厚生労働省の「運動所要量・運動指針の策定検討会」(座長:富永祐民・愛知県健康づくり振興事業団健康科学総合センター長)は第2回検討会を開催し、「健康づくりのための運動基準」の報告案をまとめた。
6月に成立した医療制度改革関連法は、医療費適正化策を柱にしており、年1兆円の伸びを示す医療費を抑制するために、糖尿病、高血圧症、高脂血症などの生活習慣病の対策が重点課題と考えられている。運動基準の策定もその一環として行われる。
1日9,200歩が目標、実際は「7,000歩がやっと」
健康日本21 「身体活動・運動分野」の状況(抜粋)
成人目標
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策定時 *1
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目標値
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暫定直近 実績値 *2
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日常生活における 歩数の増加
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男性 | 8,202歩 | 9,200歩 | 7,575歩 |
女性 | 7,282歩 | 8,300歩 | 6,821歩 |
運動習慣者の増加
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男性 | 28.6% | 39% | 29.3% |
女性 | 24.6% | 35% | 24.1% |
*1 平成9年国民栄養調査
*2 平成15年 国民健康・栄養調査
政府が進めている健康日本21の中間発表をみると、「日常生活における歩数の増加」、「運動習慣者」の増加の目標は達成されておらず、むしろ悪化している。運動習慣のある男性の割合は全体では改善傾向があるが、40歳代、50歳代では悪化傾向にあり、特にこの世代で糖尿病などの生活習慣病の発病が増え、医療費を押し上げる一因となっているとみられる。
そこで厚労省は、健康を維持するために必要な運動量を示す「運動所要量」を平成元年に、運動所要量に基づき誰もが気軽に運動に取り組めるようにするための「運動指針」を平成5年に策定した。
新しい運動基準は、これらを生活習慣病予防の観点から見直した、さらに進んだ内容になる。この運動基準の基づき、国民向けに具体的にどのような運動をどれだけ行えばいいのかを示した「運動指針」が策定され、運動指導を行う指導者向けの「運動指針」もつくられる
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運動基準の具体的な内容は―運動強度を示す単位「MET」
[ Terahata ]