2011年国際糖尿病支援基金・年次報告書
-「国際糖尿病支援基金」は2011年12月で発足10年を迎えました。-
国際糖尿病支援基金・年次報告書
(2011年1月1日〜2011年12月31日)
途上国における糖尿病患者さんの現状を日本の患者さんや医療スタッフに知っていただくこととともに、そのような患者さんを支援することを目的に発足した「国際糖尿病支援基金」は、2011年12月で10年目を迎えました。
この間、当基金の活動に多くの方々から関心を寄せていただき、ご寄付をいただきましたことを心から御礼申し上げます。皆様の善意と熱意に支えられ、経済的な理由で治療を受けることが困難な糖尿病患者さんを支援することができました。
■2001年発足当時の当基金ホームページ
2011年も、個人・団体から30件の寄付がよせられ、新たに80万5,950円の基金が集まりました。毎年、定期的にご寄付を頂いている方もおり、基金発足以来の寄付金累計は745万8,484円になります。
一方、今期間中に、途上国の糖尿病患者さんの支援のために51万7,114円(送金手数料を含む)を送金し、実際の支援活動に活用させていただきました。基金発足以来の支援金の合計は684万7,792円となりました。
皆様からのご支援は、現地では大きな価値を有し、多くの糖尿病の患者さんの命が救われ、大変喜ばれております。
主な支援先は、例年通り2006年まで国際糖尿病連盟(IDF)の副理事長を務められたRon Raab氏が主催する「IFL(INSULIN FOR LIFE INC(オーストラリア))」、ならびにSharad Pendsey医師が主催する、糖尿病の子どもや女性を支援する「ドリームトラスト(インド)」、Aracely Basurto Calderon医師が主催する、エクアドルの小児糖尿病患者さんを支援する「FUVIDA(エクアドル)」のサマーキャンプに対して、行ないました。
■2011年7月 リニューアル時の
当基金ホームページ
■国際糖尿病支援基金 設立10周年おめでとうございます。
http://www.dm-net.co.jp/idaf/2011/015821.php
http://www.dm-net.co.jp/idaf/2011/015759.php
2012年5月現在、新たな支援先として、アフリカ ケニアで糖尿病患者さんを支援する「Diabetes Kenya Association(DKA)」と当基金が連携し、「Diabetes Kenya Lifeline(JAMBO!)プロジェクト」を発足いたしました。
今後も当基金では途上国や被災地での糖尿病患者さんの実情をご紹介し、困難な状態におか れた仲間を少しでも手助けできればと、着実に活動を続けていきたいと考えております。
これまでご協力いただきました皆様に改めてお礼を申し上げますとともに、今後とも恵まれない状態に置かれた糖尿病患者さんのために、引き続きご支援いただきますようお願い申し上げます。
ありがとうございました。
◎2011年の支援活動
支援は、以下の2つの団体を通じて行いました。
- IFL(INSULIN FOR LIFE INC) 所在地:オーストラリア
- FUVIDA(Fundacion Vivir con Diabetes) 所在地:エクアドル
- ドリームトラスト 所在地:インド
- その他
途上国の糖尿病患者さんに対する活動への支援と、IFLを通じて、FUVIDA(Fundacion Vivir con Diabetes Ecuador)が主催の小児糖尿病サマーキャンプ「Dulces Amigos 2011」に対し、支援を行いました。
2011年のキャンプの様子
南米エクアドルで糖尿病患者さんを支援するFUVIDAでは、小児糖尿病の患者さんを対象として、糖尿病に対する治療や合併症など、適切な知識を持ってもらうことを目的に、毎年1回開催しています。 この小児糖尿病サマーキャンプは、毎年参加者が増えている点と、参加した子供さんやその両親達からも好評を得ているなどますます活発化しており、2011年は春と夏に2回開催されました。 ■2011年エクアドルのFUVIDA糖尿病サマーキャンプの報告
http://www.dm-net.co.jp/idaf/2011/015760.php#more 2012年も7月25日から29日にかけて行われる予定です。
参加する子供たちは、このサマーキャンプの開催を楽しみにしています。 ■2012年エクアドルのFUVIDA糖尿病サマーキャンプへのご支援をお願いします
http://www.dm-net.co.jp/idaf/2012/016951.php#more IFLについては、2012年11月に京都で開催される「第9回IDF(国際糖尿病連)西太平洋地区会議」において、当基金と共同でプロモーション活動を行う予定です。
送金回数:1回
Insulin for Life(IFL)
http://www.insulinforlife.org/
ドリームトラストへの支援は、例年通り国際糖尿病支援基金からの包括的な支援と、特定の糖尿病の患者さんを継続的に支援するスポンサー制度の2つの方法で支援を行いました。
スポンサー制度には2011年度現在、16名の方々によりご協力いただいており、16名の1型糖尿病患者さんが継続して医療支援を受けております。スポンサー費用は主に患者さんのインスリンや診察費、通院にかかる旅費等に使われております。
ドリームトラストからは、年1回、各スポンサーが支援している糖尿病糖尿病患者さんのレポートが届き、子供さんの成長ぶりなど現況を知ることができます。
「国際糖尿病支援基金」が支援をしている1型糖尿病の患者さん
https://dm-net.co.jp/idaf_info/cat1193/
在りし日のPooja Prakash Tarachandさん
1つ悲しいお知らせですが、支援を受けていたPooja Prakash Tarachchandさん(18歳)が、2011年3月頃に敗血症のため逝去されました。
Pooja さんは8歳の時に1型糖尿病を発症し、以来3か月に1度、バスで片道約4時間かけてSharad Pendsey医師のクリニックへ通院していました。 2011年に入り、暫く彼女から連絡がなかったために健康状態が気になり、Pendsey医師がPoojaさんの自宅へ電話をしたところ、数か月に容体が急変し、帰らぬ人となったとのことです。 彼女は将来、学校の先生になりたいと言っていました。Poojaさんのご冥福をお祈りします。 ■Pooja Prakash Tarachchandさん
http://www.dm-net.co.jp/idaf/0100/0500/0550/pooja_prakash_tarachand/
Yogita Surjuseちゃん
逝去されたPoojaさんのに代わり、彼女の支援を引き継ぐかたちで、Yogita Surjuseちゃん(3歳)を継続して支援しています。
http://www.dm-net.co.jp/idaf/2011/011809.php
ドリームトラストでは、上記のスポンサー制度以外にも、糖尿病の患者さんやその両親を対象とした交流会や糖尿病についての勉強会、ピクニック、社会復帰プログラム等の活動を行っています。
■Dream Trustの活動内容の紹介http://www.dm-net.co.jp/idaf/2011/015771.php
送金回数:1回
ドリームトラスト(インド)
http://www.dreamtrust.org/
日本IDDMネットワークへ東日本大震災支援活動費として、寄付をいたしました。
◎2011年の募金状況
期間中の寄付件数: 30件
集まった寄付金の合計:80万5,950円
2011年の収支
2010年12月31日繰越金: 32万1,856円
2011年内収入(寄付金合計):80万5,950円
同上 支出(支援金+送金手数料):51万7,114円
2012年12月31日現在 保有資金:61万692円
国際糖尿病支援基金 事務局