さあ、はじめよう!

運動を続けるためのコツ

 運動は、短期間で効果を上げようと無理をすると、続かなくなってしまうことがあります。マイペースで、楽しみながら長く続けることを目標に取り組みましょう。
 運動を自分の日常生活の中にうまく取り込んだり、これまでより体を動かす、家事を増やすなどして無理なく続けられるようにすることが大切です。
 ここでは、運動を続けるためのコツを紹介します。

●生活サイクルに合わせて運動しよう

 運動したくても、「忙しい」という理由で、なかなか続けることが難しい方も多くいるかと思います。運動をするためのまとまった時間がとれない場合は、細切れの時間でも体をこまめに動かすことが大切です。日常生活に意識して運動を組み込みましょう。平日は、忙しくて運動の時間をとれない場合には、日常生活では、体を動かす量を少しでも増やすようにし、週末にまとまった時間のウォーキングを行ったり、スポーツクラブへ通うなど、自分なりの運動計画を立てましょう。
【日常生活に運動を組み込むコツ】

会社勤めをしている人

エレベーターやエスカレーターよりも階段を使う 通勤時
  • 電車では1駅分、バスでは1停留所分を歩く
  • 駅ではエレベーターやエスカレーターよりも階段を使う
  • マイカー通勤者は車を入口から離れたところに駐車する

仕事中
  • 3階分くらいは、エレベーターよりも階段を使う
  • コピー取りなど、なるべく人に頼まずに自分で動く
  • 机に座っているときは、時々、足を床から数センチ浮かせ、
    5秒程度キープする
  • 昼休み・昼食後に散歩する
  • 簡単な体操やストレッチをする


家にいる時間が多い主婦などの人

家事
  • 床や窓などは雑巾を使って掃除する
  • 掃除機をかけるときは、太ももに適度な負荷をかける
  • 洗濯干しは、腰をひねる動作を入れながら行う
  • 料理や食器洗いをするときは、時々つま先立ちを5秒程度キープする

買い物
  • 買い物は歩いて行ける距離なら歩いて行く
  • いつもよりも少し遠いお店へ自転車や徒歩で行く

テレビを見ているとき
  • テレビを見ながら、筋トレやストレッチをする

テレビを見ながら、筋トレやストレッチ

●記録をつけよう [運動継続カレンダー]

運動の結果を記録することも続けるために役立ちます。自分なりの目標を立て、結果を記録すると、励みになります。記入式の「運動継続カレンダー」を印刷して活用してみましょう。
運動継続カレンダー
運動継続カレンダー
運動継続カレンダー(記入例)
運動継続カレンダーサンプル

●運動をサポートする機器を活用しよう

 歩数計や活動量計、脈拍計など、運動をサポートするさまざまな機器が出ています。これらの機能を使うと、1日の運動量の目安や運動の効果などが目で見てわかるので、「今日は目標を達成できた」と励みになったり、「今日はあまり運動できなかったので、明日は頑張ろう」と振り返ったりすることができます。

【主な運動支援機器の特徴】
製品名 歩数計/活動量計
歩数計/活動量計
胸装着心拍計
胸装着心拍計
腕装着脈拍計
腕装着脈拍計
腕装着心拍計
腕装着心拍計
計測方式 動きで歩数・カロリー
計算
電極で心拍計測 光で脈拍検出 電極で心拍計測
装着場所 腰、ポケット、バッグ等 胸+腕
使い勝手
  • バッグに入れたままで測れるタイプが多く、常に身に着けた状態で計測できる
  • 運動しながらの計測と確認が可能
※運動の種類によっては測定不可の場合あり
  • 胸ベルトを装着して計測するため、装着の手間がある
  • 運動しながらの計測と確認が可能
※肌の乾燥やズレにより計測不可の場合あり
  • 腕時計と同じ感覚で簡単に装着できる
  • 歩数計測、カロリー計算も可能
  • 運動しながらの計測、確認が可能
※運動の種類によっては測定不可の場合あり
  • 腕時計と同じ感覚で簡単に装着できる
  • 静止状態でしか計測できない(運動しながらの計測は不可)

●フィットネス機器を上手に利用しよう

 雨や雪などで天気が悪いときや、暑さや寒さが厳しいときでも、フィットネス機器を利用すると、室内で手軽に運動ができます。家庭用のフィットネス機器には、さまざまな種類のものが出ており、有酸素運動ができるフィットネス機器には、自転車エルゴメータ(エアロバイク)、ウォーキング・ランニングマシン、ステップ台などがあります。また、筋肉を手軽に鍛えられる乗馬型フィットネス機器もあります。
 特に、運動によって腰や膝など関節を痛めるおそれのある肥満の人や高齢者などでは、自転車エルゴメータや乗馬型フィットネス機器を使うと、関節に負担をかけずに運動できるので、おすすめです。
自転車エルゴメータ(エアロバイク)

●運動仲間をつくろう

 運動を継続するためには、ひとりで運動するよりも、家族に協力してもらい一緒に運動したり、運動仲間をつくって運動することがおすすめです。スポーツを通じた仲間と、励まし合うなどコミュニケーションをとることは、運動を続けていくうえで、大きな力となります。
 スポーツクラブのプログラムやカルチャーセンターのスポーツ教室などの施設や、地域のスポーツ教室などを利用すると仲間を見つけやすく、また、指導者がいるので運動にメリハリもつきます。
運動仲間
 運動療法は、食事療法とともに血糖コントロールを良くし、糖尿病を改善するために重要な治療法です。ただし、我慢しながらの運動では、続かなくなってしまうことや、精神的なストレスになったりもします。本来、軽く汗を流す程度の運動は、爽快で快適なものです。はじめは、三日坊主の繰り返しを続けていく、というくらいの軽い気持ちでも構いませんので、まず始めること、そして何より継続することが大切です。
2012年08月 

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