糖尿病セミナー
2. 食事療法のコツ(1) [基礎]
2014年2月 改訂
これは簡単! よくわかる食事療法のコツ
マスターのための6つのステップ
マスターのための6つのステップ
ステップ1 あなたに必要なエネルギー量を知る
血糖値の上がり過ぎを抑え、正常な状態に変えていくためには、あなたが1日に必要なエネルギー量を正確に知って、それ以上の余分なエネルギー量をとらないようにすることです。1日に必要なエネルギー量は、年齢、性、身長、体重、活動量などを考慮して医師が総合的に決め、患者さんに指示します(指示エネルギー量といいます)。算出の方法もいろいろですが、ここでは最近よく使われている、肥満指数を使った計算方法を紹介します。身長170センチで事務職の人の場合。
(1) まず標準体重を出す。
身長 1.7×身長 1.7×22=標準体重 63.5kg
(2) 必要なエネルギー量(指示エネルギー量)を出す。
標準体重×作業強度=指示エネルギー量
●身長でみるあなたの適正エネルギー
作業強度の目安は、成人では 25〜30kcal〈キロカロリー〉(肥満の人と高齢者の場合は25kcal。やせている人と若い人の場合は 30kcal を目安とする)。63.5×25=1587kcal。100 以下を四捨五入すると、1600kcal が適正な指示エネルギー量となる。ステップ2 尺度を知る
'kcal(キロカロリー)'はエネルギーの尺度ですが、交換表では80kcalを1単位として、ひとつの基準にしています。例えば、指示エネルギー量が1600kcalの人の場合、1600÷80=20となり、1日20単位分の食品が食べられるというふうに使います。なぜ1単位が80kcalかというと、私たちがふだんよく食べる食品の常用量が、80kcal前後のことが多いからで、この単位を使えばエネルギー量の計算がしやすく、覚えやすいという利点があるのです。
食品1単位は、例えば、御飯は小さめの茶碗半杯、食パン(6枚切り)は半枚、卵は1個、魚は切り身1枚といった具合。ただ、エネルギー量と重量は食品によって全部違うため、交換表を使って、食品ごとに1単位は何グラムなのかを確かめる必要があります。
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糖尿病3分間ラーニングは、糖尿病患者さんがマスターしておきたい糖尿病の知識を、 テーマ別に約3分にまとめた新しいタイプの糖尿病学習用動画です。
- 01. 糖尿病とは「基礎編」
- 02. 食事療法のコツ(1) 基礎
- 03. 運動療法のコツ(1) 基礎
- 04. 高齢者の糖尿病
- 05. インスリン療法(2型糖尿病)
- 06. 血糖自己測定とは
- 06_1. 生活の中にどう生かす血糖自己測定 『生活エンジョイ物語』より
- 07. 肥満と糖尿病
- 08. 小児の糖尿病(1) 基礎
- 09. 薬物療法(経口薬)
- 10. 糖尿病生活Q&A
- 11. 糖尿病用語辞典(より簡潔に)
- 12. 病気になった時の対策 シックデイ・ルール
- 13. 結婚から、妊娠・出産
- 14. 糖尿病による腎臓の病気
- 15. 糖尿病による失明・網膜症
- 15_1. 眼科医からみた失明しないためのアドバイス 『生活エンジョイ物語』より
- 16. 糖尿病と脳梗塞・心筋梗塞
- 17. 足の手入れ
- 18. 糖尿病による神経障害
- 18_1. 糖尿病からの危険信号神経障害 『生活エンジョイ物語』より
- 19. 糖尿病の検査
- 20. 低血糖
- 21. 食事療法のコツ(2) 外食
- 22. 糖尿病の人の性
- 23. 口の中の健康
- 24. 動脈硬化と糖尿病 メタボリック シンドローム(代謝症候群)
- 25. 糖尿病と感染症
- 26. 食事療法のコツ(3) 腎症のある人の食事
- 27. 糖尿病と高血圧
- 28. 小児の糖尿病(2) 日常生活Q&A
- 29. 運動療法のコツ(2) 合併症のある人の運動
- 30. 骨を丈夫に保つには
- 31. 痛風・高尿酸血症と糖尿病
- 32. 糖尿病予備群
- 33. 小児2型糖尿病
- 34. 糖尿病とストレス うつとの関連、QOLの障害