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ケニア・モンバサでの世界糖尿病デーイベント

2011年12月

1114日は「世界糖尿病デー」ということで、世界各地で糖尿病に対する啓発活動が色々と行われたと思います。

 

ここケニアでも、ラジオやテレビで「World Diabetes Day(世界糖尿病デー)」を宣伝していましたし、ケニアの糖尿病協会(Diabetes Kenya AssociationDKA))が中心となって、ケニア第二の都市である港町モンバサにおいて「世界糖尿病デーイベント」を開催しました。

 

DKAの拠点は、標高の高い首都ナイロビにあり涼しい気候(一年中日本の5月頃の陽気)に慣れているスタッフにとって、海辺の町で湿気の多いモンバサ(日本の6月頃の陽気)の暑さが堪えていたようです。

 

モンバサでの世界糖尿病デーイベントは、2011年1112日(土)に行われました。

イベント当日は、注文通りの販売用商品が届いていなかったり、ボランティアとして参加してくださった方々の昼食が手配されていなかったことが開催前日になってわかり、急きょ私たちで昼食のサンドイッチを作ることになりました。前日の夜中まで下ごしらえをし、ホテルのチェックアウトタイムを延長して当日の午前中いっぱいかけて、アティエノ先生と先生の娘さん、私の3人で約80人分のサンドイッチを作ったりと、ケニアのお国柄らしい(おっと失礼!)一幕もありました。

 

 

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DKAスタッフの1人、栄養士のランジャン先生が、当日朝3時半に起床し、スタッフ5人分のお弁当(ベジタリアン食)を作ってくれました

内容は、ハンドゥホというインド料理。黄色レンズ豆、バターナッツ(南瓜)、ニンジン、お米、マスタードの種、コリアンダー、ゴマを擂り潰して焼いたもの。右の白いものは、ヨーグルトとコリアンダーとココナッツを混ぜたソース。 

 

 

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  前日夜から当日の午前中までかけて、アティエノ先生と作った約80人分のサンドイッチ

 

 

 

 

  

  会場となった公園(ウフルガーデン)には、DKAやケニア赤十字、医療機器メーカーやイベントのスポンサーとなった大手企業がブースを出展し、無料で血圧や血糖値の測定、糖尿病関連グッズの販売をしていました。

 

  wdd4.jpg       (左)会場本部のブース  (右)DKAのブース

 

 

wdd3-1.jpg       (左)DKAのブースのポスター

          (右)会場にはお揃いのTシャツを着た人が大勢いました。

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      DKAのブースでは、ピルケースやインスリン・血糖測定器等を入れる

       専用のバッグ(日本円で約500円)ポロシャツ(約1,000円)、Tシャツ

      (約500円)等を販売しました。

 

 

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      (左)ブースには赤十字も参加していました。

       (右)会場内に掲示されていた「肥満注意」を呼び掛けるポスター  

     

  また、イベントの一環として、木製の台を重ね合わせただけの「舞台」にて、ケニアの伝統的な音楽に合わせた踊りやアクロバティックな曲芸、空手やヨガのパフォーマンス、サッカー、バレーボール、フラフープなどの教室も行われ、運動療法の大切さを訴えていました。

 

wdd8.jpg        (左)メイン舞台では、アクロバティックなアフリカンダンス&

           ミュージックを披露していました。

     (右)空手のデモンストレーション。一般の方も参加し、空手の

           先生から運動療法の大切さを教わりました。     

     

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地元の病院で無料の血糖値測定とウォークラリーを実施しました

 

 

 

 

  

 

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         無料で行われた血圧測定(左)や血糖測定(右)にも長蛇の列

 

 

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      ケニア第二の都市・モンバサ市の市長さんが我々のブースを訪れ、

        署名をしてくださいました。

 

 

 

wdd13.jpg     (左)全国紙からの取材を受けるDKA理事長のアチャリ先生      

     (右)地元のラジオ局から取材を受けるDKAスタッフのアティエノ先生

 

 

 日本を始め、世界各国で、その国のシンボルとなる建造物を青色にライトアップすることが行われていますが、ケニアでも、モンバサのシンボルである、象牙のモニュメント(と言っても、本物の象牙ではなく、金属製のレプリカですが)に青色に近い電球を巻きつけてライトアップしました。昼間の蒸暑さで、皆、疲れ気味でしたが、日没後、実際にライトアップされたときは、皆で奇声を発して喜んだ次第です。ライトアップの瞬間は、今回のWDDイベントの中で、一番のメインイベントとも言えるのかもしれません。

 

 

wdd14.jpg     (左)モンバサ市のシンボル、象牙のモニュメントにブルーの電球を

           取り付けているところ。      

     (右)ブルーにライトアップされたタスクモニュメント

 

 

日本の糖尿病患者さんからみれば、今回のイベントはまだまだ改善が必要と思われる点もありました。しかし、DKAスタッフ全員が他に仕事を持ちながら、限られた時間内で準備を行い、モンバサ市長や、ケニア国内の大手企業にも世界糖尿病デーのイベントに関心を持っていただいたことを考えると、今回は「成功」であったようにも思います。

 

 

  

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       Diabetes Kenya Association(DKA)のメンバーとともに

 

日本人からすれば、「ケニアのような飢えに苦しむ人々が多くいる途上国に糖尿病の患者さんはいるのであろうか?」という印象があるのかもしれません。

イベント当日にも血糖測定のスクリーニングが無料で行われましたが、残念ながら、そのデータを入手することができませんでした。

しかし、その翌日、キリスト教会の日曜礼拝に訪れる人たちを対象に無料で血糖測定スクリーニングを行なったところ、測定者約50人のうち、血糖値が7モル(126mg/dl)以上の人が5人いました。

単純計算すると、糖尿病の疑いのある人や所謂予備群と言われる人たちが約10%もいることになります。

 

ケニアには、経済的な事情で中には13度食事を摂ることができない人もいます。肉・魚、野菜・果物といったバランスの良い食事を摂ることができず、腹持ちがよく高カロリーで炭水化物過多、油脂が多い食生活を送る人もいます。

今回のイベントでは、糖尿病に対する認識を高めることとスクリーニングを実行することで終わってしまった状態ですが、次回以降は、運動の大切さだけではなく、「実際にどんな食事を取ればよいか」という具体的な食事指導を実行することができれば、より良いものとなると確信しています。

 

 


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