忘れもしない6年前、会社での定期健康診断で糖尿病と診断され、それまで病気とは無縁と思っていた心を、みごとに打ち砕いてくれました。それからは、この病気といかに付き合って行くべきか、医学書を初め、専門書、インターネット情報、とにかく糖尿病とはどの様な病気なのか、どうすれば良いのかを必死に学んできました。
当然、病院でも医師のアドバイスを受けたり、治療を受けたり、栄養指導を受けたりと、とにかく毎日が糖尿病の事で頭はいっぱい・・・。そんな中、自分なりの生活指針を決めたのです。
一つ目は、1日の食事総カロリーを1300kcal以下に制限する。二つ目は、1日30分程度、食後にウォーキングをする。最後に、食べたい物は総カロリー以内で食べられるように調整する。大きくはこの3点です。
人として生きて行く上で、食べたい物を我慢する事ほど苦しい事はありません。かと言って全て制限なしに食べる事はとても出来ません。好きな物を食べるために、どうすべきか?わたしは、この事を中心に食生活を工夫する事を徹底して考え、試行し、答えを探しました。そのために、血糖値測定器を購入し、またルームランナーも購入しました。ルームランナーは、雨天時のウォーキング対策用です。
わたしの心にあるのは、糖尿病に完治はない。“自己努力をベースに病とうまく付き合って行く!”と言う事でした。甘い物、特におはぎや、大福もちには目の無いわたしですが、発病当初は、とにかく我慢、我慢の連続でした。そんな経験の中で生まれた考え方が、好きな物は量を調整して食べよう、と言う事でした。
今では、大福もちを週2〜3個は食べています。血糖値を測定していますが、特に大きな変動はありません。血糖値の3ケ月平均値ヘモグロビンA1cも5.8〜6.2%です。発症した当初の12.2%に比べれば・・・と思うと、今の生活もまんざらではありません。発症以前は、手当たり次第に欲しい物を欲しいだけ食べていたように思いますが、今は1個の所を半分にし、そのぶん夜の食事のカロリーを減らす工夫をする。
最初は苦しくもあったのですが、今は食べられる為にする努力であり、また、その努力を血糖値やhbA1cで測れる事に喜びを感じているのです。努力した結果が全てに現れます。病院では3カ月に1回、血液検査を行いますが、担当医師との面接でも、とにかく努力できる範囲で現状維持をと言われていますので、わたしの生活指針に自信を持って取り組む毎日です。とにかく、努力がいつまで継続できるかも判りませんが、食べたい物を食べるための努力は惜しみません。
全ては自分のため。人のためにするのでは有りませんので、これからも3時のおやつには、大福やおはぎは欠かせないと思っています。これがわたしの生きる楽しみなのです。