糖尿病患者がインスリンを自己注射する際、カートリッジ製剤とペン型注入器を、誤って他社製品と組み合わせて使用し、低血糖や高血糖などの副作用が生じた事例が多数報告されている。関連する製薬メーカーは医療従事者に対し、適切な使用を患者に指導するよう求めている。
誤装着による高血糖や低血糖などが多数報告
インスリンのカートリッジ製剤とペン型注入器との誤使用に関する注意を呼び掛けているのは、サノフィと日本イーライリリー。
誤用の報告事例によると、サノフィのペン型注射器「イタンゴ」に持効型溶解のカートリッジ製剤「ランタス注カート」を本来装着すべきところを、患者が誤って日本イーライリリーの超速効型カートリッジ製剤「ヒューマログ注カート」を装着して使用したため、低血糖や高血糖といった副作用が生じた。
別の事例では、日本イーライリリーのペン型注入器「ヒューマペンラグジュラ」に「ヒューマログ注カート」を装着すべきところ、患者が誤ってサノフィの「ランタス注カート」を装着し、低血糖が発現した。
これらの事例をふまえ、両社は「異なるメーカーの複数のインスリン カートリッジ製剤やインスリン ペン型注入器を使用する患者では、誤装着を起こす可能性が高い」と指摘。患者が誤って装着しないよう、十分な指導が必要としている。
両社は医療機関へ向け、装着時および投与前に、必ずカートリッジ製剤の薬剤名を確認するよう、患者への指導を呼びかけている。
○サノフィ製品に関する問合せ先
「オプチコール24」(糖尿病関連医療機器サポートダイアル)
電話番号 0120-49-7010(365日24時間対応)
○日本イーライリリー製品に関する問合せ先
「リリーアンサーズ」(医療情報問合せ窓口)
医療関係者向け
電話番号 0120-360-605(月〜金 8:45〜17:30)
一般の方・患者向け
電話番号 0120-245-970(月〜土 8:45〜22:00)
[ Terahata ]