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2018年エクアドルの糖尿病サマーキャンプ報告



 南米エクアドルで小児糖尿病患者さんを支援するFundacion Vivir con Diabetes(FUVIDA)(代表:アラセリー・バスルト・カルデロン氏)では、毎年、糖尿病サマーキャンプ「Dulces Amigos」を開催しています。この糖尿病サマーキャンプでは、専門家による24時間体制の管理のもと、小児及び成人1型糖尿病患者やその家族を対象に、さまざまな活動を通じて糖尿病への理解や学びを促進しています。 今年も7月13日から15日にかけて糖尿病サマーキャンプを開催しました。

 国際糖尿病支援基金は、この活動の趣旨に賛同し、インスリン・フォー・ライフ(IFL)を通じてFUVIDAを支援しています。

2018年FUVIDA糖尿病サマーキャンプの報告





Fundacion Vivir Con Diabetes代表
president.Aracely Basurto Calderon
アラセリー バスルト カルデロン


 FUVIDAの糖尿病サマーキャンププロジェクトは、小児1型糖尿病患者の家族に対して、糖尿病の知識を提供するためにスタートしました。

 糖尿病サマーキャンプの参加者は、さまざまなレクレーションへ参加し、食事や運動の時間を通して、糖尿病に対する知識を学んでいきます。 また、参加者の糖尿病に対する質問や疑問に対し、専門家が即座に説明やアドバイスを行えるのも、このプロジェクトの特徴です。

糖尿病サマーキャンプ「Dulces Amigos」の企画・準備・管理について
 FUVIDAの糖尿病サマーキャンプ「Dulces Amigos」の企画や準備は、FUVIDA内のプロジェクトチームが、実施会場の選定からその場所に適したレクレーションの内容、活動のメインテーマを検討します。
また、国内外の糖尿病専門医や医療従事者の招請、1型糖尿病患者のボランティアの募集などを担当します。
これらの要項が一通りまとまると、次に糖尿病サマーキャンプに参加する1型糖尿病の子供達の登録が行われます。この段階で子供達の診断書やSNSへの写真の投稿について許可を得ます。同時に、運営資金や物資の調達、参加する専門家やボランティアの方々へ講習を行います。このような準備を経て、糖尿病サマーキャンプの実施を迎えることができるのです。

2018年のFUVIDAの糖尿病サマーキャンプ「Dulces Amigos」について
  2018年FUVIDAの糖尿病サマーキャンプ「Dulces Amigos」は、エクアドル共和国マナビ県南部マチャリージャにある「カノアキャンピング」という施設で開催しました。 マチャリージャはエクアドル共和国最大の都市グアヤキル市から車で3時間ほどの場所にあり、広大な自然と海に隣接しています。参加者の感情を解放し、参加者同士の結束を深め、1型糖尿病の知識の習得に適した環境と言えます。

  今回の糖尿病サマーキャンプには、小児及び成人1型糖尿病患者とその家族、国内外の糖尿病専門家やボランティアの方々、総勢70名が参加しました。

 医療責任者を務めていただいた内分泌代謝(小児科)の専門医である、メキシコのカルロス・アンティジョン医師をはじめ、ブラジルのブルナ・タティタ医師やコロンビアのグロリア・ソラノ医師にも参加していただきました。
また、毎年インスリン等の医療物資を提供してくださるIFL(インスリン・フォー・ライフ)の方々や、子供達に1型糖尿病に関する様々なアドバイスを与えてくださるエクアドル国内の医師の方々にも参加していただきました。さらに、キューバの眼科専門医の方々には、キャンプのプログラムとして講演を行っていただきました。


 キャンプに参加する子供達は、年齢によって、いくつかのグループに分かれて活動を行い、各グループには、1型糖尿病患者のグループリーダー(ボランティア)が付き添います。
このグループリーダーたちは、その経験を活かしたアドバイスを子供達に与えてくれます。今回の各グループリーダーは、グループ1:アンドレス・ジャネスさん、グループ2:レディ・ポベダさん、グループ3:レベッカ・イスアティさん、グループ4:マリア・エウヘニアさん、グループ5:マルコス・カスティジョさんとパトリシア・ハラミジョさんが担当してくださいました。
さらにゲストとして、2017年ミスエクアドルのダニエラ・セペダさんと、2018年ミスエクアドルのビルヒニア・リモンギさんも参加してくださいました。

 参加する子供達は、それぞれ記録用のノートを持っており、インスリンの種類や量をあらかじめ記載しておきます。糖尿病サマーキャンプがはじまる段階から血糖コントロールを行い、測定時の血糖値をノートに記録していきます。このノートを参加者全員で共有することにより連帯感を深め、急事の際には役立てることができます。

 食事の時間も、糖尿病の患者さんにとっては大事な学習の場です。食事前に食べ物の炭水化物量や糖質量を計算します。参加者の子供達とその家族もそれを実践し、質問や疑問にはその場で専門家が回答しますので、食事療法について学習することもできます。

 このサマーキャンプでの食事は4名の方(マリアニタ・グラシアニさん、アナマリア・ロペスさん、リナ・オルティスさん、カルロス・ザンブラーノさん)が担当し、とても美味しく健康的な料理を作ってくださいました。彼らは1型糖尿病の子供を持つ親でもあります。

 また、運動など身体を動かすことで、血糖コントロールの重要性を学ぶことができます。参加者は、約3kmに及ぶ自然保護区での遠足や、キャンプ地近くのスクレ島へ行き、ボートツアーやシュノーケリングなどのアクティビティを行いました。
患者さんたちは3時間ごとに血糖値を測定し、各自がどういった血糖変動を持っていて、血糖値が低い場合や高い場合に、常に良い状態を維持するには、どういった対処が必要なのかを学びます。

謝辞

 2018年の糖尿病サマーキャンプ「Dulces Amigos」は、以下の方々の協力で開催することができました。多大なるご協力をいただいた方々に、この場を借りて感謝申し上げます。

  • インスリン・フォー・ライフ オーストラリア
  • アグアシエロ社
  • ディアコニア社
  • 日本の国際糖尿病支援基金会長の森田氏
  • バイロン・キャシ氏
  • グラディ・レオン氏
  • マチャリージャの行政担当のみなさま
  • プエルトロペス運転士組合のみなさま

 FUVIDAは今後、10歳以下の小児1型糖尿病の患者さん達を対象とした、糖尿病サマーキャンプも企画しております。

翻訳協力:鈴木有様

【Spanish】
Campamento Dulces Amigos 2018
http://www.dm-net.co.jp/idaf/fuvida2018/informe2018.pdf


●関連サイト
国際糖尿病支援基金
インスリン・フォー・ライフ(IFL)(オーストラリア)
Fundacion Vivir con Diabetes(FUVIDA)(エクアドル)

 国際糖尿病支援基金は、インスリン・フォー・ライフ(IFL)オーストラリアを通じて、2008年よりFUVIDAの活動を支援しています。

 FUVIDAの糖尿病サマーキャンプ活動にご賛同いただき、御参加いただける方は、下記口座(郵便局)までお振込み頂きますようお願い申し上げます。

 御協力頂きました方は、支援者としてこのホームページ上の「支援者名」のコーナーでお名前を発表させて頂きますが、本名での発表をご希望でない方は、振替用紙(郵便局)の通信欄にご希望のお名前をご記入ください。

振込口座(郵便局):
口座番号:00160−3−82542
加入者名:国際糖尿病支援基金口
※通信欄へ「FUVIDAサマーキャンプ支援」とお書き頂きますようお願い致します。

2018年08月
国際糖尿病支援基金
  • これまでに寄せられた寄付金
    2,007万9,888円 
  • これまでに実行した支援金
    1,951万7,033円 

(2024年11月現在)

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