国際糖尿病支援基金 トップページへ メールマガジン無料登録

エクアドルのダウン症と糖尿病患者のダリオさん(Spanish/English Video)

 南米エクアドルの Fundacion aprendido Vivir con Diabetes(FUVIDA)でボランティアスタッフとして活動しているジェシカ・リリ・ナバス医師とマシュー・ボゾン氏より、ダウン症と糖尿病をもつダリオさんについてのレポートが届きましたので、ご紹介いたします。

 国際糖尿病支援基金はFUVIDAの活動に賛同し、 インスリン・フォー・ライフ(IFL)を支援しています。




Fundación Vivir con Diabetes(FUVIDA)
Dr.Jessica Lili Navas

ジェシカ・リリ・ナバス医師(右)
(医師、FUVIDAボランティアスタッフ、エクアドル・マナビ在住)

マシュー・ボゾン氏(左)
(アメリカ・アトランタ在住)


 エクアドルでは約700万人の子供達があまり知られていない病気で悩んでいます。その中にはダウン症として知られる疾患も含まれておりますが、この子供たちについて語られることは殆どありません。

 エクアドルのマナビ州ポルト・ビエホに住むダリオさんは、幼少期に「ダウン症」と診断されました。彼はこの疾患の影響で、20歳の今でも体型は子どものようです。
ダリオさんは幼くして他の子供たちとの違いに苦しまなくてはならず、その苦悩は彼の人生の一部となってしまいました。

 その彼が13歳の時、急激な体重減少などの症状が現れたため病院で診察をうけたところ、「糖尿病」と診断されました。
ダウン症に加え糖尿病を発症したダリオさんにとって、その日から彼の声なき戦いが始まりました。暗闇の薄明かりのような僅かな知識しかない中、たった1人の家族であるおばあちゃんだけが、彼の一番の支えです。

 ダリオさんには両親がおらず、マリアおばあちゃんと二人で暮らしています。一家の生計はマリアおばあちゃんがポルト・ビエホ市場で食料品などを販売し、日々の生活を支えています。多くの困難がある中、マリアおばあちゃんの愛情が彼にとって一番の力となっています。

おばあちゃんが仕事をしているときは、厨房の下で休んでいます。

左から マリアおばあちゃん、ダリオさん、ナバス先生

この家でダリオさんはマリアおばあちゃんは暮らしています。


 ダリオさんは人生の楽しみをなかなか見つけることが出来ずにいました。
そんなある日、みんなの前で即興ダンスを披露したところ、彼の踊りが賞賛を浴び、その後ダンサーとして知られるようになりました。一人ぼっちだった彼がダンスによって、非常に個性的に幸せを表現することを学んだのです。

 ダリオさんは、ふたつの「D」、つまりダウン症の「D」とDiabetes(糖尿病)の「D」を背負って生きています。


FUVIDAマナビ支部のファン・セバージョ氏(左)とアラセリー代表(右)

 これまで、マリアおばあちゃんの献身的な愛情によって困難を克服して来ました。お祖母ちゃんの笑顔は生きる原動力となり、お祖母ちゃん自身が人生の困難を経験することで、ダリオさんへより一層深い愛情を注ぐことに繋がっています。
度重なる困難の中、お祖母ちゃんはダリオさんが人生で一番幸せな時間を過ごすことができるよう、いつも彼にダリオに寄り添っています。

 3年前にダリオさんはFUVIDAと出合い、以後、FUVIDAマナビ支部のファン・セバージョ氏より糖尿病療養に必要な物資を受け取っています。
これらの物資は、オーストラリアの インスリン・フォー・ライフ(IFL)がFIVIDAへ定期的に支援を行っていますが、これらの支援がなくなってしまうと、エクアドルの糖尿病患者さんやダリオさんは生きていくことが出来なくなってしまいます。

FUVIDAマナビ支部のファン・セバージョ氏は、IFLに対する支援の御礼と、ダリオさんの家族は僅かなお金で日々の生活を送っているため、今後も支援が必要な事を訴えてしています。

 現在、ダリオさんはFUDIVAの一員として多くの糖尿病患者さんと過ごし、毎年行われるサマーキャンプにも積極的に参加しています。同じ病気と闘う多くの若者と一体となることで、彼は糖尿病であることを前向きにとらえることができます。

毎年、FUVIDA主催のサマーキャンプに参加しています。

ダリオさんは身体的な制約はあるものの、内から湧き出る純真さを失っておらず、いつも幸せなオーラを発散させています。多くの人々が、彼の日々の生活について知ってほしいと思います。

FUVIDAスタッフ
ジェシカ・リリ・ナバス
マシュー・ボゾン

【Espanol】Dario(Jessica Lili Navas)
【English】The story of 20 year old Dario, known as the “The Dancer” from Porto Viejo in Ecuador(Translation:Matthew Bossone)

 国際糖尿病支援基金は、インスリン・フォー・ライフ(IFL)オーストラリアを通じて、2008年よりFUVIDAの活動を支援しています。

 FUVIDAの活動にご賛同いただき、御参加いただける方は、下記口座(郵便局)までお振込み頂きますようお願い申し上げます。

 御協力頂きました方は、支援者としてこのホームページ上の「支援者名」のコーナーでお名前を発表させて頂きますが、本名での発表をご希望でない方は、振替用紙(郵便局)の通信欄にご希望のお名前をご記入ください。

振込口座(郵便局):
口座番号:00160−3−82542
加入者名:国際糖尿病支援基金口
※通信欄へ「FUVIDA支援」とお書き頂きますようお願い致します。

関連記事
2013年エクアドルの糖尿病サマーキャンプの報告
エクアドルの糖尿病キャンプ「Fundación Aprendiendo a Vivir con Diabetes FUVIDA)」発足と経緯
エクアドルにおける糖尿病を取り巻く現状

2014年04月
国際糖尿病支援基金
  • これまでに寄せられた寄付金
    2,007万9,888円 
  • これまでに実行した支援金
    1,951万7,033円 

(2024年11月現在)

国際糖尿病支援基金とは
国際糖尿病支援基金の活動
English
最近の情報

国際糖尿病支援基金が支援する団体
  Insulin for Life
    (IFL:オーストラリア)の活動


  DreamTrust(インド)の活動
  Fundacion Vivir con Diabetes
    (FUVIDA:エクアドル)の活動


  Diabetes Kenya Lifeline
    (JAMBO!:ケニア)の活動

わが友、糖尿病