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インドへの旅(6) 支援している1型糖尿病患者さんたち

2008年02月

基金が支援している10人の患者さんたちとクリニック屋上で記念撮影
 私が会長を務める国際糖尿病支援基金では、途上国の1型糖尿病患者さんのために活動するインドのドリームトラスト(Dream Trust)などの団体を支援し、糖尿病患者さんを資金面やボランティアなどで援助しています。

 ドリームトラストはインドのナグプールを活動拠点として、1型糖尿病の子供たちをサポートする活動を展開しています。今回の旅行では、基金を通じてご支援いただいているドリームトラストの1型糖尿病患者さんに会ってきました。
ビブハブ・パティル君とお姉さんのパラビアさん

三角政子さんにご支援いただいています
 現在17歳です。コンピューターサイエンスを勉強しています。将来は、エンジニアを目指してます。家族は、両親とお姉さん、弟・妹を入れて7人です。家族の収入は電話交換手をしているお父さんの収入のみで月2万2,500ルピー(およそ6万1,200円)です。
 クリニックには3ヵ月に1度、電車で片道1時間半かけて通院しています。交通費は1人、片道の電車賃で16ルピー、駅からのバイクタクシー代が25〜30ルピーです。
 インスリンは1日4回打ちで、朝食前アクトラピッド12単位、昼食前アクトラピッド12単位、夕食前アクトラピッド10単位、就寝前レンテ20単位です。
フンカル君とお母さん

三浦雅子さんにご支援していただいています
 現在2歳9ヵ月です。ご家族は、現在は両親とフンカル君だけです。お父さんはつい最近まで失業中でしたが、現在は電機メーカーで技師として仕事を得ることができ、収入は月5,000ルピー(1万3,600円)です。家賃が2,000ルピーかかるので大きな負担となっています。
 病歴が1年なので病状に応じて、1ヵ月または3ヵ月に1回通院しており、電車で片道6時間かけて通っています。交通費は1人片道150ルピーかかります。
 インスリンは2回打ちで、朝食前アクトラピッド、夕食前NPHを、それぞれ6〜8単位打ってます。低血糖の認識ができないので、血糖測定器を貸出し、お母さんが血糖値を測っています。
イシカ・ワンジャリちゃん、ご両親、お姉ちゃんのジャナビちゃん(4歳)

高倉祐子さんにご支援していただいています
 現在2歳3ヵ月です。家族は、両親と姉の4人です。お父さんがチョコレートや食後の口内清浄剤などを売る小さなお店を経営しています。収入は月額で1,500〜2,000ルピー(4,000〜5,400円)です。幸いにして持ち家なので家賃の負担はありません。
 病歴が1年なので電話による治療指導を受けることもありますし、血糖測定器も貸し出してもらっています。3ヵ月に1度通院しており、50km離れた街からバスで片道1時間半かけて通っています。交通費は、1人片道50ルピーで、いつも家族全員で通院しているので、その都度、お店も閉めなければなりません。
 3回打ちで、アクトラピッドを朝食前と昼食前に4単位、夕食前に2単位打っています。
ゴルティ・ロヒさんとお母さん

加藤孝さんにご支援していただいています


優先的に職を得ることができる政府発行の貧困ライン以下であることを証明する「低所得者証明書」
優先的に職を得ることができる政府発行の貧困ライン以下であることを証明する「低所得者証明書」です。  現在18歳です。てんかんからくる神経障害があり、学校にも行けず、働くこともできません。
 家族は、父方のお婆さんとお母さん、弟2人と妹が1人います。お父さんは、2001年に亡くなりました。収入は、お母さんが農業の下働きで日当を得ています。貧困ライン以下の低所得者証明書があるので優先的に職を得られることになっています。日当は50ルピー、1ヵ月で1,200ルピー(3,200円)です。
 3ヵ月に1度、バスで片道2時間かけて通院しています。バス代は1人片道100ルピーです。
 病歴は、14年で、インスリンは2回打ちです。朝食前にアクトラピッド16単位・NPH20単位の混合、夕食前にアクトラピッド10単位・NPH12単位の混合打ちです。この他にてんかんの薬も必要です。
 決して楽な生活状況と言えない中でありながら、笑顔がとても素敵で、農作業で真っ黒に日焼けした非常に逞しさを感じさせるお母さんでした。跪いて私の靴にキスしてきました。子供を思う気持ちの強さを感じざるを得られませんでした。今回、お会いした方々の中で、一番印象に残り、また、一番、私に元気をくださった方です。
アニル・シャバン君

中島加誉子さんにご支援していただいています
 現在15歳です。家族は、両親とお兄さん(学生)がいます。お姉さんは少し前に嫁ぎました。
 両親が農業を営んでいて、収入は月額2,500ルピー(6,800円)です。
 3ヵ月に1度、300Km離れた所から、バスで片道3時間掛けて通院しています。交通費は、片道1人150ルピーです。
 インスリンは2回打ちで、朝食前アクトラピッド10単位・NPH10単位、夕食前アクトラピッド10単位・NPH10単位を打っています。
 彼は将来は、エンジニアになりたいので専門学校に行くために一生懸命勉強しています。成績がよければ、将来、学費がかからない公立大学に行けるかもしれないので、専門学校に行ったら、もっと勉強したいと思ってます。
アパルナ・パルさん

下島晃さんにご支援していただいています
 12歳で小学校6年生です(インドでは3歳から幼稚園、5歳から小学校が始まり、新学年は7月からです。義務教育制度はありません)。
 家族は、両親と妹が1人です。収入は、国鉄職員のお父さんの給料が月額3,500ルピー(9,500円)です。家賃が月500ルピーかかります。
 3ヵ月に1度通院してますが、住まいはナグプール市内で、バイクタクシーで45分ぐらいです。交通費は、片道60ルピーです。
 9歳の時に発病し、現在は3回打ちです。朝食前アクトラピッド10単位、昼食前アクトラピッド10単位、夕食前アクトラピッド4単位・NPH7単位の混合です。
 将来は、医者になりたいと思っています。
プージャ・タラチャンドさんとお母さん

吉開亮介さんにご支援していただいています
 現在14歳です。家族は、両親とお兄さん・お姉さん・弟が1人ずついます。お兄さんもお姉さんも学生です。 収入はレンガ職人のお父さんの年収で3万ルピー(8万2,000円)ですが、お父さんは心臓病を患っています。
 3ヵ月に1度、150Kmほど離れた村(ミラン君と同じ村)から、バスで片道3〜4時間かけて通院しています。交通費は、1人片道120ルピーです。
 8歳のときに発病し、現在、1日3回打ちです。朝食前アクトラピッド8単位、昼食前アクトラピッド8単位、夕食前アクトラピッド8単位・NPH7単位の混合です。
 将来は、学校の先生になりたいと思っています。
ブーミ・カムブレさんとお父さん

南昌江先生にご支援していただいています
お父さんも1型患者です
 現在11歳です。家族は、父方のお爺さんと両親と弟です。
 収入は、コンピューター関連の仕事をしているお父さんの収入が月額3,000ルピー(8,100円)です。3ヵ月に1度、バスで片道3時間かけて通院しています。交通費は、1人片道120ルピーかかります。
 2002年の3月、5歳のときに発病し、現在、3回打ちです。朝食前アクトラピッド8単位、昼食前アクトラピッド8単位、夕食前アクトラピッド7単位・NPH6単位の混合です。
 将来は、医者になりたいので、英語で授業を行う中学校に通っています。成績は学年で一番です。理由はないけど、とにかく医者になりたいです。
 実は、お父さんも1型糖尿病で、18歳で発病し、現在、35歳です。1日2回打ちで、朝食前アクトラピッド11単位・NPH7単位の混合、夕食前アクトラピッド10単位・NPH5単位の混合です。
 現在は、ブーミちゃんと一緒にペンデセイ先生のクリニックに通院していますが、以前は、別の医療機関で治療を受けていました。
ミラン・ピドゥーカル君とお母さん

日比総さんにご支援していただいています
 現在10歳です。家族は父方の祖母と両親と6歳の妹です。
 収入は、学校事務をしているお父さんの収入で月額6,000ルピー(16,000円)ですが、月に家賃が1,000ルピーかかるので大きな負担です。
 3ヵ月に1度、150Km離れた村(プージャさんと同じ村)からバスで片道3〜4時間かけて通院しています。交通費は、1人片道120ルピーです。
 2006年の6月に発病し、1日3回打ちです。朝食前アクトラピッド7単位、昼食前アクトラピッド7単位、夕食前アクトラピッド7単位・NPH7単位の混合です。
サンディープ・シェンデさん
筆者、森田繰織が支援しています

インドの息子とともに感動のひと時
 現在26歳です。兄弟たちは、皆、結婚して独立したので、現在は、両親と3人で暮らしてます。
 仕事を得るチャンスが増えると思い、政府が開発指定した村に400〜500人の人々とともに移り住みました。
 今までにタイピング、エンジニアリング関連など様々な資格を取得し、職業訓練も受けてきました。糖尿病であることを隠して、やっと機械工の見習いの職を得ることができ月収で1,400ルピー(3,800円)です。
 3ヵ月に1度、90Km離れた村からバスで2時間かけて通院しています。交通費は1人片道65ルピーです。
 発病したのは1998年で、1日2回打ちで、朝食前アクトラピッドとNPH合わせて22単位、夕食前にも合わせて20単位打っています。
 今は見習いですが、正式採用となったら結婚したいと思っています。インドでは、今でもお見合い結婚なのですが糖尿病であることは隠して結婚するつもりです。

今まで取得した数々の資格のお免状を見せてくれました さすが、わが息子!
 
待合室で
 国際糖尿病支援基金は、経済的に恵まれない途上国の糖尿病患者さんのために活動する海外の団体を支援するとともに、糖尿病患者を資金面・ボランティアなどで援助する活動をしています。 » 詳しくこちらをご覧ください

* 金額は2008年2月現在の情報をもとにしています。

©2008 森田繰織
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