インスリンポンプ情報ファイル
インスリンポンプ療法の今とこれから
第3回 「CSIIで“糖尿病のある人生”をより豊かに」
陣内病院理事長・院長
陣内 秀昭 先生

今年2017年4月2日で開院40周年を迎えた陣内病院。糖尿病を総合的に診る治療センターとして1977(昭和52)年開設以来、“糖尿病のある豊かな人生”の実現を治療理念に、「糖尿病ありき」でなく患者さんの「人生ありき」を念頭に置いた診療を続けておられ、近隣はもとより全国から患者さんが通院する、大変有名な病院です。

陣内病院

1. CSIIとの出会い

ーー糖尿病医療を志すようになったのはいつごろですか
Dr. 陣内:
陣内秀昭 先生
陣内秀昭 先生

ここは父が作った病院なのですが、糖尿病というものが社会的にほとんど認識されていない時代から1型、2型両方を診ていました。SMBGの機械がまだこんなに大きくて、耳で採血した後、じぃ〜っと結果が出るのを待つという時代から、50数年ずっと糖尿病専門でやってきました。私もずっと糖尿病が専門です。医学生のときから1型患者さん達と出会い、今でもお友達みたいにしてお付き合いしています。

ーーCSIIとの出会いは?
Dr. 陣内:

CSIIは父の代から取り入れています。私はこの病院に来て20年位になりますが、その頃にはすでにCSII療法を行う患者さんがおられ、インスリン治療の1つとしてふつうに馴染んでいました。私が導入した最初の患者さんは1型の若い方。新しいCSIIが発売されたという噂を聞いて「いいなあ〜、やってみたいなあ」と仰っており、私も海外の学会で当時最新鋭のCSIIを見て使ってみたいと思っていたので、日本で発売されてすぐに導入しました。

ーーCSIIも日進月歩で進化しており、ここ最近は特に目覚ましいですよね
Dr. 陣内:

昔はインスリンの種類も少なく、詰まることもあったし、コントロールの難しい治療法でしたが、機器は本当に日進月歩でどんどん改良されていきますね。日本は保険医療の制度が遅れていたので最新のものが使えるようになったのは最近ですが、今では日本語表記もありますし、様々な便利機能がついており、かなり使いやすくなったと思います。

当院では医療スタッフ間での情報共有のために院内でCSII委員会を立ち上げ、独自にマニュアルも作って導入や指導に取り組んでいます。

糖尿病は患者さんの意識が高いほどよくコントロールできる病気。機器が優秀なだけではだめなんですね。患者さん自身のやる気、努力が必要。と言っても機器に対する得意不得意もありますので、両方がマッチすれば最高ですが、機能をフルに使いこなしているかどうかは個人差が大きいかもしれません。

ーー患者さんの評判はどうですか?
Dr. 陣内:

最初の導入時にはそれなりの勉強が必要になってきますが、慣れてしまえば体の一部となり、なくてはならないものになるようです。

ついこの間、45歳の女性で「子育てが一段落したのでポンプしてみようかな」と話をされていた方に導入したら、「もっと早くやればよかった」と仰っていました。そうやって自分からやってみたいと言ってくる方が多い。それはなぜなのか、私はよくわかりません。経験者で悪い印象を持っている人は私のところではいないんですよね。

2017年06月 公開