糖尿病患者さんや予備群の方を治療、指導するうえで基本になるのが、血糖変動の意味を理解し、それをどうコントロールしていくかを知ってもらうことです。
特に、糖尿病で治療を受けている患者さんには、ご自分の血糖値やHbA1cの状態・変動についてしっかり理解してもらうとともに、その効果的なコントロールの方法を指導することが基本です。また、糖尿病予備群の方には、血液中の糖の役割や高血糖状態が持続するとどのようなリスクがあるのかをよく理解してもらう必要があります。
インスリン療法を行っている患者さんは、血糖の自己測定(SMBG)を行っておりますが、経口血糖降下薬を使用している人や食事療法のみの患者さんにとって、ご自分のコントロール状態を知る機会は通院時の血糖やHbA1c測定による数字が唯一です。また、治療を受けていない予備群の方々には、健診結果や人間ドックにかかった時の血糖値やHbA1cの数字の意味するところを教え、血糖を上げないような生活指導をすることが求められます。
血糖値を知る方法には、血糖自己測定からHbA1cやグリコアルブミン、1, 5-AGの検査をはじめ尿糖の検査まで様々ありますが、それぞれの特徴をしっかり把握し、指導に生かしていくことが大切です。
『10月8日は、糖をはかる日』について
『10月8日は、糖をはかる日』は、2016年糖尿病治療研究会により制定されました。2021年6月糖尿病治療研究会の解散により、一般社団法人日本生活習慣病予防協会が『10月8日は、糖をはかる日』を継承することになりました。
<糖尿病治療研究会40年の歩み>