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第41回EASD(欧州糖尿病学会)に参加 2 [ 観光編 アテネ ]

2005年10月


アクロポリスの丘の麓の岩山



朝から観光客でごった返すお土産店街



サラダとスバラキ(右)という
ギリシア風タコス?




フェタチーズ(羊の乳で作ったチーズ)入りの
グリークサラダ




とにかく大きく荘厳で美しいパルテノン神殿



パルテノン神殿も大部分が修理中



アクロポリスの丘から望むアテネの街



今なお使用されている隣接する野外劇場



ゼウス神殿祭壇跡と推測される場所の
すぐ近くを地下鉄が走る




良く整備された下水道跡



たわわに実るオリーブの実







街中に遺跡が点在している



アクロポリス駅は、小さな博物館のよう



古代から使用されている野外劇場



野外劇場の入り口



ライトアップされたパルテノン神殿

昼間と違い、とても幻想的であった




「食べるな」ではなく「タベルナ」にて

 良く学び、良く遊べをモットーにしている私は、もちろん、会合の合間を縫って、アテネの町の観光も欠かしませんでした。
 アテネへは、14年前に一度観光で来ているものの、情けないことにアクロポリス以外、ほとんど記憶ありませんでした。前回、団体のツアーで駆け足で観光名所だけを廻ったせいもあるのかもしれません。パリのときも感じましたが、人間の記憶というのはいかに曖昧で脆いものか、否、こんなに記憶力が悪いのは私だけかもしれません。

ギリシアのシンボル・アクロポリスへ

 アクロポリスへは、泊まっているホテルから地下鉄の駅で2駅先で、徒歩でも十分行ける距離でした。日曜日の朝9時頃にホテルを出て、IFLのスタッフ、ニールさんとともに出かけました。地下鉄の駅を降り、石畳で舗装された道ではなく、近道と思しき土・岩がむき出しの丘を登りながらアクロポリスを目指しました。悪路にも関らず、子供の頃からそのような環境下で遊んでいた私には、とても楽しく、興奮を覚えるものでした。

 乾燥した気候で、埃っぽいものの、良く晴れた気候は、午前中とは言え、非常に日差しが厳しく、暑さを感じます。周りの景色を楽しみながら、アクロポリスの入り口に辿り着くと、物凄い観光客の群れ。これでは、入場券を買うだけで時間が過ぎてしまうということで、明日なら月曜日で平日だし、朝7時の開門と同時に出直そうということになりました。

 アクロポリスから丘の麓の観光客向けお土産店・飲食店が立ち並ぶ通りをブラブラ買い物をしながら歩き、食料品や衣料品など地元の人が利用する市場を通り抜け、昼食を取り、歩いてホテルに戻り、シャワーを浴び、20分ほど休憩後、この日はコンベンションセンターへブースの設営へ出かけました。

 この日の夕飯は、ファーストフード的なギリシア料理の店で、ニールさんと食べました。
 前回ギリシアへ来た時に食べたギリシア料理は、羊肉が多く、オリーブオイルの独特なクセに、とても美味しいとは感じませんでしたが、今回、食べたスバラキというメキシコのタコスといった感じの肉・チーズ・野菜などを小麦粉のシートで巻いて食べる料理を食べましたが、とても美味しかったです。

 日本では、ギリシア料理を食べたことがないのですが、オーストラリアではギリシア系住民がアングロサクソン系、ラテン系に継ぐ大きなエスニックグループを形成しており、ギリシア料理のレストランが沢山あり、ニールからギリシア料理について色々と教えてもらいました。\\\\n
 以前と違って、オリーブオイルを日本に居ながらも、ほぼ毎日料理で使うようになったこともあり、オイルのクセは気にならず、以前は食べられなかったオリーブも好んで食べられるようになっていました。羊の乳から作ったフェタチーズも美味しく感じられるようになっており、14年という時が味覚を随分変えたものだと思った次第です。

 翌日、“出勤前”に仕切りなおしてアクロポリスへ出かけました。
 入場券売り場の前で、軍隊が整列・銃の構え・腕立て伏せなどの訓練をしており、観光客に対するパフォーマンスなのでしょうか? 観光客で溢れかえる夏のアテネの町、しかも一番の観光名所の前で、訓練を見せているとは、平和ボケしている観光客に対して、緊張感を与えるためなのか、ヨーロッパの火薬庫と言われるバルカン半島に位置するギリシアの現実を知らしめるためなのか、考えさせられる光景でした。

パルテノン神殿

 14年前の記憶同様、観光客の靴によりツルツル・ピカピカになった急な石の階段を登っていくとパルテノン神殿の門に着きました。14年前には、階段に大きな犬が3〜4匹、堂々と寝こっろがっており、人間様がお犬様を避けて階段を登ったことを思い出しました。しかしながら、階段右手に野外劇場があったことは、思い出せませんでした。

 14年前には、門の修理がなされておらず、パルテノン神殿の前まで直ぐに着いた記憶があります。今もなお、修理中のパルテノン神殿。それでも、世界史の教科書に必ず登場するその姿は、荘厳で、美しく、とにかく大きく、昔の人の建築技術に驚かずにいられません。

 丘の頂上に位置するパルテノン神殿から見下ろすアテネの街も、ゴミゴミしているものの、遺跡があちこちに点在し、美しいです。

 14年前の記憶では、パルテノン神殿は、もう少し白かったような気がするとニールさんに話した所、酸性雨・大気汚染といった公害のために汚れている可能性は大きいと言われました。もし、私の単なる錯覚でなければ、憂うべき事態かもしれません。\\\\n
 EASDでの仕事を終え、アクロポリスの周辺遺跡もセットになっている入場券を購入していたため、アフター5に再びアクロポリスの麓に戻って他の遺跡を観光しました。この時期、アテネは夜8時ぐらいまで明るいため、遺跡も十分観光できてしまうのです。\\\\n
野外劇場にて

 アクロポリスに隣接する野外劇場にて、古典ギリシア劇を観劇しました。満月ではないものの、上弦の月の中、古代劇場で古典劇を見るのは、初めてなので、とても興奮しました。英語の字幕は出るものの、字幕を見てしまうと劇そのものの動きが見えなくなってしまうため、どちらに重点を置くかで迷いましたが、結局、劇の動きを優先しました。英語のネイティブスピーカーであるニールさんでさえ、両立は難しかったそうです。特に影絵のようなかたちで、白い布の後ろから光をあて、人が機織、鍛冶といった昔からの仕事を再現している状態は非常に美しく、良く、壷や壁画に描かれている絵そのものでした。
 上演中にフラッシュ撮影が禁じられており、この美しい影絵を含めて、劇の内容を写真に収められなかったのが残念でなりません。

 アテネ滞在中の夕飯は、ファーストフードばかりでなく、タベルナと言われるギリシアスタイルレストランで、IFLスタッフ達とともにした日もありました。「タベルナ」というと日本語で「食べるな」と同じ響きなので、何か妙な感じがします。他のスタッフ達に説明したら笑われました。


©2005 森田繰織
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