿病の患者さんを継続的に支援するスポンサー制度の2つの方法で支援を行いました。
スポンサー制度には2018年現在、当基金からの援助により16名の方々によりご協力いただいており、16名の1型糖尿病患者さんが継続して医療支援を受けております。スポンサー費用は主に患者さんのインスリンや診察費、通院にかかる旅費等に使われております。
ドリームトラストからは、年1回、各スポンサーが支援している糖尿病患者さんのレポートが届き、子供さんの成長ぶりなど現況を知ることができます。
「国際糖尿病支援基金」が支援をしているドリームトラストの1型糖尿病患者さん
http://www.dm-net.co.jp/idaf/sponsoring.php#dt
ドリームトラストでは、上記のスポンサー制度以外にも、現地の糖尿病の患者さんやその両親を対象とした交流会や糖尿病についての勉強会、社会復帰プログラム等の活動を行っています。
■2018年ドリームトラスト(インド)の活動報告インドのナグプアー市の医師ペンデセイ先生とその妻、家族や専任スタッフらは、このような境遇にある子供たちを救うためドリームトラストという活動組織を立ち上げ、世界からの多くの支援を得て1300人以上の1型糖尿病の子供や若者の生活を一変させました。 これからご紹介するのは、ペンデセイ先生のそのような活動を紹介するドキュメンタリーです。
■Dr.Pendsey(Vimeo)
https://vimeo.com/287212629
Dr.Pendsey from Roy De Boise on Vimeo
送金回数:1回
ドリームトラスト(インド)
http://www.dreamtrust.org/
◎2018年の募金状況
期間中の寄付件数: 21件
集まった寄付金の合計:94万800円
2018年の収支
2017年12月31日繰越金:32万681円
2018年内収入(寄付金合計):94万800円
同上 支出(支援金+送金手数料): 86万2,342円
2018年12月31日現在 保有資金:39万9,139円
国際糖尿病支援基金 事務局