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2026年06月29日
間欠的断食は糖尿病に有効か? 2型患者と予備群で検証
2型糖尿病や糖尿病予備群の管理において、食事療法は不可欠である。近年注目を集めているのが、絶食と摂食のサイクルを繰り返す「間欠的断食(IF)」。糖尿病に対するIFの有効性を検証するため、中国の研究グループは14件の関連研究を用いてメタ解析(複数の関連研究を統合して行う信頼性の高い解析手法)を実施。結果をAsia Pac J Clin Nutr(2026;35:398-411)に報告した。
IFの注目高まるが、エビデンスは不十分
2型糖尿病患者および糖尿病予備群の人は、全世界で約10億人に上る。糖尿病の管理には、バランスの取れた食事や定期的な運動、体重管理といった生活習慣の改善が不可欠である。
食事療法においては、継続的なカロリー制限食(CERD)が有効だが、空腹感などから長期的な継続は難しく、リバウンドのリスクもあった。そこで、絶食と摂食を交互に繰り返すIFが、実践的な代替案として注目されるようになった。しかし、2型糖尿病や糖尿病予備群に対する有効性については、エビデンスが十分とは言い難い。
用いたのは通常の自由食やCERDとの比較試験
そこで研究グループは、2025年9月までに発表されたIFに関する14件のランダム化比較試験を用いてメタ解析を行い、2型糖尿病や糖尿病予備群に対するIFの有効性を検証した。14件のうち4件は通常の自由食とIF、残りの10件はCERDとIFを比較したものだった。
•解析対象2型糖尿病患者、糖尿病予備群の人、合計899人
•主なIF
●時間制限断食(TRF):1日の食事時間を特定の時間帯(通常8時間)に制限し、残りの16時間は断食する
●隔日断食(ADF):36時間の断食を行い、その後12時間はカロリー制限のない自由な食事を摂る
●修正隔日断食(MADF)・5:2断食:週に数日の断食日を設け、その日の摂取カロリーを必要量の0〜40%(約0〜600kcal)に抑え、他の日は通常の食事を摂る
●擬似断食(FMD):定期的に数日間、特別な栄養バランスの低カロリー食を摂取し、ファスティングに似た代謝状態を維持する
•評価項目
HbA1c、空腹時血糖値、体重、BMI
IFでCERDと同等の減量、血糖改善が可能に
解析の結果、通常の自由食群と比べIF群では、HbA1c、空腹時血糖値、体重、BMIの全評価項目について明らかな改善が見られた。IFの中でも特にFMDで、HbA1c値の低下が顕著だった。
一方、CERD群との比較では、いずれの評価項目においてもIF群との間に顕著な差は認められなかった。つまりこれは、毎日厳しいカロリー制限を続けなくても、食事のタイミングを調整するIFによって、従来の食事療法と同等の減量および血糖改善を達成できることを意味する。
自己判断は禁物、開始時は専門家の指導を
継続性の指標である試験の脱落率を見ると、通常の自由食群が15.9%、IF群が21.5%、CERD群が26.2%だった。通常の自由食群に比べ、CERD群では脱落率が明らかに高かったのに対し、IF群では通常の自由食群やCERD群との間に明らかな差はなかった。この結果について、研究グループは「毎日制限を受けるCERDよりも、メリハリのあるIFの方が無理なく続けられる可能性がある」との考えを示した。
以上から、研究グループは本研究について「IFは、2型糖尿病など代謝性疾患の予防および管理において、CERDに代わる有力な選択肢となりうる」と結論。ただし、「長期的な安全性や重症度別の効果に関するデータは不十分である」と研究の限界を示した。その上で、「食事療法としてIFを開始する際は、低血糖などの潜在的な副作用を慎重に検討する必要がある。決して自己判断せず、専門家の指導を受けるべき」と強調している。
■論文
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