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タンザニアの新しい糖尿病クリニック

2003年03月
先日、IFL(オーストラリア)のロン・ラーブさんから、「タンザニアの首都ダルエスサラームに年間6,000人の治療が可能な糖尿病専門クリニックが開設された」と伝える電子メールをもらいました。

次のような記事が添付されていました。−−
2003年3月1日に、タンザニアのダルエスサラームにある Muhimbili 国立病院に、新しい糖尿病クリニックが開設されました。

このクリニックでは、数人の糖尿病専門家が交代で勤務し、さらに3人の看護師が配置されています。医者、看護師を養成する医学研究所、足のクリニック、糖尿病情報センターから構成され、国中の糖尿病患者さんが集まってきます。一般の開業医よりさらに高度で全般的な糖尿病の治療をすることができます。

このクリニックで、毎年6,000人の糖尿病患者さんを治療することができます。

デンマークのノボ ノルディスクの従業員数千人が、世界糖尿病デ−の寄付金によって、このクリニックの開設を支援しました。さらに、ノボ ノルディスクのオランダの系列会社は、2002年12月のクリスマス・パーティーで、足のクリニックのために2万4,290ユーロ(約310万円*)を集めました。ノボ ノルディスクの従業員による支援活動は、世界糖尿病財団と平行して進められています。

これは、ノボ ノルディスクの世界共同プロジェクト(WPP)の最新の成果です。WPP は貧しい発展途上国における医療を改善するために、糖尿病の治療を詳しく分析し、バングラデッシュ、マレーシア、タンザニア、ザンビア、エルサルバドルおよびコスタリカで活動を行っています。

今年、WPP は、上記に中国とインドを加えた6ヵ国で、糖尿病の医療を発展するために注力します。タンザニアの新しい糖尿病センターはこれらのプロジェクトのうちの一つです。
*2003年3月現在
IDF(国際糖尿病連合)のデータによれば、2000年のタンザニアの糖尿病患者数は約27万で、これは全人口の0.9%にあたります。6,000人もの患者が治療を受けることができると知らされると、とても明るいニュースに思えるのですが、恩恵を受けることができるのは全ての糖尿病患者の45人に1人だけです。そう思うと、あらためて糖尿病は深刻な問題であると思い知らされます。

国際糖尿病支援基金も何か協力できることはないかと考えています。
©2003 森田繰織
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