魚類は良質な蛋白質や脂肪、不飽和脂肪酸の一種であるn-3系脂肪酸を豊富に含んでいる。魚には健康を増進するうえでメリットが多い。若年を中心に進行している「魚離れ」に歯止めをかめようと、魚の「料理教室」が各地で開催される。
30年で魚の消費は25%低下、肉は2倍に増加
水産庁の調査によると、日本人が食べる魚の量はすべての年齢層で減少している。魚介の国民1人1年あたりの平均購入量は、1965年は約16kgだったが、2008年は約12kgに減少した。漁業生産量も1980年代には1万2000トンを超えていたが1990年代に入ると減少傾向に転じ、現在は半数以下の3000から5000トン台で推移している。
「水産業振興プラン(海編)」(東京都、2009年)
総務省の家計調査年報によると、肉食が増加する一方で、魚離れに歯止めがかかっていない。魚介の1人当たり年間購入量は1965年は約16kgだったが、2008年は約12kgに減った。逆に肉の購入量は約6kgから約13kgと2倍以上に増えた。
関連団体の2005年の調査によると、魚離れは特に若い世代に顕著で、魚料理を敬遠する理由として「子供が好まないから」「肉より割高だから」「調理が面倒だから」「魚焼きグリルを洗うのが大変だから」という回答が多かった。