運動療法は、糖尿病の改善に重要な役割を果たす治療法ですが、正しく行わないと十分な効果が得られないだけでなく、糖尿病の症状や合併症を悪化させる場合があります。そのため、運動療法を開始するにあたっては、事前に主治医に相談し、指導を受けることが大切です。
運動を行っていいかどうかは、「メディカルチェック」によって医師が判断します。メディカルチェックでは、糖尿病の症状や合併症の進行の程度、糖尿病以外の病気の有無や程度を調べ、運動の可否やその強度、運動をするにあたって注意する点などを明らかにします。 次のような症状がある人や診断・治療を受けている人は、運動を禁止や制限されることがあります。必ず主治医に相談して行いましょう。 |
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- 進行した目の合併症(増殖前網膜症や増殖網膜症)がある人
- 腎機能が低下している人
- 神経の合併症(自律神経障害、足の末梢神経障害など)や
末梢動脈疾患により手や足に痛みやしびれがある人 - 血糖値が著しく高く、血糖コントロールが極端に悪い人
- 足の病気(潰瘍や壊疽)がある人
- 狭心症や心筋梗塞などの心臓病がある人
- 著しく血圧が高い人
- 膝や腰などの関節に痛みがある人
- インフルエンザや肺炎などの病気にかかっている人
2012年08月