IFLを訪ねて [オーストラリア] 1 メルボルンへ
2006年09月
2004年の11月にオーストラリアのInsulin For Life(IFL)を訪ねました。今回はそのときのことをお話します。
IFLは途上国の糖尿病患者さんを支援する活動をしているNPO法人です。災害時にインスリンや注射器などを収集し送り届ける活動や、継続的にインスリンを供給できる体制の整備を支援する活動をしています。本部はオーストラリアのメルボルンにあります。
国際糖尿病支援基金はIFLを継続して支援しています。
IFLは途上国の糖尿病患者さんを支援する活動をしているNPO法人です。災害時にインスリンや注射器などを収集し送り届ける活動や、継続的にインスリンを供給できる体制の整備を支援する活動をしています。本部はオーストラリアのメルボルンにあります。
国際糖尿病支援基金はIFLを継続して支援しています。
カンタス航空機内食 ダイアベーテスミール 行きに2回 帰りに2回それぞれ 自炊設備完備のB&B 自炊設備を使い、近所のスーパーで食材を購入し、朝食は自ら作りました ロン・ラーブさんの書斎兼IFL本部事務所にて 手に持っているのは、国際糖尿病支援基金からの寄付金=現金10万円 IFL本部事務所にて ロン・ラーブさんの奥様と娘さん ロン・ラーブさんの家で、ご馳走になった夕食。 奥様も娘さんもベジタリアンということで、全てが野菜。ソーセージも大豆製 |
メルボルンへ
メルボルン行きの飛行機は、夜8時に成田を出発し、現地時間(夏時間のため時差は2時間)の朝7時到着となります。その日の夕飯は機内食で済ませようと考えていました。実際に機内食が出される夜9時は、普段の生活でも残業などで、その時間になってしまうのは良くあることなので、時差によるインスリンの調整は難しいことではありませんでした。航空券を予約する時に旅行代理店にあらかじめインスリンを持ち込むことを告げ、何か問題が生じたときのために機内食に糖尿病食を
航空会社は、カンタス航空で、日航・カンタス合同便というかたちでした。成田を出発する時、ここ数年、どの航空会社も同じなのですが、発券手続きをする際、カウンターで、かなり詳しくインスリンや糖尿病のことを尋ねられます。それゆえ、カウンターが非常に混んでいる時でも、自動発券機で手続きができない不便さもあります。
航空券の発券・荷物検査・出国手続きを終え、搭乗ゲートロビーで飛行機に乗り込むのを待っていたところ、突然、私の名前を呼ぶアナウンスがあり「搭乗カウンターまで」ということでした。その時は、「もしや親が急に倒れたか?」などと一瞬、考えたのですが、「先程、発券時に言い忘れましたが、インスリンを打つ時は、必ずお手洗いの中でお願いします」とのことでした。今まで、通算すれば、飛行機には、既に100回近く搭乗していると思いますが、こんなことを言われたのは初めてです。日航から言われるならともかく、合同便とは言え、1型糖尿病の有病率が高く、また糖尿病に対する社会的理解も日本より進んでいると思っていたカンタス航空から言われるとは想像すらしませんでした。
メルボルンに着くまで、約11時間。夕飯(血糖値127mg/dL、ノボラピッド8単位・ランタス6単位=いつも通り)・就寝前(血糖値が200mg/dLだったため、ノボラピッドを1.5単位追加)・朝食前(血糖値161mg/dL、ノボラピッド5単位=いつも通り、運動量を考慮し、機内食のパンを少々残す)と入れて3回ほどインスリンを注射しましたが、お手洗いで注射をしたのは、最初の夕飯前のときのみで、後は、既に周りの乗客が眠っていたり、私が眠っている間に、すでに食事が出されてしまっていたため、座席で済ませてしまいました。オフシーズンということもあってか、座席は空席が多く、お陰で、肘掛を上げ、エコノミークラスでありながら横になって眠ることができました。それでも油断は大敵ということで、利尿作用が高いカフェインを含むお茶や珈琲は避け、機内サービスでは、血栓をできにくくすると言われているトマトジュースを頼み、タップリとミネラルウォーターを飲み、お手洗いに行きつつ機内を歩くことを実践しました。
メルボルン着 ロン・ラーブさん宅=IFL事務所へ
メルボルンに着くとニールさんが迎えに来てくれてました。ニールさんの車で、宿となるB&B(ベッド・アンド・ブレックファースト)へ向い、チェックインを済ませ、荷物を置き、ロン・ラーブさんの家に行きました。
国土が広く、人口密度も低いオーストラリア。ロンさんの家も日本人の感覚からすればとても大きな家です。ロンさんの書斎がIFLの"本部事務所"となっています。
©2006 森田繰織