厚生労働省は、炭水化物やタンパク質など必要な栄養素の摂取基準を満たしたコンビニエンスストアやスーパーの弁当、総菜などを「健康な食事」として認証し、表示できるマークを選定した。
これは、6日に開かれた厚生労働省の検討会で決まったもので、生活習慣病の予防や改善につなげようと1回の食事で必要な栄養素について基準を定めた。
「主食」は黄色、「主菜」は赤色、「副菜」を緑色で表し、3色を組み合わせることで栄養バランスの良い食事を取ることができるようにした。近くマークを使う際のガイドラインを作り、2015年度に運用を始める。
「健康な食事」認証マークの対象となるのは、市販される調理済みの食品。主食など分野別にエネルギーの上限を設け、必要な栄養素や食塩量などを定めた。
1食当たりのエネルギーを650kcal未満、食塩3g未満に抑えるよう求めた上で、以下のように定めている。
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(1)黄色 料理I(主食)
精製度の低い米や麦等の穀類を利用した主食
300kcal未満(40〜70g)の「炭水化物」を含む。精製度の低い穀類が2割程度含まれる。ただし、精製度の低い穀類の割合が多い場合は、1日1食程度の摂取にとどめる。
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(2)赤色 料理II(主菜)
魚介類、肉類、卵類、大豆・大豆製品を主材料とした副食
250kcal未満(10〜17g)の「タンパク質」を含む。
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(3)緑色 料理III(副菜)
野菜(いも類、きのこ類・海藻類も含む)を使用した副食
150kcal(100〜200g)の「緑黄色野菜」を2種類以上組み合わせる。
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弁当1食単位に加え、1品目ごとでも認証される。例えばおにぎりやパンなら主食を表す黄色部分のみ、魚のフライや鶏肉の空揚げなら主菜の赤色部分だけ色をつけたマークを表示できる。
黄色と赤色だけのマークの弁当に、自分で緑色表示のサラダを加えるなど、3色を上手に組み合わせれば「健康な食事」になる。
なお、牛乳・乳製品はカルシウムやアミノ酸の摂取源となり、果物にはビタミンやミネラルが豊富に含まれるが、それぞれ単独で摂取することが多いので、主菜や副菜として扱わないことにした。
また、菓子や嗜好飲料、アルコールは、主食・主菜・副菜に含まれず、生活習慣病との関連があるので、積極的な摂取を勧めていない。
製造販売業者は来年4月から、基準を満たした商品にマークをつけることができる。健康計測機器メーカー「タニタ」の管理栄養士や、コンビニ大手ローソンらが、専門家として検討してきた。
日本人の長寿を支える「健康な食事」のあり方に関する検討会(厚生労働省)
[ Terahata ]