活動報告
フィリピン共和国のリステルさんについて(IFLオーストラリアレポート)
娘リステルに対する思い
― 1人の父親として、神の国へと旅立った最愛の娘への誇りと、断ち切ることのできない心のつながり―
オーストラリアのインスリン・フォー・ライフ(IFL)はフィリピン共和国の糖尿病患者さんへの支援活動を行っています。
この度、IFLのニール・ドナラン氏より、第2子妊娠中に糖尿病の合併症により、2020年6月にお亡くなりになった、現地のリステルさんについてのレポートが届きましたので、ご紹介します。
国際糖尿病支援基金はこの活動に賛同し、インスリン・フォー・ライフ(IFL)を通じて、2013年よりフィリピンの糖尿病患者さんを支援をしています。

Insulin for Life(IFL)オーストラリア
Neil Donelan
ニール・ドナラン氏
フィリピン共和国のリステルさんは、9歳の時に1型糖尿病を発症しました。リステルさんは第2子を妊娠中でしたが、2020年6月に糖尿病の合併症により、おなかの中の赤ちゃんとともに23歳でお亡くなりになりました。
糖尿病は、年齢、性別、文化的背景に関係なく発症し、また自覚症状がないため治療をせずに放置しておくと、恐ろしい合併症を引き起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。実際、これまでに亡くなられた方も少はなくありません
リステルさんは、経済的な事情で十分な治療を受けることができなかったために、合併症を引き起こし、母子ともに命を奪われてしったのです。
今現在、全世界で4億人の人々が糖尿病で苦しんでいると推定されています。インスリン・フォー・ライフ(IFL) オーストラリアでは、長年にわたり、経済的に恵まれない糖尿病の患者さんへインスリンを始めとする糖尿病関連の支援を無償で提供しています。
私が、初めてリステルさんに会ったのは、2014年にセブ市で「スィート・アラート」が主催した糖尿病キャンプでした。この糖尿病キャンプや血糖測定検査プログラムが、リステルさんを始め、現地の糖尿病患者さんへの大きな支援となるのです。
リステルさんのお父さん、リチェリウ・D・サイコンさんは現在59歳で、残されたリステルさんの娘シャマラ・マエちゃん(現在5歳)を育てており、育児には親戚も協力してくれています。リチェリウさんがリステルさんの人生、また、娘さんへの思いについて次のように語ってくれました。
―リステルさんのどのようなところを誇りに思いますか?
娘が9歳の時に妻(リステルさんの母親)が死去し、それと同時期に、娘が1型糖尿病を発症していることが分かりました。
娘を誇りに思う点は、何かに取り組む際、本当に意欲的だったことです。親として、こちらの気が進まないことに対しても、いつも推し進め、やり通していました。
そんな娘を褒めてあげたいです。
ーリステルさんが糖尿病と診断されたとき、どのように感じましたか?
もし、あなたのお子さんがまだ9歳で「糖尿病」と診断されたら、当然のことながら、とても心配なさるでしょう。しかしながら、私は覚悟を決め、全てを受け入れたのです。健康に問題なく成長していると思っていたのに、突然、糖尿病を発症したと分かった時は非常に心が痛みました。
―糖尿病の子供を育てる上で大変だったことは?
多くの悩みや困難がありました。糖尿病 を持つ9歳の女の子に寄り添うことは、本当に大変でした。父子家庭のため、仕事を抱えながら年頃の娘をどのように躾をすれば良いのか。私自身も悩みました。娘は私以上に悩んでいたようです。
―リステルが糖尿病であることを、彼女の友人たちが知った時、友人たちはどのように接したのでしょうか?
娘の友人関係や学校で起きたことについて、私はその場に立ち会っていたわけではないので確定的なことは言えません。当然のことながら、他の子供たちにとって、自分と同じ年頃の子が病気だなんて思いもよらないでしょう。確かに言えることは、娘が置かれた状況に自ら対処し、全てを克服してきたことです。

リステルさんと5歳の娘シャマラちゃん
2020年3月撮影
―ご家族は、どのように対処されたのでしょうか?
困難に向き合うための強い精神があれば、問題を克服する方法を探し当てることができるものです。問題に立ち向かう勇気が無ければ、決して克服することはできません。困難に対して必死で頑張っている人を見れば、親戚など助けてくれる人たち、支援を広げてくれる人たちは、必ずいるものです。その人たちは寄り添いながら、助けてくれるのです。克服しようという強い思いがある限り、困難は常に乗り越えることができるのです。
―娘さんのことで、忘れないで欲しいと思うことは?
娘はとてもフレンドリーで、誰からも好かれる子でした。娘自身も自分の寿命が短いことを分かっており、全力で日々を送ってました。時として、親として賛成できず意見を戦わしたことに対しても、前向きに取り組んできました。今となっては、もう娘と何もできないことが非常に悲しいです。
―リステルさんの人生で特に注目すべきところは?
娘は本当に意思が強く根性のある子でした。たとえ、糖尿病であっても、子供を絶対に生むと強く決めていました。もう娘はいないのですが、今でもリステルと過ごした日々が甦ってくるのです。娘は生前、何をやっても優秀でした。また、何事にも全力で取り組もうと頑張っており、それは子育てに対しても同じでした。
リステルさんを亡くした直後の辛い状況にもかかわらず、娘への想い・感情・痛みを語ってくださったリチェリウさんに感謝いたします。
また、「バムバム」の愛称で呼ばれているリステルさんの友人、エウリカ・ブリトルさんにも感謝いたします。エウリカさんには、2020年8月にご自身の体験談を語っていただいたと同時に、今回の「リステルさんのお話」の翻訳に大変なご尽力をいただきました。
■フィリピンの1型糖尿病患者エウレカさん(IFLレポート)
https://dm-net.co.jp/idafj/act/update/1ifl.php
■English(PDF)
Richstel's Story - A Father's Joy, and Inspiration.
国際糖尿病支援基金は、この活動に賛同し、2013年よりインスリン・フォー・ライフ(IFL)を通じて支援をしています。
関連記事
「2020年フィリピンでの支援活動について」 (IFLレポート)2019年フィリピン・バコロド市での糖尿病キャンプについて(IFLレポート)
インスリン・フォー・ライフ(IFL)(オーストラリア)
国際糖尿病支援基金
IFLの活動にご賛同いただき、御参加いただける方は、下記口座(郵便局)までお振込み頂きますようお願い申し上げます。
御協力頂きました方は、支援者としてこのホームページ上の「支援者名」のコーナーでお名前を発表させて頂きますが、本名での発表をご希望でない方は、振替用紙(郵便局)の通信欄にご希望のお名前をご記入ください。
口座番号:00160−3−82542
加入者名:国際糖尿病支援基金口
※通信欄へ「フィリピンの糖尿病患者さんへの支援」とお書き頂きますようお願い致します。
2020年12月活動報告
寄付金収入(3件)7万6,000円2020年11月活動報告
寄付金収入(3件)12万2,000円2020年10月活動報告
寄付金収入(1件)3万5,250円「糖尿病情報BOX&Net.」No.66ネットワークアンケート回答分寄付金(705件×50円=3万5,250円)。
2020年ドリームトラスト(インド)からの近況報告(2)
インドで現地の糖尿病患者さんを支援する「ドリームトラスト」代表のシャラッド・ペンデセイ医師より、最近の新型コロナウイルス感染症の状況についてレポートが届きました。
新型コロナウイルス感染症は、インドでも経済および社会にも大きな影響を与えています。
国際糖尿病支援基金はこの活動に賛同し、ドリームトラストを支援しています。当基金では皆様からの ご支援をお待ちいたしております。
DREAM TRUST INDIA
President.Dr,Sharad Pendsey
シャラッド・ペンデセイ 代表
(インド共和国 ナグプール在住)
- 新型コロナウイルス感染症の勢いが衰えず、我が国インドは、感染者数、死亡者数ともに世界一になってしまう可能性がでてきました。来月以降は減少傾向に向かって欲しいと願っています。
- 当クリニックに関しては、サンケット医師がコロナウイルスに感染していない入院患者と外来患者の診察に当たっています。
私は自室で高齢者の診察を担当し、ウェビナーツールを利用して経営業務や患者教育などを行っています。クリニックのスタッフは9時から13時までしか勤務ができない状況です。
ヴィダルバ(マハーシュトラ州西部)の11の地区から、ドリームトラストの子供たちの半数以上が通院しています。
近隣のマディア・プラデーシュ州やチャッティスガル州からも多くの子供たちが通院しています。
先月まで公共交通機関が動いておらず、移動するためには多くの通行許可証が必要でした。 - 今月に入り、交通規制等が緩和され、多くの子供たちがクリニックへインスリンを貰いに来ることができるようになりました。
- 3月から9月まで、クリニックへ通うことができない患者さんには、近所の薬局でインスリンを自費で購入してもらい、後でドリームトラストが精算することを、電話、アプリ、新聞、患者間の伝言でお知らせしました。
- 現在、インスリンを自費で購入した患者さんには、精算を実施しています。
通常、クリニックでは3ヶ月分インスリンを渡しているが、新型コロナウイルス感染症の影響により、5ヶ月分支給することにしました。 - 支援している子供たちの家族の大半は、経済的に非常に困窮しており、6月に開かれたドリームトラストの幹部会で、15,000ルピー(日本円で約22,000円)を300から400世帯に支給しています。
- クリニックに通う患者さんの中で、2名がコロナウイルスに感染しましたが、幸いにも自宅療養のみで事なきを得ました。
- ドリームトラストは、ヨーロッパ、英国、オーストラリア、日本の国際糖尿病支援基金など「友人たち」から多大なる人道支援を受けています。
関連サイト
2020年ドリームトラスト(インド)からの近況報告
ドリームトラスト(インド)「1型糖尿病患者さんへの新型コロナウイルス対応について」
ドリームトラスト(インド)
国際糖尿病支援基金
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加入者名:国際糖尿病支援基金口
2020年9月活動報告
寄付金収入(1件)3万6,000円フィリピンの1型糖尿病患者エウレカさん(IFLレポート)
途上国の糖尿病患者さんを支援するオーストラリアのインスリン・フォー・ライフ(IFL)は、フィリピンの糖尿病患者さんへの支援活動を行っています。
今回、現地の糖尿病患者さんのレポートが届きましたので、ご紹介します。
国際糖尿病支援基金はこの活動に賛同し、インスリン・フォー・ライフ(IFL)を通じて、2013年よりフィリピンの糖尿病患者さんを支援をしています。
Eurika Briol
Cebu in the Philippines.
エウリカの糖尿病物語
エウリカ・ブリオル(フィリピン共和国・セブ在住)
私の名前はエウリカですが、皆からは「バムバム」というニックネームで呼ばれています。現在18歳で、3歳の時に糖尿病を発症しました。糖尿病と共に歩む人生は、様々な困難に遭遇すると同時に決して生易しいものではありませんが、周りの人たちのお陰で、常に乗り越えてきました。
子供の頃は、「糖尿病」という理由で、心無い人たちが、頻繁にからかわれました。私の悪口をいう子もいれば、私を避ける子もいました。また、糖尿病は「伝染するかもしれない」と恐れている人もいました。
糖尿病患者として成長していくことは大変なことでした。私は発症してすぐに自己注射や自己血糖測定の方法を学んだのですが、日常生活を送る中で、毎日のように血糖測定や注射のために針を刺すのです。両親は、幼い私が初めて自己注射をしたときのことや、毎日ショックで涙を流していたことを、繰返し何度も私に話をしたものです。
高血糖や低血糖も数えきれないほど経験しました。一番高かった血糖値は、初めて糖尿病と診断された時で、36.8mmol (675ml/dl)でした。一番低かったのは、0.55mmol(10ml/dl)で、周りの人たちもどう対処したらよいか分からず怯えてしまったのです。
フィリピンでは学校でパーティーを行う習慣があるのですが、先生が他のクラスメイトを前にして、「(糖尿病だから)食べ過ぎちゃダメ」と私に釘を刺すのです。その言葉を聞いて、私自身、何年もの間、糖尿病は恥ずべきものと感じてしまったのです。
お菓子を目の前にして、皆が美味しそうに食べているのを見ていると、我慢ができなくなってしまい、つい手が伸びてしまうのです。結局「誘惑」に負けて、こっそりとチョコレートに手を伸ばし、隠れてお菓子を食べてしまっていたことを思い出します。
糖尿病であることは、私の子供時代に心理的な悪影響を及ぼしただけではなく、家族にも経済面や行動面で負担をかけてしまいました。
私の両親は、私の治療費を捻出しなければならなかったため、何年もの間、経済的な事情で苦しみました。
フィリピンでは、全ての国民が健康保険に加入することを前提とした、いわゆる、国民皆保険制度がありません。一部の富裕層は民間の保険に入ることができるものの、医療費は全額自己負担となってしまいます。1型糖尿病の治療費は、インスリンの他にも、注射器や血糖測定器などの負担もあることから、フィリピンの平均的な家庭の年収を上回ってしまうケースも少なくありません。これは現地の糖尿病患者さんの家計を圧迫し、かなりの経済的負担となっています。 マニラのような大都市では治療費が無料の公的な病院もありますが、あまりに患者数が多く、またインスリンも不足しているため、一部の重症者を優先して受け入れることしかできないのです。
両親は、私の治療費のために、おもちゃを買うことも、休日に出かけることも、我が家の冷蔵庫が一杯になったことも、高級レストランでの食事すら、一度たりともありませんでしたし、洋服など新品を買う機会も殆どありませんでした。ベビーシッターを雇う余裕も無かったため、両親ともに、仕事で夢を実現する機会を奪われてしまったのです。
13歳の時、初めてショッキングな出来事を経験しました。父が失業し、我が家の家計は困窮しました。私は家族に負担をかけたくなかったので、インスリンを節約しようと両親に内緒で注入量を減らしていました。数日後、気分が悪くなり、意識を失い、救急外来に緊急搬送されました。糖尿病性ケトアシドーシスであることが分かり、血糖値が天に届いてしまうほど上昇していたのです。医師からは、その日のうちに命を落としていたかもしれないと言われたのです。
14歳の時、セブにあるスウィート・アラート協会を通じて 、インスリン・フォー・ライフ(IFL)・オーストラリアに出会ったのです。スウィート・アラートは、強固な意志とヤル気に満ちた女性たちが運営しており、貧困状態にある糖尿病の子供たちのために教育キャンプを通じて、糖尿病の啓蒙を目指すのと同時に、糖尿病患者が必要とするものを支援しています。
IFLに出会って以来、私に人生は、180度転換したのです。
IFLがインスリンなどを支援してくれるお陰で、家計の負担が軽減され、私は良い学校に行くことができ卒業もできました。
両親は、今では必要なものを購入でき、1日3回、食べることもできます。今は、テーブルの上にちゃんと食事があるのです。IFLは私だけにインスリンを支援するのではなく、同じように糖尿病に苦しんでいる友人たちにも支援するのです。IFLが、プログラムを通じて、それまで思いもよらなかった様々な形で、私を救ってくれたことに感謝しています。世界中から集まった素晴らしい人たちと出会ったことで、将来に向かって、努力を重ねていくことに前向きになりました。皆さんの支援によって、糖尿病と言う理由だけで、何もできないということはないことに気づいたのです。糖尿病は「問題」なのではなく、むしろ克服しがいのある「挑戦状」として捉え始めました。そのように考えることで、肩の荷が軽くなったように感じました。決意、自制、忍耐によって、人生における目標を達成し、夢をかなえることができると信じています。IFLとスィート・アラートに対して、どんな言葉でも感謝できないほど、ただただ感謝以外なにも無いのです。糖尿病と共に生きる私の生活を改善させ、何時も前向きに将来を見続ける方向に導いてくれたのですから。
私は、現在大学2年生で、コミュニケーション技法を専攻してます。英語教師のアルバイトもしてます。言葉は世界を結びつける架け橋となると信じているので、語学を教えることに興味を持ちました。今現在、将来の夢に向けて、そして家族を支えるため、また困っている人たちのために、自分ができることに最善を尽くしたいと考えています。私が経験してきた辛く困難な日々は克服できること、一人で戦っているのでは無いと感じて欲しいのです。
IFL,スウィート・アラート、親友であるニールさん、家族、友人たちの支援に感謝し、そして神様によって、幸せで、前向きな人生があると強く信じています。これまで様々な経験をしてきましたが、後悔はありません。「糖尿病」は絆、人生、健康というものの価値を理解できる人間へ成長させたのですから。糖尿病と共に生きる人生は厳しく、時に様々な困難にも遭遇しますが、常に心に留めておかなければならないことは、今現在も、今後も、「糖尿病」に負けてはいけないのです。
■English(PDF)
Eurika Briol, from Cebu in the Philippines. Eurika's diabetes story
国際糖尿病支援基金は、この活動に賛同し、2013年よりインスリン・フォー・ライフ(IFL)を通じて支援をしています。
関連記事
IFLオーストラリアレポート「2020年フィリピンでの支援活動について」 (IFLレポート)
2019年フィリピン・バコロド市での糖尿病キャンプについて(IFLレポート)
インスリン・フォー・ライフ(IFL)(オーストラリア)
国際糖尿病支援基金
国際糖尿病支援基金は、インスリン・フォー・ライフ(IFL)オーストラリア通じて、フィリピン糖尿病キャンプの活動を支援しています。
IFLの活動にご賛同いただき、御参加いただける方は、下記口座(郵便局)までお振込み頂きますようお願い申し上げます。
御協力頂きました方は、支援者としてこのホームページ上の「支援者名」のコーナーでお名前を発表させて頂きますが、本名での発表をご希望でない方は、振替用紙(郵便局)の通信欄にご希望のお名前をご記入ください。
口座番号:00160−3−82542
加入者名:国際糖尿病支援基金口
※通信欄へ「フィリピン糖尿病キャンプ支援」とお書き頂きますようお願い致します。
2020年7月活動報告
寄付金収入(2件)8万3,350円「糖尿病情報BOX&Net.」No.65ネットワークアンケート回答分寄付金(947件×50円=4万7,350円)。
2020年ドリームトラスト(インド)からの近況報告
インドで現地の糖尿病患者さんを支援する「ドリームトラスト」(代表 シャラッド・ペンデセイ医師)より、国際糖尿病支援基金が支援している1型糖尿病患者さんの近況報告、ならびに新型コロナウイルスにおけるドリームトラストの支援活動についての報告が届きましたので、ご紹介します。
新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威をふるっており、インドでも経済および社会にも大きな影響を与えています。
国際糖尿病支援基金はこの活動に賛同し、ドリームトラストを支援しています。
また、当基金では皆様からの ご支援をお待ちいたしております。
現地の小児1型糖尿病患者さんの近況を知らせるレポートが届きました。新型コロナウイルス感染症による都市封鎖の影響で、今年の学年末試験は中止となり、多くの子供たちはテストの結果と関係なく次学年に進級することになりました。 詳しくは、こちらをご覧ください。
「国際糖尿病支援基金」が支援をしているドリームトラストの1型糖尿病患者さん
https://dm-net.co.jp/idafj/sponsoring.php#dt
2.新型コロナウイルスにおけるドリームトラストの支援活動について
インドでは、約58万人が新型コロナウイルスに感染し(2020年7月1日現在)、約2か月間続いた都市封鎖は部分的に解除されました。
都市封鎖によって、近隣都市への運送業、玩具や衣服の小売業、屋台の喫茶業、露天理髪、などが休廃業を余儀なくされたため、インド政府は、これらの人々に米・小麦・豆・日用品を支給しています。
都市封鎖解除直後に、1型糖尿病の子供たちが一斉にドリームトラストへインスリンを受け取りに来ている状態です。子供たちの保護者と話をしていると、失業、または賃金が支払われないなど、深刻な経済状態であることが伺えます。
その状況を知り、ドリームトラストでは、活動資金の中から約15000ルピー(約22000円)を約300名の患者さんの家族へ生活費として提供を開始しました。
また、ドリームトラストでは、より多くの糖尿病患者さんを支援するために、各方面で募金活動を行っております。
今後2、3か月の間に経済が回復することを期待しています。
関連サイト
ドリームトラスト(インド)「1型糖尿病患者さんへの新型コロナウイルス対応について」
ドリームトラスト(インド)
国際糖尿病支援基金
ドリームトラストの活動にご賛同いただき、御参加いただける方は、下記口座(郵便局)までお振込み頂きますようお願い申し上げます。
御協力頂きました方は、支援者としてこのホームページ上の「支援者名」のコーナーでお名前を発表させて頂きますが、本名での発表をご希望でない方は、振替用紙(郵便局)の通信欄にご希望のお名前をご記入ください。
口座番号:00160−3−82542
加入者名:国際糖尿病支援基金口
2020年6月活動報告
寄付金収入(5件)24万2,000円2020年5月活動報告
寄付金収入(1件)2万3,550円「糖尿病情報BOX&Net.」No.64ネットワークアンケート回答分寄付金(471件×50円=2万3,550円)。
2020年ドリームトラスト(インド)の活動報告
インドで現地の糖尿病患者さんを支援しているドリームトラスト代表のシャラッド・ペンデセイ医師より、会の活動を紹介するレポートが届きましたので、ご紹介します。
また、当基金では皆様からの ご支援をお待ちいたしております。 ■ドリームトラストの自転車支給について
2013年以来、「ドリームトラスト」では、自転車を必要とする1型糖尿病の子供達に自
転車を提供するプロジェクトを行っています。
このプロジェクトは、経済的に恵まれない1型糖尿病の女児を優先して自転車を提供し
ており、これまでに750台以上を支給しました。これにより、特に女子の学校中退率が大幅に激減させることにつながりました。
プロジェクトをサポート及び寄付をしてくださった皆様に感謝いたします。
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■小児1型糖尿病患者のマラソン大会参加について
2020年2月2日にLOKMAT主催のマラソン大会が行われ、「ドリームトラスト」の支援を
受けている20名の1型糖尿病患者の若者たちが参加し、3Kmを走りました。
このマラソン大会において、運動の重要性に止まらず、糖尿病患者の子供・若者たちにとって「患者相互のつながりを持つためのイベント」が大切であることを学ぶこととなりました。
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関連サイト
ドリームトラスト(インド)
国際糖尿病支援基金が支援するインドの糖尿病患者さん
国際糖尿病支援基金
ドリームトラストの活動にご賛同いただき、御参加いただける方は、下記口座(郵便局)までお振込み頂きますようお願い申し上げます。
御協力頂きました方は、支援者としてこのホームページ上の「支援者名」のコーナーでお名前を発表させて頂きますが、本名での発表をご希望でない方は、振替用紙(郵便局)の通信欄にご希望のお名前をご記入ください。
振込口座(郵便局):
口座番号:00160?3?82542
加入者名:国際糖尿病支援基金口
ドリームトラスト(インド)「1型糖尿病患者さんへの新型コロナウイルス対応について」
インドで糖尿病患者さんを支援しているドリームトラスト(代表シャラッド・ペンデセイ医師)では、世界的に猛威を振るっている新型コロナウイルスについて、現地の糖尿病患者さんに対し様々な対応を行っています。
また、当基金では皆様からの ご支援をお待ちいたしております。
ドリームトラストでは、3カ月に一度、糖尿病の患者さんへ診察と糖尿病療養に必要なインスリンを提供しています。
2020年4月現在、インドの各都市がロックダウン(都市封鎖)となり、その影響でドリームトラストの一部のスタッフが出勤できない状況が続いています。インド国内では、物流だけではなく、外出制限により市外の患者さんの通院も制限されています。
特に糖尿病の患者さんは、新型コロナウイルスに感染すると重症化しやすいとの報告もあり、ドリームトラスト代表のシャラッド・ペンデセイ医師は、現地の新聞に広告を掲示し、通院できない糖尿病患者さんへの対応策や、新型コロナウイルスに対する予防策 に加え、1型糖尿病患者さんの窮状を報告し寄付の呼び掛けも行っています。
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●ドリームトラストから糖尿病の患者さんへの呼びかけ
・通院できない市外の患者さんについては、近所の薬局でインスリンを購入してください。 薬局で支払った代金は、コロナウイルスの感染が終息次第、ドリームトラストで精算します。・市内の患者さんへは、インスリンを無料配布している場所を案内しています。
・命の危険もあるため、インスリン不足を懸念して、自己判断で注射量を減らしたり止めたりすることは絶対にしないでください。
関連サイト
ドリームトラスト(インド)
国際糖尿病支援基金が支援するインドの糖尿病患者さん
国際糖尿病支援基金
ドリームトラストの活動にご賛同いただき、御参加いただける方は、下記口座(郵便局)までお振込み頂きますようお願い申し上げます。
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加入者名:国際糖尿病支援基金口
2020年4月活動報告
寄付金収入(1件)3万6,000円IFLオーストラリアレポート「2020年フィリピンでの支援活動について」
途上国の糖尿病患者さんを支援するInsulin for Life(IFL)グローバル(本部:オーストラリアで)では、フィリピン国内で行われる糖尿病キャンプなどの支援活動のほかに、受刑者への血糖測定プログラムも実施しています。
受刑者への血糖測定プログラムを開始するきっかけとなったのは、セブ島のタリセイ刑務所から「受刑者の中に異常な口渇など明らかな糖尿病の症状が出ているものが多く見受けられるが、刑務所内の医療施設では検査設備が整っていない。そのため、受刑者たちへの血糖測定に協力していただくことはできないか。」との相談を、現地の医療施設が受けたことが始まりでした。
現地の医療施設では、IFLオーストラリアからインスリンや血糖測定器などの支援を受けていることから、IFLオーストラリアがこの要請を受け、現地の政治家にも協力してもらい、2018年より受刑者への血糖測定プログラムが行われています。
今回も2020年2月3日に、IFLオーストラリアのニール・ドナラン氏、現地のボランティアスタッフ(医療従事者)と日本から参加した常見亜佐子医師の20名がセブ島にある刑務所を訪問し、本プロジェクトを実施しました。受刑者940名の血糖を測定したところ、このうち40名が糖尿病と診断されました。
刑務所内の医療施設は糖尿病療養に必要な資材が不足しているため、ニール・ドナラン氏がインスリンと注射器などを寄付しました。
提供された資材は刑務所の医師が管理し、糖尿病の受刑者の朝食前に血糖を測定し、適量のインスリンを注射しています。必要に応じて、現地の医療施設でもモニタリングを実施しています。
今回の検査プログラムを受けられたことに対し、受刑者たちからボランティアスタッフへ感謝の言葉が述べられました。
ニール・ドナラン氏の話では、「これまで3回にわたって、糖尿病と診断された受刑者へのフォローアップを行ってきたが、あまり治療の効果がみられていないようだ。」と話しています。
現地のボランティアスタッフ(医療従事者)は、当初このプログラムへの参加をためらっていましたが、約1,000名もの受刑者へ検査を行ったことが医療従事者として良い経験となったようで、今後もボランティアとしての参加を望むようになりました。
IFLは、今後もフィリピン各地で行われる糖尿病キャンプや血糖測定プログラムへの支援を、継続的に行っていく予定でいます。
国際糖尿病支援基金は、この活動に賛同し、2013年よりインスリン・フォー・ライフ(IFL)を通じて支援をしています。
関連記事
2019年フィリピン・バコロド市での糖尿病キャンプについて(IFLレポート)
2018年フィリピンの糖尿病患者さんへの支援活動について(IFLレポート)
インスリン・フォー・ライフ(IFL)(オーストラリア)
国際糖尿病支援基金
国際糖尿病支援基金は、インスリン・フォー・ライフ(IFL)オーストラリア通じて、フィリピン糖尿病キャンプの活動を支援しています。
IFLの活動にご賛同いただき、御参加いただける方は、下記口座(郵便局)までお振込み頂きますようお願い申し上げます。
御協力頂きました方は、支援者としてこのホームページ上の「支援者名」のコーナーでお名前を発表させて頂きますが、本名での発表をご希望でない方は、振替用紙(郵便局)の通信欄にご希望のお名前をご記入ください。
口座番号:00160−3−82542
加入者名:国際糖尿病支援基金口
※通信欄へ「フィリピン糖尿病キャンプ支援」とお書き頂きますようお願い致します。
2020年3月活動報告
寄付金収入(4件)25万9,950円2019年ドリームトラスト(インド)の活動報告
インドで現地の糖尿病患者さんを支援しているドリームトラスト代表のシャラッド・ペンデセイ医師より、会の活動を紹介するレポートが届きましたので、ご紹介します。
また、当基金では皆様からの ご支援をお待ちいたしております。 2019年ドリーム・トラストの世界糖尿病デーについて
ドリーム・トラストでは、2019年11月14日にホテル・センター・ポイント(ラムダスペス地区)で開催される世界糖尿病デーの折に、教育・文化プログラム(以下同プログラム)を開催しました。代表であるシャラッド・ペンデセイ医師が開会の言葉を述べました。
同プログラムは小児1型糖尿病(若年型糖尿病)患者がダンス、歌唱、詩歌、漫談などを披露し、糖尿病でありながらも、他の子どもたちに劣ることなく、極めて優れた能力があることは、注目に値するものでした。これに続いてインド糖尿病臨床・研究センターとドリーム・トラストの職員、コマル・パンデさん、トラプティ・チャウレさん、ネハ・カラダバジャネさん、サングミトラ・メシュラムさん、サビタ・ガイゴワルさん、および、チャンダ・カトカーさんによる低血糖管理とケトーシス(高血糖)管理に関する教育寸劇が上演されました。また、シーマ・チョークホールさんは感謝決議を提案しました。
ドリームトラストの理事であるサンケット・ペンジー医師は、1型糖尿病小児患者に対するより有効な治療に関して重要なコメントを発表しました。同プログラムはメガ・ダフタリーさんとジェイエッシュ・アンバルテさんにより比較されました。
アンナ・ウーリッヒさん(オーストリア共和国ウィーン市)は、長年にわたってドリーム・トラストを支援しており、同プログラムの特別ゲストとして参加しました。ウーリッヒさん自身も1型糖尿病を35年患っており、インスリン自己注射を1日当たり7回打っています。ウーリッヒさんは2年に一度のペースでドリーム・トラスト(ナーグプル市)を訪問しいますが、本年で9回目です。
添付写真を参照してください。
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ドリーム・トラストが支援する1型糖尿病患者さんの近況について
ドリームトラストで支援を受けている彼は現在、国立医科大学(ヤバトマル県)で集中治療室助手に関する特別な訓練を受けています。
彼は「NH29」というNGOの一員でもあります。彼の関心分野は、野生のヘビを捕まえて、捕獲した蛇を森林に放している州森林局に引き渡すことです。
写真を2枚添付します。1枚目がニシキヘビの写真で、2枚目はコブラの写真です。彼は通常1日当たり6~8回の電話を受けて、住宅地にいるヘビを捕えます。
彼は夜にヘビを捕えると、プラスチック容器に入れて、一晩自宅で保護します。自宅で保護されているコブラを参照してください。
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翻訳協力:渡邊岳様
関連サイト
ドリームトラスト(インド)
国際糖尿病支援基金が支援するインドの糖尿病患者さん
国際糖尿病支援基金
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加入者名:国際糖尿病支援基金口
2020年1月活動報告
寄付金収入(3件)5万1,950円「糖尿病ネットワーク「糖尿病治療とはげましの言葉」」アンケート回答分寄付金(427件×50円=2万1,350円)。
「糖尿病情報BOX&Net.」No.63ネットワークアンケート回答分寄付金(512件×50円=2万5,600円)。




